SSまとめ速報ちゃんねる

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面白いSSを毎日更新します!

モモ「リトさんっていつ抜いてるんですか?」

http://stat.profile.ameba.jp/profile_images/20130407/15/08/9b/j/o064006401365317753534.jpg

 

リト「えっ……」

モモ「だから、リトさんも男の人ですし当然あれが……」

リト「……」

モモ「もしかしてこの歳でEDなのでは……」

リト「なっ!? そ、そんなわけないだろ」

モモ「(でもそれなら幾度迫ってもリトさんが靡かないのも納得が……)」

リト「と、とにかくモモには関係ないだろ」

モモ「いえ、関係あります! なによりリトさんはこのまま順当にいくとテビルークの王位を継承なさるわけですから、
    そのリトさんのリトさんが勃たないとなると……」

リト「だあああああ、女の子が勃つとか勃たないとか言うのはなしだって!」

モモ「では、リトさんはいつ抜いているのですか?」

リト「うぅ……」

モモ「これはデビルークにとっても大事な問題なんです。ささ、リトさん早く吐いちゃってください」

リト「お、俺は……」

ガチャ

ナナ「リトー、美柑が呼んでるぞー……ってあれ、モモもいたのか」

リト「!」

モモ「(くっ、ナナ! なんて間の悪い)」

リト「はは、えっと、何?」

ナナ「だから美柑が呼んでるんだけど」

リト「あ、そうだな! えっとなんだろうなー!!」ダッ

モモ「あっ……」

ナナ「なんだったんだ?」

モモ「……」

ナナ「?」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/31(木) 23:15:16.42 ID:7K9XA4P70

モモ「(ていよく逃げられてしまったわ……)」

モモ「それにしても真っ赤になったリトさんの顔はどうしてあんなに可愛いのかしら……」ボソッ

美柑「……モモさん」ジトッ

モモ「あらっ、美柑さん、いつのまに」

美柑「モモさん、またリトになにかした?」

モモ「へ?」

美柑「リトが顔真っ赤にして降りてきたんだけど……」

モモ「あ、あはは……」

美柑「もう、あんまりリトのことからかわないでよねー」

モモ「もう、いやですよぅ。私はいつも真剣ですから~」

美柑「(くぅ、やっぱり油断できない)」

モモ「あ、そうだ。美柑さんなら知ってるかしら」

美柑「え? 何が」

モモ「リトさんがいつ抜いているか、です」



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/31(木) 23:26:48.44 ID:7K9XA4P70

美柑「ぬ、抜いてるって、な、何が!?」

モモ「あれですよ。あ・れ」」

美柑「モモさん!!」

モモ「うふふ、美柑さん顔が真っ赤ですよ」

美柑「モモさんが変なこと言うからでしょ!」

モモ「でも、真剣な話なんですよ?」

美柑「どこがなのよ~!」

モモ「ほら、美柑さんも知ってのとおり、リトさんはお姉さまの婚約者じゃないですか。
    そのリトさんが殿方としての機能が不全では……ね?」

美柑「ねっ?じゃない!!」

モモ「で、どうなんですか、美柑さん」

美柑「人の話を聞いて~!」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/31(木) 23:33:20.62 ID:7K9XA4P70

モモ「いつもリトさんの部屋のゴミを片付けている美柑さんならわかるはずです」

美柑「そんなこと……」

モモ「お姉さまのためと思って、どうか」

美柑「……」

モモ「美柑さん」

美柑「うぅ……っていってもそれっぽいゴミなんかみたことないし……」

モモ「まさか本当に……」

美柑「ちょっとモモさん、なにか変なこと考えてない」

モモ「……リトさん、勃たないんじゃ……」

美柑「そ、そんなわけないじゃない。リトだって……」

モモ「では美柑さんは見たことあるんですか?」

美柑「……ないけど」

美柑「って、普通はないわよ!! なんで兄のそんなところを見たことあると思ったのよ~!」

モモ「あらあら」ニヤニヤ

美柑「(この女!!)」

美柑「と、とにかく、そういうのは見たことないけど、リトなら大丈夫だから」

モモ「ふふふ、まぁ、男性としての機能が正常だとして……」

美柑「まだあるの!?」

モモ「ではいったいどこで抜いてるのでしょうか」

美柑「うぅ~、そんなの知らないわよ!」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/31(木) 23:49:35.63 ID:7K9XA4P70

モモ「もし、ずっと抜いてないのだとしたら……」ニヤニヤ

美柑「何よその目……」

モモ「リトさんのたまりたまった欲望は……」

美柑「……」

モモ「もしかしたら今晩あたり美柑さんに向かったりして」ニヤニヤ

美柑「なっ!?」

モモ「普段我慢しているリトさんが欲望を解き放ったときには、それはもう獣のように……」

美柑「な、なんでその対象が私なのよ!!」

モモ「ふふ、可能性ですよぅ。か・の・う・せ・い」

美柑「ないから!絶対ないから」

モモ「美柑さんの部屋って一番リトさんの部屋から近いですし」

美柑「ないったらないの!!」



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 00:05:03.96 id:pPBlShHT0

美柑「まったくモモさんは……」

美柑「にしても、リトが夜中になんて……」

………

……

美柑「リ、リト。わ、私達兄弟なんだよ?」

リト「ごめん、美柑もう限界なんだ」

美柑「だ、だめ。そんなとこ……そこ弱いの……」

……

………

美柑「……」フルフル

美柑「ない!絶対にないから!」カァ

リト「なにがないんだ?」

美柑「リ、リト!?」



51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 00:10:08.53 id:pPBlShHT0

リト「ん?」

美柑「なんでもないから!」

リト「そうか?」

美柑「そ、それよりリトのほうこそなにか用なの?」

リト「いや、今モモが美柑の様子がおかしいからって言いにきて」

美柑「(あの女!!)」

リト「顔赤いけど大丈夫か?」

美柑「平気だから」

リト「ま、美柑は普段から頑張りすぎだからたまには俺も頼れよな」

美柑「……」

リト「あれ、どうしたんだ? やっぱり体調でも」

美柑「リトってみんなにそういうこと言ってるの?」

リト「は?」

美柑「なんでもない! ほら、いったいった」

モモ「ふぅ~、リトさんを美柑さんのもとへと誘導したし、一仕事した気分……あれ?」

モモ「あー! ハーレム計画に身を入れすぎて本題を忘れるところでした」

ナナ「なぁ、モモー」

モモ「ナナ、部屋に入るときはノックっていつもいってるでしょ」

ナナ「あー、そうだった」

モモ「で、何?」

ナナ「いや、さっきリトを呼びに言ったとき様子がおかしかったから、なにかあったのかと思って」

モモ「(あら? もしかしてナナもリトさんのことが気になって……)」

ナナ「べ、別に心配してるってわけでもないけど、ほら、なんか話してるところ邪魔しちゃったみたいだからさ」



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 00:39:48.16 id:pPBlShHT0

モモ「(それを心配してるっていうんだけどね)」

モモ「ふふっ、別にナナが心配するような……」

モモ「!」ピコーン

モモ「(結局美柑さんに聞いても分からなかったし、多くの人に話を聞いたほうがいいのかしら?)」

モモ「……そうよ、ナナ。あの時はリトさんと真剣な話をしていたんだから」

ナナ「な、真剣な話って……」

モモ「気になる?」

ナナ「べ、別に……」

モモ「本当に?」

ナナ「あぁ、分かったよ。気になるから話せよ!」

モモ「あのね、ナナ……」

ナナ「あぁ……」ゴクリ

モモ「リトさんが抜いてるところって見たことある?」



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 00:44:19.95 id:pPBlShHT0

ナナ「……」

モモ「ナナ?」

ナナ「なぁ、モモ。抜くって?」

モモ「え?」

ナナ「なにが抜くんだ?」

モモ「……」

ナナ「?」

モモ「(お子様のナナには早かったかしら)」



66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 00:51:49.58 id:pPBlShHT0

翌朝

モモ「結局ナナは戦力外だったし……」

モモ「(まさか学校で抜いてるなんてことは……)」

モモ「(皆さんに聞いてみようかしら……)」

モモ「あっ、美柑さんおはようございます」

美柑「……」ジトッ

モモ「あれ? 美柑さん寝不足ですか? 目の下にうっすらと……」

美柑「誰のせいよー!」

モモ「?」

美柑「ってあれ、今日はリトのところに潜り込んでなかったんだ」

モモ「はっ!!」

モモ「(ずっと考え込んでて朝這いをかけるの忘れてた……)」



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 01:06:54.19 id:pPBlShHT0

ララ「おはよー。あれ、モモなんか元気ないねー?」

モモ「おはようございます、お姉さま」

ララ「なにかあったの?」

モモ「(……お姉さまに言っても、きっとナナ以上に……)」

モモ「いえ、ちょっと寝不足で」

ララ「えぇー! 大丈夫なの?」

モモ「少し夜更かししてしまっただけなので」

ララ「そっかー。でも気をつけないと駄目だよ?」

モモ「はい、お姉さま」

学校

モモ「古手川さん」

唯「あら? モモちゃん?」

モモ「今日も朝早くからご苦労さまです」

唯「モモちゃんこそどうしたの? 今日は結城君とは一緒じゃないの?」

モモ「えっと今日は古手川さんに聞きたいことがありまして……」

唯「?」

モモ「えっと、真面目な話なんですが……」

唯「なにかしら?」

モモ「誰もいないですけど、あまり声を大にしていうお話しでもありませんので少しお耳をお借りしても?」

唯「……? これくらい近づけばいいかしら?」

モモ「えっと、その……」ゴニョゴニョ

唯「なっ!!」



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 03:31:48.56 id:pPBlShHT0

唯「は、ハレンチだわ!! だいたいなんであなたがそんなことを!」

モモ「さっきも言ったとおり真面目な話なんです!」

唯「なにが真面目なの」

モモ「(……なんて言おう)」

モモ「えっと、その、なんというか」

唯「?」

モモ「(適当に誤魔化しちゃいましょう。ごめんなさいリトさん)」

モモ「その、リトさんが本当に健全な男性なのかを調べてたんです」

唯「はい?」

モモ「えっと古手川さんはいつもリトさんをハレンチだっておっしゃってますよね」

唯「え、えぇ……」



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 03:41:23.31 id:pPBlShHT0

モモ「ですが、本当にハレンチならそういうことがあったあとに、男性なら間違いなくゴニョゴニョな行為をするはずなんです」

モモ「でも家にはその形跡はありませんでした」

モモ「だから学校生活のことを風紀委員である古手川さんにも聞いてみようかと」

唯「……」ジトッ

モモ「古手川さん?」

唯「そ、そんなこと、私が知っているわけないじゃない!」

モモ「で、ですよね~」

唯「第一そんなことあなたが調べなくても……」

モモ「リトさんの健康が心配なんです」

唯「健康?」

モモ「はい、男性の場合、やはり我慢は体の毒らしいですから」

唯「……そうなの?」

モモ「はい」



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 03:58:53.41 id:pPBlShHT0

唯「うっ……と、とにかくあんなハレンチな人のことなんか知りません……」

唯「何かあると人のスカートの中に顔をつっこんでくるし、気づいたら誰かの胸を触ってたりするし……」ブツブツ

モモ「あはは……」

モモ「(リトさんですから、仕方ないですね)」

唯「で、でも、それだけじゃないっていうか……」ボソッ

モモ「(ん?)」

唯「と、とにかく、結城君はハレンチだけど、学校でそんな非常識なことする人じゃないわ」

モモ「そうですよね」

唯「それに仮に結城君がその、ゴニョゴニョ、な行為をしてたとしても私が知りようがないじゃない!」

モモ「(ひぃい……)」

モモ「あはは、そうですね。そろそろ失礼しますね」

唯「あ、モモちゃん」

モモ「えっ?」



101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:01:40.49 id:pPBlShHT0

唯「その……男の人って、その……そういうことをしないと……やっぱり体に悪いのかしら……」

モモ「はい?」

唯「な、なんでもないわ!!」

モモ「(……やっぱり古手川さんもリトさんのことが気になるんですね)」

モモ「それじゃあ教室に戻ります。ありがとうございました古手川さん」

―――

唯「(まったく、モモちゃんったらいきなりなにを聞くのかと思えば……)」

唯「(……我慢が体に毒って……)」

唯「(もし結城君がどうしても耐えられなくなったら……)」

唯「(………)」フルフル

唯「ハレンチだわ、私!!」

ガラガラ

リト「おっ、今日も古手川は早いなぁ」

ララ「おはよう、唯~」

唯「結城君にララさん……」

リト「えっと……俺の顔になんかついてる?」

唯「へ?」

リト「なんかずっと俺の顔見てるからさ」

唯「!!」

ララ「リトの顔に別に変なものはついてないよ~?」

リト「だよなぁ」

唯「か、勘違いしないで! 珍しく結城君の登校が早かったから驚いただけよ」



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:07:50.11 id:pPBlShHT0

リト「なんだよ、それ」

ララ「あはは、リト、言われちゃったね」

リト「な、俺が遅れるときはだいたいお前のせいでもあるんだけどな!」

ララ「そうだっけ?」

リト「そうだよ……」

リト「ん……まだなにかあるのか?」

唯「い、いえ、別に、その……」

リト「?」

唯「……その、結城君は体調とか崩してないわよね?」

リト「……はい?」



143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 13:38:26.40 id:pPBlShHT0

―――

保健室

モモ「……と、そういうわけなんです」

御門「結城君も男の子だから、性欲はあると思うんだけどねー」

モモ「そうですよねー」

御門「まぁ、可愛い女の子が同じ家に何人もいるって時点で気をつかってるのかもね」

モモ「はぁ、そうなんでしょうか」

御門「ふふっ、そんなに気になるのかしら?」

モモ「はい、これほど私生活でその様子が見られないとなると、もしや私の知らない女性がいてその人が、とか」

御門「あはは、それはないわよ。結城君に限って」

モモ「そ、そうですよね。リトさんに限ってあるわけ……」

モモ「……なんだかありそうですね」

御門「……結城君って男性にしては可愛い顔してるしモテそうだからねぇ」



147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 13:56:10.31 id:pPBlShHT0

モモ「……」

御門「……さすがにそれはないと思うけどね」

モモ「そ、そうですよね。リトさんにはお姉さまや春菜さんがいますし!」

モモ「(えぇ、それに私もリトさんのためなら一肌でも……)」

御門「あぁ、でも結城君は可愛がってあげたい性格してるし、そういうのがタイプの女性なら放っておかないかもね~」

モモ「!」

モモ「……御門先生、私の反応でちょっと楽しんでます?」

御門「ふふっ」



148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 14:02:21.91 id:pPBlShHT0

御門「でも、結城君に対しての感想は本当よ?」

モモ「あぁ、そこはわかります」

モモ「顔を真っ赤にしてるところとかリトさんは可愛いんですよね~」

御門「女性に対して初心なところとかね」

モモ「そうそう、他にも……」

モモ「……ってあれ、なんのお話しでしたっけ?」

御門「結城君がいつ抜いてるのかどうか?」

モモ「そうでした。私としたことが、ついうっとりとしてしまって」

御門「落ち着いてはいるけど、モモさんも年頃の女の子ねぇ~」

モモ「うぅ」

モモ「っと、長居してしまいました。もう戻らないと」

御門「休み時間、もう終わっちゃうわよ?」

モモ「それでは失礼しますね」

御門「お大事に」

モモ「……お大事?」

御門「ふふっ、モモさんも色々悩んでそうだからね。……あ、そうそう」

モモ「はい?」

御門「結城君に我慢できなくなったら保健室に来てもいいって伝えておいてくれるかしら」

モモ「……御門先生、なんか結構楽しんでませんか?」



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 14:24:35.06 id:pPBlShHT0

―――

ナナ「……というわけなんだよ」

メア「それって……」

ナナ「結局リトとモモが何の話してたのかよく分からないし」

ナナ「抜くってなんなんだよ」

メア「ナナちゃん、それって雄としての機能のことなんじゃ」

ナナ「はい?」

メア「だから人間の雄としてごく自然な行為♪」

ナナ「な、なにいってんだよ!? メア」

メア「リトせんぱいにもそういう欲求はあると思うんだけどなぁ~」

メア「(精神侵入で繋がった時、凄くえっちぃ気分だったし)」

メア「うふふ、なんだかとっても素敵なこと思いついちゃった♪」

ナナ「メア?」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 14:36:13.66 id:pPBlShHT0

―――

放課後

メア「リトせんぱい~♪」

リト「ん?……メア?」

メア「ナナちゃんに聞いたんですけど……せんぱい、なにか我慢していませんか」

リト「は? 我慢?」

メア「ふふ、せんぱい、おうちでえっちぃことしてないらしいじゃないですか」

リト「な、なにを言って」

メア「聞きましたよ~。モモちゃんとそんな話をしてたって」

リト「な……」

メア「わたしがペロペロしてあげましょうか?」



159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 14:50:40.69 id:pPBlShHT0

リト「う、うわああああああああああ」ダッ

メア「あ、逃げないでくださいよぅ~」ダッ

リト「どうせまた繋がる気なんだろー?」

メア「あはは、そんなことしませんって」

リト「だああああ、とにかくそういうのはなしだって」

メア「えぇー、生物として自然なことでしょ?」

リト「自然でもなんでも、とにかくなしなの!」

メア「ぶーぶー、私、せんぱいのそういうところ興味あるんだけどなぁ」

リト「そ、そういうところって……」

メア「リトせんぱいの出したくてたまらないって顔」

リト「なっ……!?」ダッ

メア「あ、だから逃げないでくださいよ~」 



163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 15:03:15.93 id:pPBlShHT0

図書室

リト「はぁ……」

リト「なんとか逃げ切ったか」

リト「にしても……なんでこんなことになってんだ……」

リト「モモやナナはいったいどんな話してるんだよ……」

リト「そりゃぁ……俺だって……」

ヤミ「なにが俺だってなんですか?」

リト「そりゃ俺だって男だから……ってヤミ!?」

ヤミ「騒がしい人ですね」

リト「あはは……」

ヤミ「わざわざ私に殺されにきたのですか?」

リト「いや、ちょっと逃げてて……」

ヤミ「……」ジトッ

リト「な、なんだよ。その目は」

ヤミ「いえ。どうせまたえっちぃことでもしでかしたんでしょう」

リト「な、違うって! 俺は無実だ」

ヤミ「……」ジトッ

リト「うぅ……」

ヤミ「まぁ、どうでもいいです」

ヤミ「それよりここは図書室です。もう少し静かにすべきです」

リト「あ、すまん。悪かったな、すぐ出て行くよ」

ヤミ「……」

リト「……まったくメアのやつ……」ブツブツ



169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 15:21:39.61 id:pPBlShHT0

ヤミ「……黒咲メアがなにか?」

リト「い、いや、ちょっと追いかけてきたのがメアだったからさ」

ヤミ「まさかメアが……」

リト「あぁ、違う違う。ヤミが考えてるような物騒な話じゃなく……」

ヤミ「はい、ではなぜ?」

リト「なぜって……それは、その」

ヤミ「……? 結城リト、汗が凄いですよ?」

リト「と、とにかく、もう撒いたから大丈夫だって」

ヤミ「はぁ……」

リト「でも、ありがとな。ヤミ」

ヤミ「なにがですか」

リト「心配してくれたんだろ?」

ヤミ「!!」

ヤミ「……あまり調子に乗らないでください。あなたは私の」

リト「ターゲットなんだろ? それでも一応、感謝くらいは、な」



172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 15:32:55.34 id:pPBlShHT0

ヤミ「あなたは相変わらず変な人ですね……」

リト「あはは……」

ヤミ「……タイヤキでいいです」ボソッ

リト「はい?」

ヤミ「感謝だというのなら、今度タイヤキでも奢ってください」

リト「あ、あぁ……」

リト「(ま、普段からヤミには美柑がお世話になってるしそれぐらいは……)」

ヤミ「忘れたら殺しますよ?」

リト「ああ、また今度な。それじゃあな」ダッ

ヤミ「……」

リト「? ……なにかあるのか?」



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 15:42:15.27 id:pPBlShHT0

ヤミ「いえ、どうせあなたのことだから立ち去る時に足元がふらついて
   えっちぃことでもするんじゃないかと警戒してました」

リト「あのなぁ、俺だって好きでそんなことやってるわけじゃ」

ヤミ「ふふっ、冗談です」

リト「(笑った? なんか今日はヤミも機嫌がいいみたいだな)」

リト「っと、それじゃあ迷惑かけたな、っと……あれ」ツルッ

ヤミ「……」

リト「(あ、あれ……? 立ち去ろうとしたらなにか足が滑って……)」

フニョ

リト「(なんだこの柔らかいものは……)」

ヤミ「ゆ、結城リト。やっぱり冗談ではすまなかったみたいですね」

リト「え?」

リト「(こ、これはヤミの……小ぶりな……胸……!!)

ヤミ「やっぱりここで死んでくださいっ!!」



176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 15:58:33.49 id:pPBlShHT0

―――



リト「ほんと今日は散々な目にあった……」

リト「……朝から美柑の様子がおかしいし、古手川もどこか変だったし、
   メアに追い掛け回されたと思ったら、今度はヤミに追いかけられるし、モモは御門先生からよく分からない言付けを預かってくるし……」

リト「夕食の時にはナナから妙な目で見られてたし……」

リト「いったいなんだったんだ……」

リト「……そういえばメアはナナから、話を聞いたっていってたけど、なんでナナはそんな話を……」

リト「やっぱり昨日のモモの会話聞いてたのか?」

リト「……あああ、もう分かんねえ」

リト「寝よう……」

トントン

リト「(ん、誰だ……)」

ナナ「リト……」

リト「ナナ?」

ナナ「……」

リト「どうしたんだ?」

ナナ「その、だな……えっと」

リト「?」

ナナ「学校とか本とかで調べたんだけど……」

リト「はい?」

ナナ「その、男は……ゴニョゴニョしないと……駄目なんだろ?」

リト「は?」

ナナ「だから! 男はケダモノにならないと、その、大変なんだろ!!」

リト「(なんだ、その知識は……いったいどんな学び方をしたんだよ)」

ナナ「モモが言ってたことをちょっと調べてみたんだ……」

リト「(やっぱり原因はモモかーっ!)」



211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:00:24.91 id:pPBlShHT0

ナナ「メアにも聞いたんだ。そしたら生物として当然のことだって……」

リト「い、いや、ほら、メアはちょっと考え方が違うから」

ナナ「我慢のしすぎはよくないって姉上も言ってたし」

リト「(絶対ララはなんの話しかわかってないだろ!!)」

ナナ「で、その、お前にはメアのことで、その……借りもあるし」

リト「いや……」

ナナ「我慢しすぎて姉上やモモを襲ってもいけないし……」

リト「だから、ないから! それはないって」

ナナ「でも、処理しなきゃ大変なんだろ!?」



213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:07:59.65 id:pPBlShHT0

リト「大変だけど……って、そうじゃなくて!!」

ナナ「?」

リト「えっと、その、俺なら大丈夫だから……」

リト「それに、やっぱりそういうことを女の子が口にするのはよくないっていうか」

ナナ「……」

リト「と、とにかく大丈夫だから!」

ナナ「……」ジトッ

リト「な?」

ナナ「……でも、朝、お前のベッドにモモがいたりするし」

リト「だからあれはモモが勝手に……」

ナナ「他にも、春菜や姉上にも色々と……」

リト「ああいうのも事故っていうか……」



216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:15:53.03 id:pPBlShHT0

リト「ああ、もう! と、とにかく俺はああいうのもわざとやっているわけじゃないから」

ナナ「……」

リト「(わかってくれたか……?)」

ナナ「ふーん、まっ、じゃあ信じてやるよ」

リト「ほっ……」

ナナ「じゃあ、リトはどうやってそのゴニョゴニョしてるんだ?」

リト「(全然分かってなかった!?)」

リト「あ、あのなぁナナ」

ナナ「だって男ってそういうことしないと、アレがその……爆発するんだろ?」

リト「はい?」

リト「(本当にどんな本を読んだんだよ……)」

ナナ「だったらリトはどこでしてるんだ?」

ナナ「モモが家でしてる様子はないっていうし……」

リト「(モモっ――!!)」

ナナ「なぁ、どうしてるんだ?」

リト「それは……」

ナナ「?」

リト「い、いえるわけないだろー!!」

ナナ「いえるわけないってことはやっぱりしてるんだな……」

リト「ああああ、もうっ! なんで今日はこんなことになってるんだよ……」

リト「と、とにかくこの話はなし!」



220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:31:29.32 id:pPBlShHT0

リト「それに男がそういうことしないと爆発するっていうのも嘘だから」

リト「少しくらい我慢してても平気なの!!」

ナナ「ふぅーん……そっか……」

ナナ「その、リトって、思ってたよりは……ケダモノじゃないんだな」ボソッ

リト「……ナナ」

ナナ「思ってたよりかは、だからな! 勘違いするなよ! お前がケダモノなのは変わらないんだから」

リト「元々どれほどケダモノだと思われてたんだよ……俺は……」

ナナ「そ、そんなの普段の行いを見てたら!!」

リト「はは……」ショボン



221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:40:25.57 id:pPBlShHT0

―――

モモ「ふふっ、昨日は忘れてましたが、今日こそはリトさんのベッドに……」

モモ「……あれ?」

モモ「まだお部屋に明かりが……」

モモ「……あれは、ナナ……?」

モモ「……」

モモ「(まさかナナに先を越されるとは……)」

モモ「(ハーレム計画が順調だと喜ぶべきか、今日リトさんのお布団に潜り込めないを悲しむべきか……)」

モモ「……と、とにかく様子を……」

―――モモが家でしてる様子はないっていうし

モモ「(私の話?)」



224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 20:53:36.59 id:pPBlShHT0

―――い、いえるわけないだろー

モモ「(ははーん、なるほど。ナナが昨日の話を……)」

モモ「(それにしても……あのナナが興味津々じゃないですかー)」

モモ「(やっぱりリトさん侮れないわ♪)」

モモ「(もう少し様子を……)」

―――と、とにかくこの話しはなし!

モモ「(ふふ、リトさんのあせってる顔かわいい)

―――少しくらい我慢してても平気なの!!

モモ「我慢……」

モモ「(我慢ってことは……)」

モモ「!!」

リト「とにかくこの話はやめよう、な?」

ナナ「ふーん、まぁいいか」

リト「とりあえずナナも早く部屋に戻って寝たほうがいい。もう結構遅いぞ?」

モモ「あら? ナナは夜這いに来たのでは?」

リト「!!」

ナナ「!?」

リト「モモ!?」

ナナ「な、よ、よ、夜這いって……」

モモ「あら? 違うの?」ニヤニヤ

ナナ「ちがっ! 私はただ……」

モモ「ただ?」

ナナ「……うぅ。もう私は自分の部屋に戻るからなっ!!」



233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 21:11:28.42 id:pPBlShHT0

モモ「あーあ、いっちゃいましたねー」

リト「……」

モモ「残念ですか?」ニヤニヤ

リト「そ、そんなわけ……」

モモ「ところで、リトさん」

リト「ん?」

モモ「さっきのお話を少しお聞きしてしまったんですが」

リト「(うわっ……)」

モモ「やっぱり我慢なさってたんですね!!」

リト「!」ビクッ



238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 21:30:23.78 id:pPBlShHT0

モモ「ふふ、リトさん。我慢などなさらなくても……」

リト「ちょ、モモ。ちかっ、近い!」

モモ「リトさんが望めば、女の子の園で好き放題ですよ」

リト「好き放題って……」カァ

モモ「クスっ、想像しましたか?」

リト「してない。してないってば」

モモ「そんなに必死に否定なさらなくても……」

モモ「男性なら当然のことですよ」

リト「モモ、だから近いって」

モモ「ふふ」

リト「え?」

リト「(お、押し倒された!?)」



241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 21:41:33.51 id:pPBlShHT0

モモ「(あとはリトさんがその気になれば)」

モモ「どうですか、リトさん。我慢できないんじゃありませんか?」

リト「う……」

モモ「(も、もう一押し)」

リト「モモ、本当にやばいから」

モモ「(っと、あとは……ここから)」

リト「モモ」

モモ「!」ビクッ

リト「だからこういうのは、駄目だってば!!」グイ

モモ「リトさん」

リト「モモ?」

モモ「な、なんでもないです。す、少し用事を思い出しまして」

リト「?」

モモ「し、失礼しますね!」ダッ



242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 21:44:10.39 id:pPBlShHT0

―――

モモ「あぅ……また体育倉庫のときみたいになって……」

モモ「駄目駄目、私がこんな感じじゃリトさんのハーレム計画に支障が」

モモ「……うぅ」

モモ「……そういえば、結局リトさんはあれをどうしてるのかしら」

モモ「……」

―――

リト「モモの奴、この時間に用事って……」

リト「……いったいなんなんだ……」

リト「……寝てしまおう」

リト「うぅ、モモが変なこというから……頭に焼き付いて……」

リト「……」フルフル

リト「(でも言えないよなぁ……)」

リト「(登下校中にある公園のトイレで抜いてるなんて、情けなすぎていえるわけがない)」

美柑の部屋

美柑「うぅ……昨日はモモさんのせいで寝られなかったけど……」

美柑「今日は……」

美柑「あああ、考えちゃうとまた……」

美柑「(リト、来たりしないよね……)」

美柑「っ……な、なんで私がこんなにリトにドキドキしないといけないのよぉ!」

美柑「あぅ……」

美柑「……」

―――

翌朝

ナナ「あれ、美柑、寝不足か?」

美柑「うん……ちょっと、ね」

ナナ「?」


今度こそ終われ

リト「みんなの額に数字が見えるぞ?」モモ「そうですか」

f:id:ureshino3406:20170306191317j:image

リト(今朝はモモがベッドに潜り込んでなかったな……)

【750】美柑「おはよう、リト。朝ごはんできてるよ」

リト「ああ、おはよう。美か……ん?」

【750】美柑「なに? 私の顔に何かついてる?」

リト「ああ、いや……うん、ついてるな」

【750】美柑「うそ? どこどこ?」

【990】ララ「おっはよー!! リト!!」

リト「あ、ああ……おはよう……ララ……」

【990】ララ「どうかしたの?」

【400】ナナ「どうせ、スケベこと考えてんだろ。ケダモノは朝からケダモノだな」

リト(な、なんだ? みんなの額に数字が見えるぞ……。またララの発明品だよな、多分)

【1025】モモ「おはようございます。リトさん」

リト「モモ、おはよう」

リト(モモが一番多いんだな)

【990】ララ「いただきまーす」

リト「ララ、ちょっと」

【990】ララ「なにー?」

リト「また、何か作ったか?」

【990】ララ「朝ごはんは作ってないよ」

リト「いや、そうじゃなくて。俺、今さ――」

【1025】モモ「リトさん、どうしたんですか? 早く食べないと美柑さんのご飯が冷めてしまいますよ?」

リト「いや、それどころじゃないっていうか」

【990】ララ「何かあったの?」

リト「みんなの額に数字が見えてるんだ」

【990】ララ「数字? それってみるみるステータスかな?」

リト「やっぱりララの発明品か。また誤作動でも起こったのか!?」



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 12:26:57.95 id:DQyXpbXK0

【990】ララ「設定した情報を数値化して見れるようになる装置なんだけど……」

リト「設定した情報ってなんだ?」

【990】ララ「デバイスに見たい情報を入力するんだよ? 身長とか体重とか」

リト「それ、何の役に立つんだよ」

【990】ララ「好物を知りたいときとかだよー。例えば【ケーキ 好物度】って入力するとね、それが数字になって表れるの」

リト「多いほど好きってことか?」

【990】ララ「そうだよー。でも、一回で一つまでしか表示できないし、不便なんだよね」

リト(ってことは、この数字はなんらかの好物に対するものってことか……)

リト「実害はないみたいだけど、解除はできるのか?」

【990】ララ「うん。ちょっと待ってて、探してくるから」

リト「頼むぞ」

【750】美柑「リトー、食べないの?」

リト「わ、悪い。今行く」

モモ「……ふふ」

モモ(動揺してる。ちなみにリトさん。このみるみるステータスが数値化できるのは、経験や感情も含まれているんですよ?)



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 12:33:44.91 id:DQyXpbXK0

リト「ララー、見つかったか?」

【990】ララ「ごめん、リト。みるみるステータスくん見当たらない。どこいったんだろう?」

リト「俺に聞かれても……」

【21】ララ「おっかしいなぁ。ここに無いはずないんだけど……」

リト(なんだ、数字が大幅に減ったぞ?)

【21】ララ「今日中に見つけるから。ごめんね、リト」

リト「あ、ああ。別にいいよ。変身したり服を脱がされたりするんじゃないから」

【21】ララ「誰かが持ち出したのかなぁ……」

リト(数字は言わないほうがいいんだろうか)

【9999】ララ「うーん……。セリーヌちゃんかなぁ?」

リト「うわぁ!?」

【9999】ララ「リト?」

リト「あ、いや、なんでもない」

ララ「変なリトー。あはは」

リト(なんで数字がコロコロ変わるんだ……)

通学路

【990】ララ「それでね、ナナがね」

【400】ナナ「あ、姉上!! その話はしない約束!!」

リト(今朝の数字に戻ってる……。ララの発明品は行方不明だし、誰かが弄ってるのか?)

【1025】モモ「リトさん、数字が気になってるんですか?」

リト「え? そりゃあ、まぁな」

【1025】モモ「私のほうでも探してみますから、安心してください」

リト「ありがとう、モモ」

モモ(といっても、私の部屋にあるんですけどね)

【21】ララ「あ、春菜ー、おはよー」

【13】春菜「おはよう、ララさん。結城君」

リト「おはよう、西連寺」

【1033】モモ「おはようございます」

【7】ナナ「おー、春菜ー」

リト(モモだけ数字が増えてるな……。やっぱり表示している情報が違うのか)



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 12:50:39.61 id:DQyXpbXK0

学校 廊下

【5014】春菜「へえ、そうなんだ」

【990】ララ「春菜も帰りに一緒にいこっ。ヤミちゃんのオススメだからきっと美味しいよ」

【5014】春菜「うん」

リト(春菜ちゃん、多いなー)

【98】唯「おはよう、結城君」

リト「古手川、おはよう」

【98】唯「西連寺さん、手伝って欲しいことがあるんだけど。いい?」

【5014】春菜「うん、いいよ。ララさん、結城くん、またあとでね」

【990】ララ「うん! 教室でねー」

リト(春菜ちゃん、かわいいなぁ。でも、数字の多さは気になるけど……)

モモ(気になってるご様子ですね、リトさん。とりあえず午前中にみなさんの数値を目にしてもらいましょう)

モモ(そして、数字の意味をしれば、リトさんとてみなさんを意識せざるを得なくなるはず)

モモ「ふふふ……」

ナナ(モモのやつ、またなんか企んでるな)



65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 12:59:19.01 id:DQyXpbXK0

教室

【21】ララ「おはよー!」

【4】里紗「ララちぃ、おはよー」

【56】未央「おっはー」

リト(だめだ、すげー気になってきた。多いほうも少ないほうも一体何を表してるんだ……)

リト(でも、余り詮索しないほうがいい気もするしな……)

リト(俺に関係しているのか? 籾岡とかすげー少ないし……)

【101】唯「ありがとう、助かったわ」

【13】春菜「気にしないで。古手川さんにはお世話になってるし」

【101】唯「結城くんにハレンチなことされたらいつでも助けてあげるから」

【13】春菜「あはは……」

リト(さっきまでは春菜ちゃんが桁違いに多かったのに……。今は古手川が上なんだな)

【824】猿山「よー、リト。今日もハーレムだなぁ。いい加減にしろよな。お前の所為でモテないんじゃないかって気がしてきた」

リト「なにを言って……」

リト(猿山、多いな……)



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 13:08:40.10 id:DQyXpbXK0

休み時間 廊下

リト(トイレ、トイレ……)

【8360】ルン「リトくぅーん!!!」テテテッ

リト「ルン。今日、休みなのか?」

リト(ルンすげー……)

【8360】ルン「少し暇が出来たから来たの。あと2時間ぐらいで現場行かなきゃダメなんだけど」

リト「大変だな。大丈夫か?」

【8360】ルン「リトくん……。ありがとう、心配してくれて。嬉しい」ギュッ

リト「お、おい!! ルン!! こんなところじゃマズいって!!」

【8361】ルン「誰も見てないよ、大丈夫」

リト「いや……」

リト(なんだ、数字が増えたな……)

【8361】ルン「もう少し、このまま……」

【98】唯「結城くん、ハレンチだわ!! 校内でハレンチなことは禁止っていつも言っているでしょ!!!」

リト「こ、古手川!? いや、これは!! 違うんだ!!」

中庭

リト「あー……。思わず、逃げてきてしまった……」

リト(ルンともう少し話したかったな。あまり会えないし)

【0】ヤミ「何をしているのですか、結城リト。こんなところで。遅刻しますよ」

リト「え? ああ、すぐに――」

【0】ヤミ「なんですか? あげませんよ、たい焼き」

リト「いや、なんでもない」

リト(ヤミは0か……。落ち込んだほうがいいのか、喜んだほうがいいのか分からないな……)

【8】ヤミ「それでは失礼します」

リト「あ、ああ」

リト(8に増えた……。あー! もー!! なんだんだ、これー!!!)

【743】ティアーユ「結城くん、遅刻しますよ。早く教室に戻って」

リト「あ、はーい」

リト(先生も割りと多いな……。でも、これが多いほうなのか少ないほうなのか分からないぞ)

【743】ティアーユ「どうしたの?」



83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 13:24:00.92 id:DQyXpbXK0

リト「あー……気になる……。すれ違うやつ全員の額に数字が……」

芽亜「リトせーんぱい。さっきヤミお姉ちゃんと何を話していたんですかぁ?」

リト「ん? ああ、芽亜か――」

【2334】芽亜「内緒話ですか?」

リト(芽亜もか……。俺に関することじゃないみたいだな)

【0】芽亜「教えてほしいなぁー」

リト「いや、大したことは話してないって」

【0】芽亜「本当ですか?」

リト「芽亜も教室に戻らないと遅刻するぞ」

【0】芽亜「怪しいですけど、いいです。戻りますね」

リト(芽亜も0か……。ヤミと姉妹だからっていうのもあるのか?)

【21】ララ「リトー、どこ行ってたの? もうすぐ授業始まっちゃうよ?」

リト「え? ああ、トイレに――あ」

【21】ララ「リト?」

リト「先生には少し遅刻するって言っておいてくれ」モジモジ



86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 13:29:38.00 id:DQyXpbXK0

トイレ

リト(あぁ……。最悪だ。こんなことで遅刻なんて……)

リト「早く戻らないと……」

【106】リト「な!?」

リト(そういえば、鏡見てなかったな。俺の数字は106か……。でも、もう一種類あるんだよな)

リト「これはやっぱり自分のことなんだな……」

【0】リト「0になった」

リト(一体、なんだこれ)

リト(ララの発明品だから、想像もつかない数字のような気もするし、どうでもいいような数字のような気もするし……)

リト(すげー恥ずかしい数字の気もする)

リト(恥ずかしい数字なら春菜ちゃんのあの多さって……)

リト「いやいや!! 何を考えてるんだ!!! 俺は!!!」

リト「は、はやく、教室に戻らないとなー」

リト「あははは」

昼休み

【4】里紗「結城、ララちぃ借りるねー」

【21】ララ「リトも一緒にたべよー」

リト「ああ、そうする――」

【1036】モモ「リトさん、リトさん」

リト「モモ、どうしたんだ?」

リト(数字が若干増えてるな)

【1036】モモ「数字の件ですけど、わかったことがあります」

リト「装置は見つかったのか?」

【1036】モモ「それはまだですが、リトが見ている数字が何を表しているのかは分かりました」

リト「ホントか?」

【1036】モモ「その……きき、ますか……?」

リト「え……?」

【1036】モモ「ここでは、その……恥ずかしいので……屋上にいきませんか?」

リト(恥ずかしい……!? やっぱり、それって……!!)



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 13:44:13.75 id:DQyXpbXK0

屋上

リト「えーと……あの……。それで、なんの数字なんだ?」

【1025】モモ「実は、ですね……」モジモジ

リト(なんだ……。俺、もしかしてとんでもない数字を見てるんじゃないだろうな……!!)

【1025】モモ「リトさんに対する好感度を数値化したものなんです」

リト「……え?」

【1025】モモ「きゃ、恥ずかしい」

リト「……」

モモ(これでよし。私が事前にテストしたときは、楽園計画に含まれているみなさんの数値は軽く5000を超えていました。お姉さまと春菜さんに至ってはカンストしていたほど)

モモ(誰がどの程度の好意を持っているのか、数値としてみてしまえばリトさんだって……)


リト『そうか。みんな、そんなに俺のことを……。これはハーレムしかないな!!』


モモ(って、なるはず!)

リト「……やっぱり、俺……ヤミに嫌われてるんだな……。いや、分かってた……。俺、いつもヤミには……でも、こうして言われるとショックだな……」

モモ「え? リ、リトさん? 何をいって……」



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 13:54:43.48 id:DQyXpbXK0

リト「まぁ、ヤミは仕方ないよな。それだけのことしてきたし。それにしても自分に対する好感度が【106】ってどうなんだ。ナルシストなのか?」

【1025】モモ「あの、リトさん。ヤミさんの数字は6000ぐらいなかったでしたか?」

リト「いや。0と8だったけど」

【1025】モモ「0と8!? ど、どうして二種類も!? 私は――」

リト「私? モモ、何か知ってたのか?」

【1025】モモ「あ、えっと……」

リト「モモ」

【1025】モモ「ごめんなさい。私がやりました。お姉さまのみるみるステータスくんをリトさんに使いました……」

リト「好感度を表示させるなんてやめてくれ。心を覗いてるみたいであまりいい気分はしないし」

【1025】モモ「……」

リト「でも、ありがとう、モモ」

【1025】モモ「え?」

リト「せめてヤミにはたい焼きを分けてもらえるようになるまで、がんばってみる。俺のことが嫌いじゃヤミだって家にきて美柑と遊ぶのを躊躇うかもしれないし」

【1025】モモ「リトさん! ヤミさんは決してリトさんのことを嫌ってなんかいません!!」

リト「でも、数字で出ちゃったし……」

【1025】モモ「待ってください!! あの、私の数字は今、どうなってますか!?」

リト「モモは1025だけど?」

【1025】モモ「1025!? 少ない!! あの、私はもっとリトさんのことを……!!」

リト「モモ……」

【1026】モモ「あ。いえ……」

リト(数字が増えた。何がきっかけなんだ)

【1026】モモ「と、とにかく私が1025なんてありえません!! 昨日、見たときは確かにカンス――もっと、ありました!!」

リト「そ、そうなのか。なら、好感度が下がったってことでいいのか? ごめん、モモ。心当たりが多すぎて、何を謝っていいかわからないけど……」

【1026】モモ「下がるなんて、とんでもない。今だって、リトさんの好感度は上がってますし」

リト「1しか上がらなかったぞ」

【1026】モモ「たった、1!?」ガクッ

リト「お、おい、モモ。大丈夫か?」

モモ(そんな……。私の愛はその程度だった……?)

モモ(ううん。そうじゃない。みるみるステータスくんがきっと不具合を起こしているんだわ。絶対に、そう)

リト「芽亜でも、芽亜は2000超えてたな……。0にもなったけど……。どっちなんだ?」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:10:44.43 id:DQyXpbXK0

モモ(今表示されている数字は、好感度なんかじゃない。きっと別のなにか……!! 私のリトさんへの好感度が1025なんてあり得ないもの……!!)

リト「モモ。どうする?」

【1036】モモ「今の数字はどうなってますか?」

リト「あ、もう一種類のほうになったみたいだ。1036ってなってる。朝は1033だってけど」

【1036】モモ「3……増えたんですか?」

リト「ああ」

【1036】モモ「……あ」

リト「モモ? どうした? 心当たりがあるのか?」

モモ「み、みないでください!!!」

リト「えぇ!? なんだよ!?」

モモ「お願いです!! 見ないでください!! リトさん!!」

リト「あ、ああ!! わかった!!」

モモ(3増えた……偶然……わけない……)

モモ「あぁぁ……!!」ガクッ

リト「モモ!! おい!! どうしたんだよ!?」



133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:18:29.17 id:DQyXpbXK0

モモ「……ぐすっ……」

リト「お、落ち着いたか?」

モモ「……すこしだけ……」

リト「数字の意味は聞かないほうがいいか?」

モモ「訊かれても、答えられません」

リト「な、なら、聞かない」

リト(すげー気になるけど、モモが落ち込むほどのことなんだろうし……。忘れよう)

モモ(もう尻尾を弄るのやめ……控えよう……)

リト「で、モモ。好感度じゃないんだな?」

モモ「それは間違いないです。私が見た数値とは違いますから」

リト「じゃあ、なんなんだ?」

モモ「それは表示設定を確認してみないことには」

リト「装置は家か?」

モモ「はい。あの、今から確認しに戻りましょうか?」

リト「……いや。わざわざ確認する必要もないだろ。もうオフにしよう。どんなものでも相手の情報が見えるって、その……」



157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:27:34.80 id:DQyXpbXK0

モモ「リトさん……」

リト「モモもそれでいいな?」

モモ「はい。ご迷惑をおかけしました。今からオフにしてきますね」

リト「おう、頼んだ」

モモ「では、行ってきます」

リト「気をつけてな」

モモ「はぁーい」

リト「……」

リト(春菜ちゃんの数字だけは本当に気になるけど……)

【9】お静「あれ、リトさん。こんなところでどうしたんですか?」

リト「お静ちゃん。いや、ちょっとね」

【9】お静「そうそう。リトさんのこと探してたんですよ。御門先生が呼んでます」

リト「御門先生が? セリーヌが何かしたとか?」

【9】お静「いえ、変なものを持っているので見て欲しいみたいです」

リト「変なもの?」

保健室

【7806】御門「いらっしゃい」

リト「すいません。何か迷惑を?」

【7806】御門「これなんだけど、見覚えはあるかしら?」

リト「えーと……」

【0】セリーヌ「まう!!」

リト「なんだ、これ? ララの発明品なのはわかるけど……」

【0】セリーヌ「まうーっ」ピッ

リト「おい、セリーヌ、勝手に押したらどうなるかわからないだろ」

【0】お静「ずっと弄ってますけど、別に変化はないです。壊れてるんじゃないですか?」

リト「いや、でも、どこで何がおこっているか……あ」

【0】御門「何か変化があったの?」

【9999】セリーヌ「まうまう!!」

リト(なんだ!? 数字に変化が……!? この数字の元凶は、これか!!)

【9999】セリーヌ「まう?」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:42:41.49 id:DQyXpbXK0

リト「セリーヌ、ちょっと貸してくれ」

【9999】セリーヌ「まうっ」

リト「ありがとう。えーと……」ピッ

リト(色々項目があるな。そうか。セリーヌがこの項目を弄ってたから、数字が変わってたのか)

リト(文字が読めなくてよかった……。でも、オフにする方法がわからないな。ララに訊いてみるか……)

リト(いや、だめだ!! もし見せてララがショックを受けたら……)

リト「先生。すいません。何も言わずにこの装置をオフにしてもらえますか?」

【0】御門「いいの?」

リト「はい」

【0】御門「分かったわ。貸してみて」

リト「どうぞ」

【0】御門「……あら」

【0】お静「どうしたんです?」

【0】御門「うーん……。どうやら、時限解除以外は受け付けないみたい」

リト「ララの発明品らしいなぁ……」



178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:48:10.90 id:DQyXpbXK0

【0】御門「解除するのは……。日付が変わるころ、かしら」

【0】お静「良かったですね、リトさん」

【9999】セリーヌ「まうまう!!」

リト「そうですか。それなら、いいんです」

【0】御門「ところで……」ピッ

リト「はい?」

【9999】御門「この項目だと、私の数字はどうなってるのかしら?」

リト「え? 9999ってなってます」

【9999】御門「10000以上は表示されないのね」

【10】お静「どういうことですか?」

リト「さぁ。俺は文字とか読めないし」

【1】御門「これは?」

リト「1、ですけど?」

【1】御門「ふふ……。そう……。本物ね」

リト「あの、どういうことですか?」



182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 14:57:40.03 id:DQyXpbXK0

【1】御門「これは一つの情報した表示できないためか、入力履歴が残るのよ」

リト「履歴ですか?」

【1】御門「恥ずかしいから、あんまり見ないで」

リト「す、すいません!!」

御門「履歴は新しいものから順に項目として表示されているわ。セリーヌちゃんは一番目と二番目の項目を交互に選択して表示状態にしていたみたい」

リト(ああ、それで二種類の数字が交互に出てたのか……)

御門「三番目はあなたに対する好感度だけど……。上二つは……」

お静「なんです――ひゃぁ!?」

リト「お静ちゃん?」

お静「あぁぁ……ひゃぁ……リトさん、この数字を朝からずっと……見てたんですか……」

リト(なんだなんだ!?)

御門「知りたい?」

リト「……いえ。いいです。とりあえず、俺が持っておきます」

御門「そう。はい。項目は一番目のものにしておいたわ。他のはあまり選択しないようにね」

リト「わ、わかりました」

廊下

リト(これで数字が変わることはないだろうけど……)

【0】芽亜「リトせーんぱい!」

リト「おお、芽亜。どうしたんだ?」

【0】芽亜「ん? それなんですか?」

リト「これか? これは――」

【0】芽亜「見せてください!」

リト「あ。まて」

【0】芽亜「んー? 結城リトに対する好感度……結城リトに大好きと言った回数……結城リトに……」

リト「なぁ……!?」

【0】芽亜「私、何回になってますか?」

リト「芽亜!!! なにやってんだ!!」

【0】芽亜「リトせんぱーい、だーすき!」

リト「え!?」

【1】芽亜「どうですか? 増えました?」



リト「芽亜、返せ!!」

【1】芽亜「増えてますか?」

リト「ふ、増えてるよ!!」

【1】芽亜「素敵っ! じゃあ……」

リト「なんだよ?」

【5】芽亜「だいすき、だいすき、だいすき、だいすき――」

リト「やめろ!! おい!! 増えてる増えてる!!」

【14】芽亜「これって、心の中で呟いてもカウントされるんですか?」

リト「知らないって!! いいから、それを返してくれ!!」

【9999】芽亜「どーんっ」

リト「怖いぞ!! カウント止まったから!!」

【9999】芽亜「素敵っ。全項目、カンストさせますか」

リト「なにいってんだ!?」

【0】芽亜「次はこれ。結城リトに手を繋いでもらった回数で」

リト(なんだよ、その項目は……!? ララ……!!)




【53】唯「ちょっと、なにしてるの!?」

リト「古手川!!」

【53】唯「また、ハレンチなことを……」

リト「あれ……そんなに多かったっけ……?」

【53】唯「なにが?」

【0】芽亜「ふふ……。せーんぱい」ギュッ

リト「おい、芽亜!!」

【53】唯「な……!!」

【0】芽亜「増えました?」

リト「いや、増えてない……」

【0】芽亜「なるほど。繋いでもらわないとダメなんですね。なら、次は……一番上にある結城リトとエッ――」

リト「芽亜!!!」

【2334】芽亜「なんですか?」

リト「いや、とにかく、返してくれ……」

【2335】芽亜「増えましたか?」


リト「あ、ああ……増えた、増えた」

【4236】芽亜「どうですか、どうですか?」

リト「増えすぎだろ!!!」

【101】唯「さっきから何やってるの!!」

リト「古手川、あの……」

【9999】芽亜「えーいっ」

リト「いい加減にしろって」

【9999】芽亜「でも、こういうのって全部を最大値にしたくならないですか?」

リト「知らない」

【101】唯「二人とも、いいから離れなさい。ハレンチよ」

リト「古手川の言うとおりだぞ」

【0】芽亜「では、次はこの結城リトのオ――」

リト「せいっ!」バッ

【0】芽亜「あ……」

リト「じゃ、じゃあな!!!」



リト「はぁ……はぁ……。芽亜のやつ……余計なことを……。でも、俺の0と106ってなんだ……? 106回も自分を大好きなんていうわけないし……」

【21】ララ「リト、どうしたの? すごい汗だけど」

リト「ああ、いや……」

【21】ララ「あ、それみるみるステータスくんだ。見つけたの?」

リト「な、なぁ、ララ……これなんだけど……」

【21】ララ「これどこにあったの? どこを探してもなかったのに」

リト(なんていえばいいかな……)

【21】ララ「確か、私が最後に使ったのはリトの好きなものを調べようとしたときだったかな?」

リト「え?」

【21】ララ「あれ? なんか、項目が増えてる……。これ、なんだろ……。リトと――」

リト「ララ、見ないほうが」

【9999】芽亜「ララせーんぱい。いいもの持ってるんですね」

【21】ララ「芽亜ちゃん?」

【9999】芽亜「リトせんぱいとの回数なんて調べて、どうするんですか?」

【21】ララ「なにそれ? 私、そんなこと調べてないけど……」

リト「芽亜。もういいだろ」

【9999】芽亜「でも、気になりませんか? どうしてそんなことを調べたのか」

リト「ならない」

【9999】芽亜「わたしはなります!」

リト「そんな力強く言われても……」

【21】ララ「これ。どうしてこんな項目が……」

【9999】芽亜「素敵ですね。色んなものを調べることができて。いらないなら、わたしにください」

リト「何をするつもりだよ」

【9999】芽亜「人間のことをもっとよく知ることができそうだし、ヤミお姉ちゃんのことももっと……」

リト「こんなことで調べなくても訊けばいいだろ」

【9999】芽亜「リトせんぱいとキスした回数とか、ペロペロされた回数とか、舌を入れられた回数とか、ヤミお姉ちゃん言ってくれると思いますか?」

リト「なんだよ、その偏った項目は!!」

【9999】芽亜「ぜーんぶ、その端末の入力履歴にあったことですよ?」

リト「え……!?」

【21】ララ「違うよ、リト! 私、そんなこと調べたことない!! あ、でも、リトと一緒にお風呂に入った回数はちょっと調べちゃったけど……美柑には敵わなくて……」



241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 16:07:27.36 id:DQyXpbXK0

【9999】芽亜「その素敵アイテム、ください」

【21】ララ「だ、ダメだよ。ヤミちゃんだって、嫌がると思うけど」

【9999】芽亜「なら……」

リト「ララ!! 危ない!!」

【21】ララ「……っ」

【8】ヤミ「何をやっているのですか?」

【9999】芽亜「ヤミ……お姉ちゃん……」

【8】ヤミ「黒咲芽亜……。プリンセス・ララと結城リトに手を出すなら……!!」

【9999】芽亜「……ララせんぱい。今の項目は一番上になってますか?」

【21】ララ「な、なってるけど……?」

【9999】芽亜「素敵っ。ヤミお姉ちゃん?」

【8】ヤミ「なんですか?」

【9999】芽亜「リトせんぱいと居て起こるえっちぃ展開を出来るだけ思い浮かべてみて」

【389】ヤミ「と、とつぜん、なにを……!!!」

リト(なんだぁ……!? ヤミの数字が爆発的に増えたぞ……!?)



245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 16:15:34.70 id:DQyXpbXK0

【9999】芽亜「リトせんぱい、ヤミお姉ちゃんの数字はどうなりました?」

リト「い、いえるわけないだろ!!」

【9999】芽亜「どうしてですか?」

【528】ヤミ「結城リト……これは……」

リト「まて、ヤミ! って、まだ増えてるぞ!!」

【1047】ララ「ヤミちゃん、だめ!!」

リト「ララまで!?」

【9999】芽亜「リトせんぱいの様子だと、増えてるのは間違いない。ふふ……。ヤミお姉ちゃんは、こんなときでもそういう妄想ができるんだ。素敵」

【999】ヤミ「結城リト、私に何をしているのか言ってもらいます……」

リト「俺は何もしらないんだ!! 見えてるだけで!!」

【1196】ララ「違うの、ヤミちゃん!! 誰かがこのみるみるステータスくんに悪戯したみたいで!! それでリトが……」

【1002】ヤミ「見せてください」

リト「ヤミ……あの……」

【1224】ヤミ「結城リトで……え……ち……な妄想をした回数……? 貴方はこんなものを調べていたのですか……?」

リト「違う!! 俺じゃないって!!」

【9999】芽亜「やっぱり、ヤミお姉ちゃんもそういうのに興味深々なんだ」

【2584】ヤミ「そんなわけないでしょう!! えっちぃのはきらいです!!」

【1644】ララ「そ、そうだよ!! 芽亜ちゃん!!」

【9999】芽亜「リトせんぱい、カウンターのほうはどうなってますか?」

リト「それは……」

【2980】ヤミ「言ったら……ころします……」

リト「言わないって!!」

【9999】芽亜「もうカンストしちゃいましたか?」

リト「まだ、してねえよ!!」

【3000】ヤミ「黒咲芽亜……。覚悟……!!」

リト(すげー増えてるな……)

【3000】ヤミ「結城リト」

リト「は、はい!」

【3001】ヤミ「あ、あなたの始末は後で行いますから」キリッ

リト「わ、わかった……」



258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 16:38:08.51 id:DQyXpbXK0

ヤミ「はっ!!」

芽亜「わっ。危ない」


【2015】ララ「ヤミちゃん……」

リト「な、なぁ、ララ?」

【2016】ララ「な、なに!?」

リト「いや、その……。芽亜も言ってたけど、どうしてそんな……あの……俺で妄想って……」

【2017】ララ「わ、私じゃないんだって。私が調べたのは、リトとお風呂に入った回数と、リトと一緒に寝た回数だけだもん。どっちも美柑が圧倒的で……」

リト「そりゃあ、そうだ。その項目じゃ美柑は越えられないよ」

【2018】ララ「う、うん……」

リト「ララが調べようとしたわけじゃないんだな?」

【2019】ララ「流石にそんなことしないよ!!」

リト「なら、セリーヌか……? ずっと弄ってたし……」

【2020】ララ「セリーヌちゃんは入力はできないと思うけど」

リト「……ララ。あの……増えてる……」

【2021】ララ「や、やめてよぉ! 言われたら余計に想像して増えちゃうから!!」



273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 16:49:14.03 id:DQyXpbXK0

リト「わ、悪い……。見ないようにする」

ララ「ごめん……リト……」

リト「え?」

ララ「勝手に使ってたの言わなくて……」

リト「ああ、いや。そんなことはいいんだけど。でも、誰かがそれを悪用してたのは間違いないと思う」

ララ「悪用って?」

リト「だって、そんな恥ずかしい回数を調べるなんて、おかしいだろ。弱みとか握ろうとしてるんじゃないのか」

ララ「誰がそんなことを……」

リト「いや、そうかもなーって話だけど」

ララ「うーん。簡単には持ち出せないはずなんだけど……。セリーヌちゃんが何度か外に持って行っちゃってるし、説得力ないかー、えへへ」

リト「セリーヌが持ち出して、誰かが使ったってことなのかな」

ララ「御門先生とか?」

リト「いや、それはないだろ。先生は今日、その装置のことを知ったみたいだったし」

ララ「えー。じゃあ、誰もいないよー」

リト「とりあえず、モモが帰ってくるのを待つか……」

【1040】モモ「リトさーん!!! ごめんなさい!!! どこにも見当たらりませんでしたー!!!」

リト「モモ、おかえり」

【1040】モモ「ただいま戻りました」

リト「セリーヌが持ち出してた。ほら」

【1040】モモ「ああ、やっぱり!」

ララ「モモが使ってたの?」

【1040】モモ「お姉さま!? あ、えっと……ところで、どうして木の陰に隠れているんですか?」

ララ「リトに回数知られちゃうから」

【1040】モモ「え……」

リト「ララは全部知ってる」

【1040】モモ「そ、そんな……。では、私が1036回もしたことを……?」

リト「それより、モモ。モモのほかにこの機械を使ったやつとかいなかったか?」

【1040】モモ「さ、さぁ……。私は以前にお姉さまが使っているのを思い出して……それで……」

リト「思い出した? いつ?」

【1041】モモ「リトさんの隣で尻尾を……いえいえ、ふと、ザスティンのためにお姉さまがみるみるステータスくんを使って、プレゼントを決めていたのを思い出しただけですよ」




ララ「あー、そういえば、あったねー」

【1041】モモ「はい。お姉さまのおかげでサプライズパーティーは大成功しましたからね」

ララ「ザスティン、すごーく喜んでたよね」

リト「それ、ララとモモでやったのか?」

ララ「ううん。ナナとペケも一緒だったよ」

【1041】モモ「そうでした、そうでした。ナナが危うく口を滑らしそうになったときはヒヤっとしましたよ」

ララ「懐かしいねー」

リト「……てことは、この装置のことナナも知ってるんだな?」

【1041】モモ「え、ええ……多分……」

リト「……ナナにも一応、訊いておいたほうがいいか?」

ララ「ナナがこんな悪戯をしたってこと?」

リト「分からないけど……。でも、誰かがこの回数を調べていたのは確かだ……。履歴にも残ってるから」

【1041】モモ「履歴機能なんてあったんですか? あの、見せてください」

リト「ああ、いいよ」

モモ(リトさんで妄想をした回数の次にある項目……。リトさんに対する束縛度って……どうして……。まぁ、誰が高いのか気になるので……)ピッ




リト「ナナ、ちょっと」

【400】ナナ「なんだよ? 芽亜を探してるから、またあとでな」

リト「な……!!」

【400】ナナ「あたしの顔になんかついてるか?」

【1025】モモ「リトさん、どうしましたか?」

リト「いや、数値がおかしい。モモ、弄ったか?」

【1025】モモ「はい。少し」

リト(朝一番で見た数字だな……。これ、なんの数字なんだ? また何かの回数なのか?)

【400】ナナ「あたしはもう行くぞ」

リト「ナナ。待ってくれ。この装置に見覚えないか?」

【400】ナナ「……しらない」

ララ「ナナ! 覚えてないの!?」

【400】ナナ「姉上!? どうして、そんな遠くにいるんだよ……」

【1025】モモ「お姉さま、設定は変えましたから。妄想回数は表示されてませんよ」

【990】ララ「そうなの? はぁー、よかったぁ。これで堂々としてられるね」



【1025】モモ「リトさん。今、数字が大きいのは誰ですか?」

リト「え? いや、そんなこといえるわけ……」

【1025】モモ「誰が多いかでいいですから」

リト「でも……」

【400】ナナ「モモ、お前……!」

【1025】モモ「ナナでしょ。こんなにいっぱい入力したの」

【400】ナナ「いや……違う……。知らないっていってんだろ」

【1025】モモ「履歴が残るようになってるのよ。それで下のほうまでスクロールさせていくと……」

【400】ナナ「な、なんだよ……?」

【1025】モモ「リトさんのことばっかり。これは、どういうことかしら?」

【400】ナナ「あたしが知るわけないだろ!! 離せよ!!」

【1025】モモ「ナナ。待って。私が言えたことじゃないけど、この入力量は多すぎる。もし、この項目全てを調べたんだとしたら、それはやりすぎよ」

【400】ナナ「やりすぎって……あたしは……」

【1025】モモ「ナナ。貴女がこんなにもリトさんのことを調べたのは……」

【990】ララ「ナナ? あまり色々と調べるなら、一言言ってほしいよ。モモもだけど」

ナナ「だから……!! あたしじゃ……!!」

ララ「ホントに?」

ナナ「……う、うん」

リト「そっか。ナナじゃないならいいんだ。ほかをあたってみる」

モモ「あ、リトさん。他って?」

リト「ララ、ついてきてくれ」

ララ「はぁーい」

ナナ「あ……」

モモ「自分と比較したかったの?」

ナナ「な、なんのことだよ……」

モモ「今、自分がどれだけリトさんのことを好きなのか、想っているのか、周囲と比較したかったんでしょ?」

ナナ「ちがっ……!!」

モモ「……」

ナナ「違う……。別にリトのことなんて……。ただ、一人でいるときにみんなもあたしと同じこと考えてたりすんのかなって……。あたしだけってことだったら変だろ……?」

モモ「それで、周囲が自分の値よりも上か下で一喜一憂してたのね?」



331:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 18:32:12.70 id:DQyXpbXK0

ナナ「……」

モモ「分かったわ。つまり、リトさんでいやらしい妄想したり、リトさんを独り占めにしたいって思ったりすることが、自分だけだったらどうしようって考えた」

モモ「それで、お姉さまのを使って、様々なことを調べた。それでいい?」

ナナ「だから、リトは関係――」

モモ「それでいい?」

ナナ「……別にいいけど」

モモ「そう。ナナ、それぐらいみんな思ってることだし、そんなことでいちいち心を読んじゃダメじゃない」

ナナ「モモだって同じだろ!!」

モモ「まぁ、そうだけど。ナナはやりすぎね」

ナナ「うっ……」

モモ「ところで、ナナ。この束縛度……独占欲っていってもいいだろうけど、誰が一番高かったの?」

ナナ「なんで、そんなこと聞くんだよ」

モモ「いいから」

モモ(楽園計画において、独占欲が強い人ほど徹底した懐柔が必要になる。ハーレムを認めさせるのに時間がかかるだろうし……)

ナナ「コテ川が一番高いと思ってたらそうでもなくて……。春菜のほうが怖いぐらい高かったのがビビったな。そんな感じに見えないし……」

【5014】春菜「結城くん、お昼休みどこにいたの?」

リト「ああ、ちょっと。散歩に」

【98】唯「どうせハレンチなことをしてたんでしょ? ララさんとかとルンさんとかと」

リト「し、してないって」

【98】唯「どうかしらね」

【5014】春菜「古手川さん。ルンさんはもう仕事に行ったらしいし」

【98】唯「黒咲さんやヤミさんとかもいるじゃない」

【5014】春菜「でも、結城くんは別に……」

【990】ララ「私とずっと一緒だったけど、何もなかったよー? ねー? リト?」

リト「あ、ああ……」

【5120】春菜「そうなんだ」

【100】唯「やっぱりハレンチだわ!!」


ナナ「な、こえーだろ? 春菜のやつ」

モモ「ふむふむ……。古手川さんも上昇傾向にあり……。参考になったわ。さてと、ナナ。帰ったら何をするか分かってる?」

ナナ「な、なにって、なんだよ……」



344:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 19:00:06.31 id:DQyXpbXK0

ナナ「ごめん!!! 今ままでずっと、あたし、みんなの心を覗いてたんだ!!!」

春菜「え……」

唯「そ、それ、本当のことなの?」

ヤミ「プリンセス・モモから大体のことは聞きましたが……」

美柑「えーと、ナナさん。あの……その……」モジモジ

ナナ「不安だったんだ……。もしかしたら、変なこと考えてるのがあたしだけじゃないかって……。そう思ったら、調べたくなって……」

春菜「どんなことを調べたの?」

モモ「一覧はこちらにあります。上のほうから最近使われたものになってます」

唯「一覧って……」

・結城リトに対する束縛度  
・結城リトでエッチな妄想をした回数
・結城リトに対する好感度
・結城リトとキスした回数
・結城リトと手を繋いだ回数
・結城リトに対する興奮度
・結城リトに対して大好きと言った回数
・結城リトに冷たくして後悔した回数

春菜「こ、こんなに……!?」

ナナ「ごめん、春菜……ほんとに……。これでもまだ1/3ぐらいで……」



350:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 19:13:53.47 id:DQyXpbXK0

モモ「ここ一週間ぐらいは使い続けていたみたいですね」

唯「こ、これらが額に浮かび上がってたの……!?」

モモ「そうなります」

春菜「そ、そんな……結城くんに全部……見られちゃった……」ガクッ

ヤミ「生きていけません。こんな情報が知らず、漏洩していたなんて……!!」

美柑「なんか、この中だと私が一番ダメージ大きいような……」

モモ「みなさんの精神的ショックは大きいと思います。なので、ナナには少しおしおきをしようと思います」

春菜「お、おしおき?」

唯「ちょっと、ハレンチなことは……」

モモ「これらの項目、ナナの数字をどうなっていたのか気になりませんか?」

ヤミ「なるほど。確かに私たちは情報を開示したのですから、そちらも開示するべきです」

美柑「いや、でも、それはちょっと。ナナさんも悪気があったわけじゃ」

春菜「う、うん。よくないよ」

唯「別に……しりたくもないし……」

ナナ「みんな……」

モモ「いいんですか、美柑さん。いやらしい妄想の回数をナナに把握されているんですよ?」

美柑「そ、そんなことしてません!!! 0です!!」

ナナ「……0ではなかった気がするけど」

美柑「な……!?」

モモ「春菜さん、古手川さん。リトさんに対する興奮度もばっちり数値化されて、ナナが知っているんですよ? いいんですか?」

春菜「だけど……」

唯「え、ええ……」

ヤミ「実行しましょう。これは情報漏洩という立派な罪です。罰して然るべきでしょう」

モモ「というわけで、ナナにはとっておきのものをみなさんに見せるべきね」

ナナ「ヤミ以外、賛同してねえだろ!!」

モモ「ナナので興味を引くものは……」

ナナ「やめろぉー!! 悪かったって!!」

モモ「ダーメ」

ナナ「ひっ」ビクッ

モモ「あなたの所為で私は……恥をかいたんだから……」



354:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 19:34:47.38 id:DQyXpbXK0

リビング

リト「あいつら、ラボのほうで何やってんだ?」

【990】ララ「よくわからないけど、モモがナナを強引に連れ込んでたよ」

リト「おいおい。それはマズイだろ。助けに行かないと」

【990】ララ「大丈夫だよ。きちんと考えてあるから」

リト「考え……?」

【990】ララ「うん。実はね、入力情報履歴のほかにも機能があるんだー」

リト「なんだよ、それ?」

【990】ララ「じゃーん! 各項目別TOP100」

リト「な、なんで、そんな機能があるんだ!?」

【990】ララ「ほら、誰の好物だったか一目でわかるようにしてたら便利でしょ?」

リト「それを使ってどうにかするのか?」

【990】ララ「確かにナナも悪いけど、モモだって同じ事してたから」

リト(なんだ。ララが珍しく怒ってるのか? やっぱり、勝手に色々な情報を見たのがまずかったな)

【9999】セリーヌ「まうー?」



363:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 19:41:16.33 id:DQyXpbXK0

ラボ

モモ「ふふふ……。では、ナナの全ての情報を……」

ナナ「やめろー!! ゆるしてくれー!!!」

美柑「モモさん!! もういいから!! 私たちはみんなナナさんを許したから!!」

春菜「う、うん! やめてあげて!!」

ヤミ「いえ。執行するべきです」

唯「ハレンチじゃなきゃ、いいわ」

ララ「――待って!!」

モモ「お姉さま……?」

ナナ「あねうえー!!」

リト「な、なんでナナが張り付けになってんだ」

春菜「結城くん、こっちみないで!!」

唯「あ、あさっての方向を向きなさい!!」

ヤミ「こちらを一瞥した瞬間、斬ります」

リト「わ、わかった……」

モモ「なんですか、お姉さま?」

ララ「みんな! これを見て!! これを見ればもうケンカもしないでいいと思う!!」

モモ「な、なにをですか……?」

春菜「ララさん、それは?」

ララ「ほら、ほら見て、春菜。この【結城リトと一緒に寝た回数】ってところ」

春菜「へ!? ね、ねた……って……!!」

ララ「美柑が桁違いの回数でしょー?」

美柑「うわぁぁぁ!!!! ララさん!!! 何言ってるの!?」

唯「あ、ホント」

ヤミ「すごい回数ですね……。他を寄せ付けないほどに」

美柑「だ、だってこれは!! リトと二人のときが多かったからで……!!」

ララ「あとね、ほら。【結城リトに抱いてもらった回数】も美柑が一位なんだよ」

美柑「それもリトがおにいちゃんで!! だっこしてもらうことがあっただけでー!!!」

モモ「こ、これは……。ナナ、このこと知ってたの?」

ナナ「まぁ……。大体の項目は……美柑がぶっちきりだった……けど……」



372:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 20:04:24.59 id:DQyXpbXK0

ララ「ね? 殆ど美柑がトップだから、こんなことで競うあうのはダメだよ。みんな美柑に勝てないから」

リト「美柑のことバラすなよ!!」

ララ「でも、ほら、美柑が何においても一番なら、みんな納得するじゃない」

リト「どうして!?」

ララ「だって、リトの一番大事な存在でしょ?」

リト「ララ……。そういう問題じゃないだろ……」

ララ「違うの?」

美柑「とんでもなく恥ずかしいんだけど……」

春菜「甘えた回数、8000回超えてる。いいなー」

唯「あ、こっち。名前を呼んでもらった回数も一位ね」

ヤミ「一緒にお風呂に入った回数なんて……これは、どう計算しても、ごく最近まで……」

美柑「みないでー!!!」

モモ「妄想をした回数を知られたぐらいで怒るのが馬鹿らしくなりました……。美柑さん、羨ましいです」

ナナ「何気にキスした回数も美柑が一位なんだぜ」

美柑「もうやめて!!」



382:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 20:22:13.26 id:DQyXpbXK0

美柑「りとぉー、たすけてー」

リト「美柑。悪かった」

ララ「ナナ、モモ。何を気にしても美柑が一番だから、気にしちゃダメ。いい?」

モモ「わかりました……。もう詮索はしません」

ナナ「美柑の数字を見るたびに安心してたなぁ、そういえば」

ララ「よし。みるみるステータスくんは廃棄しておくね」

春菜「やっぱり、心を覗くのはいけないことみたい」

唯「そんなこと当然じゃない。見て得することはないわ」

春菜「でも、この一覧を見る限り……」

唯(これだけ妹に尽くしているなら、自然と女性に対しての扱いも上手くなるし、妹以上の女性でなければ靡かない。結城くんはハレンチというより、紳士なのかも……)

ヤミ(よかった……。私のえっちぃ妄想……美柑より少ない……)

リト「なぁ、もういいだろ? 美柑が可哀想だ」

モモ「そうですね。これ以上、お兄さんとの赤裸々な記録を覗くのは淑女として失格ですし……」

美柑「赤裸々じゃないってば!! お兄ちゃんと一緒にいた時間が長いんだから当然でしょ!!」

リト「美柑、落ち着けって」

美柑「モモさん!! ナナさん!!!」

モモ「は、はい。ごめんなさい」

ナナ「な、なんだよ?」

美柑「罰として今日から一週間、家事は全部私がするから何もしないで!」

モモ「えぇー!?」

ナナ「罰か、それ?」

モモ「リトさんの好感度を上げる機会が根こそぎ……」

美柑「あと、モモさんはリトのベッドにもぐりこむの禁止」

モモ「そんなぁ!?」

美柑「そもそもモモさんが余計なことするから私がこんな目に!!」

ララ「……ねえ、リト。私のやりかた間違ってた?」

リト「数字を見て誰が最も傷つくのかが分かっただろ? 正しいってわけじゃないけど、モモとナナは反省してくれたみたいだし……。いいと思う」

ララ「リト……。ありがと」

リト(あれ、そういえばいつの間にか数字が見えなくなってるな……)

リト(あとは……)



392:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 20:41:11.42 id:DQyXpbXK0

モモの部屋

モモ「はぁー……リトさんとの距離がぁー……」

モモ「はぁ……」

モモ「……んっ……んっ……」シュッシュッ

リト「モモ、いるか?」

モモ「は、はい!! どうぞ!!」

リト「悪いな」

モモ「ど、どど、どうしたんですか?」

リト「最後に確認したいことがあって」

モモ「確認、ですか?」

リト「結局、今日俺が見てきた数字なんだけど……。その……」

モモ「あ、気になってるんですか?」

リト「気になってるというか……。まぁ、そうなんだけど……。本当に妄想した回数と、その、束縛だっけ? そういうのだったのか?」

モモ(これはチャンス。こういったほうでも効果があるなんて……)

モモ「ええ。そうですよ? みなさん、少なからずリトさんに好意があるということですね」



398:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 20:53:47.03 id:DQyXpbXK0

モモ「ルンさんのように束縛度が8000を超えている人は勿論、ティアーユ先生や御門先生みたいにリトさんの知らないところでよからぬ妄想をしている人がいるんです」

リト「そんなことないって思ってたけど、やっぱり数字で見ちゃうとな……」

モモ「はいっ。リトさんは自分を過小評価していると思いますよ」

リト「ヤミや芽亜は0だったけど、あれは?」

モモ「独占欲がないんでしょうね」

モモ(ヤミさんの場合は美柑さんほうへ傾向して、芽亜さんはそういう対象としてみていない、というところでしょうけど)

リト「なるほど……」

モモ「リトさん。楽園計画は決して夢物語じゃないって分かっていただけましたか?」

リト「……いや、でも、西連寺とかの数字を見る限りじゃあ、ダメじゃないか?」

モモ「確かに独占欲が強いようですが、問題ありませんよ。まだまだ時間はありますしね」

リト「時間って……」

モモ「私にお任せください……。春菜さんも……古手川さんも……みんな……リトさんに……」

リト「モモ!! 近い!!」

モモ「私は今回で確信しました。リトさんを取り巻くみなさん全員を側室にできると。美柑さんなんてもう……」

リト「な……!!」

モモ「ふふ……。きっと、リトさんを幸せにしますから、見ててください」

リト「でも、美柑は妹で!!」

モモ「キスした回数が最も多いのに、ですか?」

リト「それは小さいときの話だ!!」

モモ「しかし、回数は100を超えて……」

リト「だから!!」

モモ「私ともしてくれますか……?」

リト「うっ……!!」

モモ「んー……」

リト「あ……」

ナナ「おーい。美柑が――あー!!! ケダモノ!! なにやってんだよ!!!」

リト「ち、違うって!!」

モモ「ナナ。キスの回数なら美柑さんに勝てるわよ」

ナナ「……120回ぐらいだもんな。って、だれがリトなんかと!! ふざけんな!!」

モモ(全く。あれだけのことしたのに、いい加減素直になればいいのに)



403:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 21:09:28.81 id:DQyXpbXK0

リト「悪い……。おまたせ」

美柑「遅い」

ララ「――できた!! リトー、できたよー」

リト「なにが? ダークマターの料理は勘弁してくれよ?」

ララ「違う違う。みるみるハイパーステータスくんだよ」

リト「……え?」

美柑「ララさん……?」

ララ「前のは数字表記だったから、こう色々と表面的にしか捉えられなかったけど、今度のは違うの。文章でステータスを表記してくれるの。文章のほうが深みが出るし」

ララ「文章なら回数だけじゃ分からないものを見えてくると思うの」

リト「まて、ララ!! そっちのほうがヤバ――」

ララ「リトの好感度、みるみるー!」ピッ

美柑「きゃ――」

セリーヌ「まうー!!!」

ナナ「姉上ー? 何を騒いで……なぁ!?」

モモ「まぁ……」



406:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/22(月) 21:20:56.57 id:DQyXpbXK0

【リトだいすき!】
ララ「出た出たー。どうどう?」

【まうまうー!!】
セリーヌ「まうー!!」

【美柑、春菜、ララ、モモ、ナナ、みんな好きだ】
リト「なんだこれー!!! ララ! 消してくれ!!!」

【お兄ちゃん、愛してるーっ!】
美柑「……」ガクッ

ナナ「これは……」

モモ「お姉さま、楽しそうで何よりです」

ララ「やっぱり、数字より言葉だよね」

ナナ「姉上!! 絶対にあたしに使わないでくれ!!! もうステータスはみたくない!!」

モモ(確かに。こちらのほうがより直接的で誤魔化しが利かない……。これは使える……!!)

美柑(もういいや……。開き直って……誰の追随も許さないぐらいに……リトと……)

ララ「ま、文字にするまでもなかったかもしれないね。美柑と私は」

リト「いいから、消してくれー!!」


おしまい。

リト「ララの尻尾が大人気……」

f:id:ureshino3406:20170306191619g:image

ララ「らんららーん」フリフリ

里紗「うーん……やっぱり、ほしい」

未央「どうしたの、リサ?」

里紗「ララちぃの尻尾っていいよねぇ。なんていうか魅力が5割増しって感じ?」

未央「あははは。ララちぃが転校してきたときからそれ言われてるよねー」

ララ「ん?なになに、何の話?」

里紗「その尻尾。あたしたちには無いでしょ?」

ララ「これ?」フリフリ

未央「アクセサリーだとこーんなに動かないもんね」

里紗「そうそう。自分の意思で動かせてこその尻尾だし」

ララ「尻尾、欲しいの?」

里紗「もっちろん」

未央「コスプレにチョー使えるしー」

里紗「まぁ、ララちぃと違ってあたしらは地球人だから無理なのはわかってるんだけどねー」

ララ「ふぅん。そうなんだ」

数日後 結城宅 リビング

ララ「うーん……。あとは試すだけなんだけどなぁ」

美柑「ララさーん。ご飯できたよー」

ララ「あ、美柑ー。ちょっと、いい?」

美柑「なに?またなにか発明したの?」

ララ「じゃーん。これ、にょきにょきテールくん」

美柑「どういうモノなの?」

ララ「私と同じ尻尾が生えてくるの」

美柑「尻尾が?」

ララ「美柑で試していい?私だと効果が分からなくて」

美柑「……危なくないの?」

ララ「尻尾が生えるだけだからっ。ヘーキ、ヘーキ」

美柑「……痛くない?」

ララ「痛くなんてないよー」

美柑「な、なら、いいけど」



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:08:27.35 id:oKAn/ZF1o

美柑「うーん……」フリフリ

ララ「どう?」

美柑「なんか、落ち着かない……」

ララ「そうなの?うーん、失敗かなぁ」

美柑「ああ、いや、尻尾なんて地球人にはないし、急に生えたらやっぱり違和感があるというか」

ララ「自由に動かせる?」

美柑「一応」フリフリ

ララ「やったぁ。ありがと、美柑。これでリサたちも喜んでくれるかも」

美柑「で、これはいつ取れるの?」

ララ「数時間後かな」

美柑「数時間後ってアバウトな……」

ララ「さ、ごっはんごっはん」

美柑「ララさん!!ちょっと!!」フリフリ

ナナ「ん?な……!?美柑に尻尾が……!?なんで!?」

セリーヌ「まう?」



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:12:34.51 id:oKAn/ZF1o

リト「美柑、大丈夫なのか、それ?」

美柑「うん。もう慣れてきたから。はい、ごはん」フリフリ

セリーヌ「まうー……」

モモ「まぁ、美柑さん。とっても似合っていますよ」

美柑「それはどうも」

ララ「美柑が私の妹になったみたい」

美柑「そう?」

ララ「そうだよー」

美柑「私がララさんの妹になるのはリトと結婚してからの話でしょ?」

リト「ぶふっ!?」

ララ「そっか。そうだよねー」

リト「美柑!!なにいってるんだよ!?」

美柑「何慌ててるの?本当の――」

セリーヌ「まうっ」ギュッ

美柑「ぃぐっ……!?!」ビクッ



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:15:09.68 id:oKAn/ZF1o

ララ「美柑、どうしたの?」

美柑「あ……ぁ……」ビクッ

リト「お、おい。美柑?」

セリーヌ「まう?」

美柑「……う、ううん。なんでもない」

モモ「そうですか?」

美柑「う、うん。ちょっと、むせちゃって」

リト「そうか?体の調子が悪いならすぐに言えよ?」

美柑「うん、ありがとう」

ナナ「風邪か?」

モモ「……お姉様、お姉様」

ララ「なに?」

モモ「あの尾、もしかして私たちとほぼ同じようなモノなのですか?」

ララ「うん。できるだけ本物に近づけたつもりだけど。リサが欲しいって言ってたから」

モモ「そうですか……。ということは、アチラのほうも……」

リト「美柑、本当になんともないんだな?」

美柑「心配しすぎだって。もう。ほら早く朝ごはんたべ――」

セリーヌ「まうっ」ギュッ

美柑「てっ……やっ……ぁ……はぁ……!!」ビクッ

リト「美柑!?」

セリーヌ「まうぅ……」スリスリ

美柑「おっ……ぐっ……ぅ……!?!」ビクッビクッ

モモ「あぁ!!セリーヌさん!!ダメ!!擦ったりなんかしたら!!」

ララ「美柑!?大丈夫!?」

ナナ「この感じ……!!」

セリーヌ「まう?」ギュゥゥ

美柑「んぃ……ぁ……あっ……いぃ……ふぁ……くぅ……!!」ビクッビクッ

リト「美柑!!しっかりしろ!!」

ナナ「おい!!お前はあっちむいてろ!!」

リト「あ!?あぁ!!ごめん!!!」



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:29:47.99 id:oKAn/ZF1o

モモ「と、とにかく美柑さんを部屋に!!」

ナナ「そうだな!あたしがやる!!」

美柑「はぁ……あぁ……はぁ……」

ナナ「美柑、今運ぶからな」

美柑「ナ、ナ……さん……」

セリーヌ「まうまうー」ギュゥゥ

美柑「ひぐぅ!?!」ビクンッ!!

モモ「セリーヌさん!!ダメです!!」

セリーヌ「まう?」

美柑「んっ……あっ……」

ララ「もしかして、尻尾の所為?」

モモ「恐らくあの尻尾の再現度が高すぎたのだと思います」

ララ「敏感な部分まで再現しちゃってたんだ」

モモ「はい。流石、お姉様といったところですけど」

リト「あ、あのー。もうそっちを向いてもいいか?」



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:41:53.84 id:oKAn/ZF1o

ナナ「美柑は寝かせておいた」

リト「サンキュー、ナナ。こういうときすぐに動いてくれるのはナナだよな」

ナナ「ふんっ。あのままにしておいたら美柑がお前に襲われるかもしれないだろ」

リト「そ、そんなことするわけないだろ!!!」

ナナ「どうだか」

モモ「ナナ。褒められて照れるのもわかるけど、心にもないことを言わないの」

ナナ「ほ、本心だっ!」

ララ「ゴメンね、リト。私の所為で……」

リト「籾岡たちに欲しいって言われて作ったのははいいんだけどさ。余計なところまではコピーしなくていいんじゃないか?」

モモ「尻尾は私たちの弱点ですからね。その弱点まで再現するのは如何なものかと」

ララ「うん。そこまで再現しちゃうなんて思ってもなくて。すぐに改良するから」

リト「そうしてくれ。あのまま籾岡なんかに生やしたら……」

モモ「それはそれで……」

ナナ「おい、なに考えてんだよ」

モモ「あ、いけない、いけない。つい想像してしまって……」



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 02:51:36.10 id:oKAn/ZF1o

リト「そろそろ美柑の様子でも見に行くか」

ララ「そうだね。私も心配だし、謝らないといけないし」

ナナ「あたしも行く」

モモ「もう少し様子を見てからのほうがいいような……」

リト「どうして?」

モモ「ほら、その……万が一ということも……」

ララ「万が一って?」

モモ「もしもですけど、美柑さんがその……尻尾の良さに目覚めてしまっていたら、今行くのはちょっと……」

ナナ「この尻尾が気に入ったってことか」

モモ「そうそう。ある意味」

ララ「それは嬉しいけど、敏感なままだとちょっと……」

ナナ「だよなぁ。あたしたちは生まれたときからあるから別に構わないけど、いきなり生えてきたら不便に思うこともあるかもしれないし」

モモ「そういうことではなくて……」

リト「とにかく様子は見に行く。心配だからな」

モモ「リ、リトさん……」

美柑の部屋

美柑「ふっ……うっ……」

美柑(ララさんたち……いつもこんなのを……晒してたんだ……)

美柑「んっ……っ……」

美柑(こんなの寝てるだけでもどこかに擦れて……変な気分……にぃ……)

美柑「ふぁ……あぁ……ぁ……」

美柑(もどかしい……もう手でさわりたい……)

リト「美柑。大丈夫か」ガチャ

美柑「きゃぁ!?」ビクッ

リト「どうした!?」

美柑「急に入ってこないで!!!」

リト「わ、悪い!!」

ララ「美柑、大丈夫?」

ナナ「気分はどうだ?」

美柑「気分!?気分は……別に……」



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 03:17:19.83 id:oKAn/ZF1o

ララ「ゴメンね、美柑」

美柑「え?な、なにが?」

ララ「尻尾、敏感でしょ?」

美柑「なっ……!?」

ナナ「セリーヌに握られたときは大変だっただろ?」

美柑「それは……あの……別にそんなことないけど……」

ララ「そうなの!?」

美柑「ちょっと驚いちゃっただけだから」

モモ(そんなはずは……)

リト「……美柑」

美柑「な、なに!?」

リト「ララたちの尻尾は弱点なんだ。それが地球人にとってどれほどのものなのかは分からない。もしかしたらオレたちには命に関わることかもしれないんだ」

リト「さっきも言っただろ。体の調子が悪いならすぐに言えって」

美柑「リト……」モジモジ

リト「あ、オ、オレがいたら言えないか。悪い。でも、ララたちには言えよ。約束だからな。オレはリビングでセリーヌと遊んどくから」



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 03:27:30.00 id:oKAn/ZF1o

美柑「うん、わかった」

リト「それじゃ、ララ。美柑のこと頼む」

ララ「まかせてっ」

ナナ「ふん……」

モモ「リトさんは優しいわね、ナナ?」

ナナ「うるさいなぁ。分かってる」

モモ「まぁ。わかってるの?うふふふ」

ナナ「なんだよ!!!何笑ってんだ!!!」

ララ「それで美柑、どんな感じだったの?」

美柑「な、なんか、全身に電気が走ったみたいな……感じで……」

ララ「やっぱり……」

美柑「でも、いつもこんなのに耐えてるの?」

ララ「私たちは生まれつき持ってるものだし」

美柑「そうじゃなくて……その……空気に触れてるだけでも……かなり……なんだけど……」

モモ「流石に私たちでもそこまでは……。まさか、お姉様の再現した尻尾は私たちとは微妙に違うのかも……」



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 03:38:48.83 id:oKAn/ZF1o

ナナ「空気に触れてるだけでも、ムズムズするのかよ」

美柑「うん……。もうこうやって動かしているだけでも……」フリフリ

モモ「それは大変ですね」

ララ「多分、明日の朝には尻尾も消えてると思うから。それまで我慢してね」

美柑「大丈夫。それぐらいなら……」

ララ「本当にゴメンね、美柑」

美柑「いいから。もうこれぐらいのことは慣れちゃってるし」

ナナ「他におかしなところとかないんだな?」

美柑「な、ないない!!おかしなところなんて!!」

ララ「わかった。それじゃ、リトにはそう伝えておくね」

美柑「お願い、ララさん」

モモ「美柑さん?」

美柑「なに?」

モモ「……我慢は体に毒ですよ?」

美柑「ど、どういう意味よー!!!」

セリーヌ「まうまうー」ギュッ

リト(美柑のやつ、大丈夫かな……)

ララ「リトー」

リト「美柑は?」

ララ「大丈夫だって。尻尾が敏感になってること以外はなんともないみたい」

リト「はぁぁ……。そうか。よかったぁ」

ナナ「姉上ー。にょきにょきテールくんどうするんだ?」

ララ「もっちろん、改良を加えるよ。弱点までコピーしちゃうのは良くないことだもん」

リト「なんか不安だな」

モモ「まぁまぁ、リトさん。お姉様を信じてあげてください」

リト「ララの発明品だけはどうしても信用できないんだけど……」

ララ「心配しないで、リトっ」

リト「お前なぁ、過去に何度失敗してると思ってるんだよ」

ララ「数えてないや」

リト「そういうことじゃない!!!」



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 04:03:31.44 id:oKAn/ZF1o

翌日

美柑「はぁ……」

リト「おはよ、美柑」

美柑「あ、リ、リト。今日は早いね」

リト「ああ。なんか目が覚めちゃって。尻尾なくなったんだな」

美柑「うん。起きたらなくなってた」

リト「どうした?なんか疲れてないか?」

美柑「え?あ、ああ、うん。ちょっと寝不足で……あはは……」

リト「今日は学校休むか?」

美柑「問題ないって。さ、朝ごはんつくらないと!!」

ララ「おはよー!!美柑ー!!あれからなんともなかった?」

美柑「うん。全然、なにも」

リト「ララ、改良できたのか?」

ララ「できたよ!にょきにょきテールくん改!!これなら弱点のない尻尾を生やすことができるの!!」

美柑「弱点のない尻尾?それってあんなに敏感じゃなくなるってこと?」



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 04:34:28.18 id:oKAn/ZF1o

ララ「うんっ。試してみる?」

美柑「え、遠慮しとく。今、すごい自己嫌悪で……」

ララ「そうだね。それじゃ、リトにー」

リト「やめろ!!オレには似合わないって!!」

ララ「えー?リトだって似合うよ、絶対」

リト「いいって!!そういうのは籾岡みたいな女子のほうが似合うだろ!!!」

モモ「それは小悪魔的な女の子のほうがいいってことですか、リトさん?」

リト「あのなぁ」

モモ「うふふ。尻尾がある美柑さんも可愛かったですもんね」

美柑「え……」

リト「モモ!?そういうことじゃないって!!」

ナナ「なんだよ。朝からうるさいなぁ」

セリーヌ「まう!」

リト「だって……」

モモ「ごめんなさい。冗談ですよ」



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 22:25:33.59 id:oKAn/ZF1o

リト「セリーヌ、いくぞー」

セリーヌ「まうー!!」

ララ「リサとミオ、喜んでくれるかなぁ」

リト「喜んではくれるだろうけど、改良してから試してないんだよな?」

ララ「うん。でも、あんなに敏感にはならないはずだから」

リト「信じていいのか……」

ナナ「早く行こうぜ。遅刻するぞ」

モモ「では、行ってきます。美柑さん」

美柑「うん」

ララ「行ってきまーす」

美柑「……リト」

リト「どうした?」

美柑「な、なんでもない。行ってらっしゃい。車に気をつけてね」

リト「美柑もな」

美柑「はいはい。……はぁ。何聞こうとしてるんだろう、私。さてと、私も準備しなきゃ」

学校

里紗「おぉー、つまりこれを使えばララちぃの尻尾があたしのものになるってこと?」

ララ「うん!」

未央「さっすがララちぃ、やるぅ」

里紗「じゃ、早速使ってみてー」

ララ「いっくよー。えいっ」カチッ

里紗「んっ。……おぉ!すごいじゃん!動く動くー」フリフリ

未央「リサ、かっわいいー」

里紗「体の一部が増えたみたいな感覚ー。変なのー」フリフリ

ララ「すぐに慣れると思うよ」

未央「ララちぃ、わたしもわたしもー」

ララ「オッケー」

里紗「あ、唯ー。これ見てよー」フリフリ

唯「え?ちょっと!?籾岡さん!!学校にアクセサリーはつけてこないようにって校則で決まっているでしょう!?」

里紗「えー、でも可愛くない?」



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 22:41:47.66 id:oKAn/ZF1o

唯「可愛いとか可愛くないとかそういう問題じゃないでしょう!?」

里紗「唯もララちぃに頼んで尻尾もらったら?」

唯「どうして私がそんなものをつけないといけないのよ」

ララ「ミオも生えてきたよー」

未央「わーい!ありがとーララちぃ」フリフリ

唯「沢田さんまで!!ちょっと、ララさん!!どういうこと!?」

ララ「リサたちが欲しいって」

唯「だからってこんなアクセサリーを……」

未央「古手川さん。これがアクセサリーの動きに見えるの?」フリフリ

唯「それは……」

里紗「体の一部なら校則違反ってわけでもないよねー?」

未央「ねー?」

唯「そんな屁理屈が通用すると思ってるの!?」

ララ「唯も尻尾どう?」

唯「い、り、ま、せ、ん!」



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 22:48:25.03 id:oKAn/ZF1o

リト(あの様子なら特に何もなさそうだな……。よかったぁ)

春菜「……」

リト「西連寺?どうかした?」

春菜「え!?ど、どうして?」

リト「いや、なんとなくララたちのほうを見てたからさ」

春菜「それは……」

里紗「はーるーなー?」

春菜「ひっ」

里紗「こっち見てた?見てたよねぇ?」

春菜「え、えーと……」

里紗「おーい、ララちぃー。春菜も尻尾欲しいってー」

ララ「ホントー?わーい」

春菜「ちょ、ちょっと!!里紗!!」

里紗「(いーじゃん、尻尾ぐらい。春菜も似合うって)」

春菜「(で、でも……古手川さんになんて言われるか……)」



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 22:54:38.56 id:oKAn/ZF1o

唯「籾岡さん。西連寺さんまで巻き込もうとしないで。委員長を巻き込めばどうにかなるとでも思ってるの?」

里紗「ちぇー。バレたぁ」

春菜「利用しようとしてたの?」

里紗「春菜も一緒だったら流石に唯も文句は言わないと思って」

春菜「もう……」

リト(春菜ちゃんの尻尾姿は見てみたかったな……)

ララ「春菜……あの……」

春菜「なに?」フリフリ

ララ「ゴメン……もう、生えちゃってる……」

春菜「えー!?」フリフリ

里紗「あれ?ララちぃ、いつの間に?」

ララ「春菜も尻尾欲しいってリサが言うから嬉しくなって」

春菜「あぅ……」フリフリ

唯「さ、西連寺さんまで……!?」

リト(やっぱりかわいい……!)

春菜「なんだか、変な感じだね……」

ララ「でも、すっごく可愛いよ!!」

春菜「そう?」

リト(あぁ、めちゃくちゃ可愛い……)

春菜「あの……結城くん……」

リト「え?」

春菜「あまり、見ないで……恥ずかしい……」

リト「ご、ごめん!!!」

ララ「リトも春菜に尻尾は可愛いと思うよね?」

リト「え?あ、ああ、うん。か、可愛いと思う」

春菜「あ、ありがとう……」

ララ「よかったぁ。尻尾、喜んでくれて」

春菜「あはは、ありがとう、ララさん」

唯「ちょっと!!西連寺さん!!あなたは委員長なのよ!?こんなもの付けていいわけないじゃない!!ほら、とって!!」グイッ

春菜「ひぎぃ……!!!」ビクッ



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 23:09:44.23 id:oKAn/ZF1o

リト(え……)

ララ「乱暴にしちゃだめだよー」

里紗「唯ー、もうこの尻尾は体の一部なんだから、取れないんだってばぁ」

未央「そうそう」

唯「だからって、このまま授業に出たり、校内を歩いたりしていいわけじゃないわ」

里紗「相変わらず、かったいんだからぁ」

唯「私は当然をことを言っているだけよ」グイッ

春菜「……ッ!!!」ビクッビクッ

リト「こ、古手川!!」

唯「なによ?」

リト「とりあえず、西連寺の尻尾を掴むのはやめないか?」

唯「どうして?早く取らないともうすぐ授業も始まるし」グイッ

春菜「ぁい……んっ……!?!」

リト「古手川!!!西連寺が痛がってるんだ!!!だから手を離してくれ!!」

唯「え?い、痛いの?ご、ごめんなさい!」



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 23:15:04.56 id:oKAn/ZF1o

春菜「あっ……はぁ……はぁ……」

ララ「春菜、大丈夫!?」

春菜「ん……くっ……」

里紗「どーしちゃったの?」

未央「この尻尾、完全に生えてるんだね」

唯「そんなに強く引っ張ったつもりはなかったの。ごめんなさい、西連寺さん」

春菜「う、ううん……へ、いき……だから……」

里紗「それにしては顔赤いけど」

リト「……ララ、こっちこい」

ララ「なになに?」

リト「あの尻尾、弱点残ってるんじゃないのか?」

ララ「えー?そんなはずないと思うけど?」

リト「でも、西連寺の反応を見る限りは……」

ララ「そんな……」

春菜「うぅ……んっ……」



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 23:25:05.19 id:oKAn/ZF1o

リト「ともかく、あの尻尾に弱点がまだ残っているかどうかは調べたほうがいいって」

ララ「うん、分かった」

リト「このままじゃ、春菜ちゃんだけじゃなくて籾岡と沢田も……」

ララ「リサ、ちょっとごめんね」

里紗「ん?なにする――」

ララ「……」ギュッ

里紗「ふぁぁ……!!!」ビクッ

唯「ちょ、ちょっと!!急に変な声を出さないで!!」

里紗「だ、だってぇ……ラ、ララちぃがぁ……」

ララ「これは……」

未央「ララちぃ、リサになにしたの?」

ララ「その尻尾――」

リト「ララ!!待て!!」

ララ「でも、早く言っておいたほうがいいよ」

リト「西連寺は尻尾を握られたんだぞ。握られたときに……その……なんか……ああなってたって知られるのは……あれだ……恥ずかしいことじゃないか……?」

ララ「うーん。確かに」

リト「だろ?事情を話すにしてもなるべく人気のないところのほうがいい」

ララ「どうしようか?ここだとみんなに話を聞かれちゃうし……」

リト「そうだな……」

春菜「はぁ……はぁ……」

リト「そうだ!!」

ララ「リト?」

リト「さ、西連寺!!熱があるんじゃないか!?こんなに顔も赤いし!!」

春菜「え?あの……」

リト「きっとそうだ!!ララ!!西連寺を保健室に連れて行ってくれ!!」

ララ「う、うん!!春菜!!いくよっ!!」

リト「ついでに古手川と籾岡と沢田も一緒に行ったほうがいい」

里紗「行くのは別にいいけど、なんで?あたし、どこも悪くないけど」

リト「西連寺の友達だろ!!付き合ってやれよ!!」

里紗「う、うん。わかった」



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 23:45:32.44 id:oKAn/ZF1o

保健室

御門「なるほどねぇ。またララさんが面白いものを作ったわけね。それがこれ?」

ララ「うん。にゃきにょきテールくん改。尻尾の弱点はなくなったはずだったんだけど」

御門「見事に残っていたわけね」

ララ「そうみたい」

セリーヌ「まうまうっ」

お静「このてっぽうみたいなのがそうなんですか」

唯「西連寺さん、知らなかったこととは言え、私……」

春菜「き、気にしないで!!ちょっと驚いただけだから!!」

里紗「……」スリスリ

未央「んいぃぃ……!!!らめぇぇ……りしゃぁ……!!」ビクッビクッ

里紗「こりゃ、すごいわ。完璧にララちぃの尻尾じゃん」

唯「も、籾岡さん!!自分ので試しなさい!!!いや!!自分のでもダメ!!!そんなのハレンチだわ!!」

里紗「自分でするより、してあげるほうが好きなの」スリスリ

未央「んぉ……ひぐっ……いぃ……くぅ……!!」ビクビクッ



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/05(土) 23:58:21.02 id:oKAn/ZF1o

唯「やめなさいってば!!!」

里紗「分かってるって」

未央「ぅん……でも、くせになりそぉ……」ピクッピクッ

御門「感度も抜群。地球人には無い部位だし、ララさんのよりも敏感かもしれないわね」

お静「春菜さん、お気の毒……」

春菜「そんなことないよ!!尻尾そのものは可愛いもの!!」

ララ「春菜ぁ……」

春菜「私、本当に気にしてないから。むしろ嬉しいぐらい」

ララ「ホントに?」

春菜「うんっ。ララさんの尻尾、前から羨ましいなぁって思っていたの」

ララ「春菜ー!!ありがとー!!」ギュッ

唯「で、ララさん。このハレンチな尻尾はいつ取れるの?」

ララ「多分、明日の朝までにはなくなってると思うけど」

唯「随分とアバウトね……。まぁ、貴方の発明品らしいけど」

御門「……あら?机に置いたはずのララさんの発明品は?」



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 00:06:56.61 ID:0hqX33dAo

唯「え?ないんですか?」

お静「私、確かにそこに置いて……」

春菜「古手川さん!!後ろ!!」

唯「へ?」

セリーヌ「まうー」カチッ

唯「きゃっ!?」

御門「あら」

唯「な、なに……?なにが……」フリフリ

ララ「唯も尻尾はえたー」

セリーヌ「まう!」

唯「えぇぇ!?ちょっと!!こんなの付けてたら風紀委員として示しがつかないじゃない!!」グイッ

里紗「唯、そんな強く握ったら……」

唯「はぁっ……!!?」ビクンッ

セリーヌ「まうー?」

ララ「セリーヌちゃん、それかえしてー」

廊下

リト(ララたち、結局授業中には戻ってこなかったけど、なんかあったのか……?)

リト(様子を知りたいけど、今の保健室に男が入ったらまずいような気もするし……)

リト(あぁー……どうする……!!春菜ちゃんは無事なのか……!?)

ヤミ「邪魔です」

リト「ヤ、ヤミ!?」

ヤミ「通路の真ん中で何をしているのですか、結城リト」

リト「あぁ、いや……」

ヤミ「まさか……人にはいえないような……えっちぃことを……」シャキン

リト「ナナといいヤミといいどうしてそういうことを言うんだー!!」

ヤミ「日ごろの行いが悪い所為ですね」

リト「言い返せない……」

ヤミ「あまり不審な行動は控えるようにしてください。私もそれなりの対応をしなければいけなくなりますから」

リト「ま、待ってくれ、ヤミ!!ちょっと頼みたいことがあるんだ!!」

ヤミ「……私にですか?」



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 01:56:54.91 ID:0hqX33dAo

保健室

ヤミ「……」


リト『――ってことがあってさ。でも、ララたちが保健室に行ったきり戻ってこないんだ。様子を見に行ってくれないか?』

ヤミ『貴方が見にいけばいいではないですか』

リト『あの尻尾のことはヤミも知ってるだろ?男のオレがいたら、きっとみんなだって恥ずかしいはずだ』

ヤミ『……』

リト『でも、戻ってこないのは心配だし……。だから、頼む!』

ヤミ『……タイヤキ、10個で手を打ちます』

リト『じゅ、10個か。わかった。今度、おごる』


ヤミ「……20個にするべきでしたね」

ヤミ「プリンセス。結城リトからの依頼で様子を――」ガラッ

セリーヌ「まーうー!!」カチッ

春菜「あぁ!!また!!!」

ヤミ「なっ……」



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 02:04:11.85 ID:0hqX33dAo

廊下

リト「……」

ララ「じゃーん。みてみてー、リトー。みんなに尻尾が生えちゃったー」

春菜「うぅ……」フリフリ

唯「どうして私がこんな目に……」

里紗「まぁまぁ、似合ってるしいいじゃない」スリスリ

唯「ふにゃぁ……!!!」ビクッ

未央「にゃはは。古手川さん、かわいー」

唯「やめなさい!!!」

リト「古手川とヤミまで……」

ヤミ「やられました。まさか扉を開けた瞬間に攻撃されるとは……。私も腑抜けになったものですね……」

春菜「ヤミちゃん、落ち込まないで」

リト「ララ、説明はしたのか?」

ララ「したよ。尻尾をなるべく触らないようにってこともちゃんと教えておいたから」

リト「なら、いいんだけどさ」



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 03:08:59.27 ID:0hqX33dAo

唯「どこがいいのよ。この尻尾、隠すに隠せないし……しかも……こんなに……敏感だし……」

ララ「……」

リト「保健室で何してたんだ?1時間ぐらいいただろ?」

里紗「ああ。この尻尾が本当にあたしたちの体に何も影響がないのか、御門先生に調べてもらったの」

リト「それで?」

未央「なーんともないよ。ただ、私たちにはなかった部分だから、余計に敏感になってるかもしれないんだって」

里紗「だから、ちょっと触れただけで……」

ヤミ「やめてくださいっ」バッ

里紗「あら。ヤミヤミはダメかぁ」

ヤミ「全く。油断も隙もないですね」

未央「でもでもぉ。ちょっとハマりそうだよねぇ」

里紗「分かる。今までになかった刺激というか快感というかぁ。ね、春菜?」

春菜「り、里紗ぁ」

唯「籾岡さん!!いい加減にしなさい!!!」

里紗「はぁーい。もういいませーん」

唯「そうだわ。ヤミちゃん、この尻尾を切り落とすことはできないの?」

ヤミ「オススメできません」

唯「どうして?」

ヤミ「ドクター御門も言っていましたが、この尾は生えている状態です。つまり神経がある。切除は激しい痛みを伴うはずです」

唯「うっ……」

ヤミ「それでもいいなら、切りますが」シャキン

唯「や、やっぱり、いいわ」

ヤミ「賢明です」

里紗「まぁ、そんなに深く考える必要もないでしょ?明日には消えるんだしさ」

唯「だから、今日一日どう過ごせばいいのよって話でしょう」

未央「そんなに嫌なの?」

唯「嫌とかそういうことじゃないわ。私たちには非常識なものだし、不必要だもの」

里紗「ゆうきぃ。唯に尻尾がある状態はどう思う?結構可愛いと思うでしょ?」

リト「ああ、尻尾のある古手川は可愛いと思う」

唯「な……!?」フリフリ



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 03:38:51.91 ID:0hqX33dAo

里紗「ほらね、結城もこういってるし」

唯「ハレンチよ!!この尻尾があるほうがいいって!!変なこと考えてるの!?」

リト「ま、待ってくれ!そうじゃない!!見た目が可愛いから正直な感想を言っただけだって!!」

唯「しょ、正直な……!?」

春菜「……」フリフリ

ヤミ「尻尾があるほうがいいのですか?変わった嗜好ですね」

リト「だから、見た目の話だろ!?見た目の!!」

唯「と、ともかく。籾岡さん、沢田さん。この尻尾を悪用しないようにね」

里紗「あらあら。古手川さぁん?悪用ってどんな風に使うのぉ?」

未央「お、し、え、てぇ」

唯「ぐっ……!!あ、あなたたちはぁ……!!」

リト「まぁ、無闇に触らなければそれで……」

ララ「……」

リト「ララ?どうした?」

ララ「え?なんでもないよ。ほら、教室にもどろ。みんなっ」



53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 03:54:42.96 ID:0hqX33dAo

昼休み

モモ「そうですか。結局、尻尾の弱点はそのままに、尻尾を生やした人だけが増えてしまったんですね」

リト「まぁ、尻尾のことはきちんと説明できているみたいだし、おかしなことにはならないと思うけど」

モモ「……それはどうでしょうか、リトさん」

リト「え?どういうことだ?」

モモ「生まれたときから体にあるものですから、私たちは自分の尻尾のことをよく理解できています。どのような器官なのかは勿論、その扱い方も」

リト「扱い方?」

モモ「リトさんは知っていると思いますけど……この尾を舐められたり、軽く噛まれたりするだけで……」

リト「わ、わかった!!わかったから言わなくていい!!!」

モモ「地球のみなさんにとって、どれほどの快感があるのかは分かりませんが、少なくとも性感帯が無駄に増えてしまったといえるはずです」

リト「あ、あぁ……そ、そうだな……」

モモ「しかも、未知で新感覚のものがです。一度、良さを知ってしまえば大変なことになるかもしれないですね」

リト「なに?」

モモ「ほら、言うじゃないですか。何事も覚えたばかりが1番凄いと」

リト「ま、まさか……。いや、そんな……こと……」



54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 04:12:14.54 ID:0hqX33dAo

春菜『んっ……あっ……ふっ……』シュッシュッ

春菜『し……っぽ……いぃ……ぅん……はぁっ……』

春菜『……ッ!』ビクンッ


リト(あぁぁ……い、いや……春菜ちゃんがそんなことするわけ……!!でもそんな春菜ちゃんも……!!)

モモ「リトさん?」

リト「おわぁ!?」

モモ「どんな想像してたんですか?」

リト「想像なんてしてない!!」

モモ「でも、私は悪いことだとは思いませんけど」

リト「え?」

モモ「我慢することのほうが色々と辛いですから」

リト「そうかなぁ……」

モモ「そうですよ。だから、リトさんも我慢なんてせずに……」

リト「ちょ……モモ……」

ナナ「おーい、リトー。メアのことみなか――って、学校でなにしてんだ!!!ケダモノー!!!」

教室

唯「やっぱり落ち着かないわね、これ」フリフリ

春菜「あはは。なんか気になっちゃうよね」

唯「ララさん。この尻尾が消える正確な時間って本当にわからないの?」

ララ「……」

春菜「……ララさん?」

ララ「え?なに?」

唯「この尻尾が消える時間はいつなのか知る方法はないのかって聞いたの」

ララ「そればっかりはよくわからなくて」

唯「もう……」

春菜「ララさん、何かあった?」

ララ「どうして?」

春菜「あ、気のせいならいいの」

ララ「そう?」

春菜「……」



56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 04:50:24.17 ID:0hqX33dAo

廊下

リト「またナナに勘違いされたな……。あとでちゃんと誤解を解かないと」

春菜「結城くん」

リト「西連寺?」

春菜「ちょっと、いいかな?」

リト「も、もちろん」

リト(なんだろう……)

春菜「あのね……」フリフリ

リト(尻尾が動いてる。無意識なのかなぁ、春菜ちゃん)

春菜「結城くんっ」

リト「え!?」

春菜「そんなに尻尾が好き?」フリフリ

リト「ちが……!!それは、さ、西連寺だから……」

春菜「私、だから?」

リト「あ……」



57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 05:00:35.83 ID:0hqX33dAo

春菜「……」モジモジ

リト(やばい……!!なんか春菜ちゃんが困ってる!?話題を変えないと……!!)

リト「そ、それで、オレに何か用事があったんじゃなかったの?」

春菜「あ、う、うん!そうなの!実は、ララさんのことで……」

リト「ララ?」

春菜「ララさん、元気がないみたいなんだけど、何か心当たりはある?」

リト「いや。元気ないって、全然気が付かなかったけど」

春菜「私の思い過ごしかもしれないけど……ちょっと気になって……」

リト「そう……」

リト(何かあったか?今日は尻尾で騒いでいたぐらいだしな)

春菜「ごめんなさい。結城くんに心当たりがないなら、きっと私の勘違いだと思う」

リト「そんなことないと思うけどな。西連寺はララの考えてることとかよく分かってるし」

春菜「そんな!私なんて……別に……」

リト「オレからもさり気無く聞いてみる。教えてくれて、ありがとう」

春菜「うん。私のほうこそ、ありがとう、結城くん」



58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 17:48:07.89 ID:0hqX33dAo

唯「……」フリフリ

唯(男の子ってこういう尻尾がいいのかしら?よく分からないけど……)

リト「古手川」

唯「は、はい!?」

リト「どうした?」

唯「べ、別に。急に名前を呼ばれたからよ。それで何か用?」

リト「ララを見なかったか?教室にいなくてさ」

唯「さぁ。私もお手洗いに行っていたから……」

リト「そうか。なぁ、古手川から見てもララの様子がおかしかったか?」

唯「ララさんの様子?うーん……」

リト「なんか落ち込んでたとか」

唯「そういえば、何か考え事をしているような気がするわね。どことなく上の空だったし」

リト「……古手川もララのことよく見てるんだな」

唯「あ、あれぐらいはすぐに気が付くわ」

リト「そうだな……」

芽亜「あー!?」

ヤミ「……なんですか?」

芽亜「その尻尾、ナナちゃんのだ!素敵っ!どうしたの!?」

ヤミ「色々あって、生えてきただけです」

芽亜「ふぅーん。触ってもいい?」

ヤミ「やめてください!」

芽亜「どうしてー?」

ヤミ「ど、どうしてもです」

芽亜「そんなこといわずにぃ」

ヤミ「メ、メア……!!」

芽亜「わーい」ギュッ

ヤミ「あっ……ひっ……!!」ビクッ

芽亜「いいなぁ。私もほしぃ」スリスリ

ヤミ「やめ……てぇ……メアぁ……」ビクビクッ

芽亜「あれ?もしかして気持ちいいの?素敵。トランスじゃそこまで再現できないし。益々欲しくなってきちゃった」



60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 18:04:11.32 ID:0hqX33dAo

ヤミ「くっ!!」バッ

芽亜「あ。もっと触りたかったのに」

ヤミ「そ、そんなに欲しいなら、プリンセスに頼めばいいと思います」

芽亜「ララ先輩に頼めばくれるの!?」

ヤミ「ええ」

芽亜「よーしっ。もらいにいこーっと」テテテッ

ヤミ「はぁ……。この尻尾があることでかなり不利になりますね」フリフリ

ナナ「いたいた!!メアー!!」

芽亜「あ、ナナちゃん!」

ナナ「探してたんだ。どこにいたんだよ」

芽亜「ちょっと屋上でお昼寝してたの」

ナナ「まぁ、いいや。それより今日の帰りさぁ」

芽亜「ねえねえ、ララ先輩に頼めばナナちゃんの尻尾もらえるらしいね」

ナナ「ああ。姉上が発明したやつがあるからな。……誰から聞いたんだ?」

芽亜「一緒にララ先輩をさがそっ。私もナナちゃんと同じ尻尾欲しいのっ」



61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 18:21:13.62 ID:0hqX33dAo

ララ「……」

ペケ「ララ様?」

ララ「んー?」

ペケ「尻尾が不評だったことを気にされているのですか?」

ララ「それもあるかなぁ」

ペケ「他にもなにか?」

ララ「……」

リト「ララ、ここに居たのか」

ララ「リト。私のこと探してたの?」

リト「ああ。西連寺からララの様子がおかしいって聞いて。古手川も言ってたけど」

ララ「心配してくれたの?うれしー」

リト「そりゃ、まぁ……」

ララ「ありがと、リト。でも、もういいの。こうしてリトに心配させちゃうほうが嫌だしね」

リト「……」

ララ「あ!いけない。そろそろ休み時間終わっちゃう。戻ろうよ、リト」



62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 18:31:04.14 ID:0hqX33dAo

リト「待ってくれ」

ララ「なぁに?」

リト「何かあるなら、誰かに相談してもいいんじゃないか?オレに言いにくいことなら西連寺や古手川にでも言えばいいだろ」

ララ「違うの。言ってもあまり意味がないってだけで」

リト「それを決めるのはララじゃない」

ララ「え……」

リト「西連寺も悩んでるララなんて見たくないと思うぞ。いつも明るいお前に元気がないと、こっちまで不安になるしさ」

ララ「リト……」

リト「オレはララみたいに万能じゃないし、できることも限られてる。だけど、今までだってなんとかなってきただろ」

ララ「……」

リト「だから、言ってくれよ。今更、お前に振り回されたってなんとも思わないぞ、オレ」

ララ「……ありがとう」

リト「で、何かあったのか?」

ララ「尻尾のことなんだけど……」

リト「やっぱりそれが原因か。だけど、籾岡だって喜んでたし、今回は成功でいいんじゃないか?」

ララ「リサとミオはいいんだけど、春菜と唯とヤミちゃんはどちらかというと迷惑がってたでしょ?」

リト「迷惑というか、モノがモノだけになぁ。すぐに慣れるものでもないし」

ララ「私ね、なんだかすっごく楽しくなってたの。春菜たちに尻尾があるのをみて、すごく嬉しくなってた」

リト「どうして?」

ララ「最初は自分でもよく分からなかったけど、みんなに私と同じ尻尾があるのを見てて思ったんだ」

ララ「……家族が増えた気になってたのかも」

リト(家族……)

ララ「勿論、ナナとモモもいるし、リトや美柑だっているから寂しくなんてないよ!ただ、そう感じちゃっただけで」

リト(そういえば美柑に尻尾が生えたときも、妹になったみたいって……)

ララ「だからかもしれないけど、出来ればずっと付けていてほしいなぁって思っちゃって。でも、そういうわけにはいかなさそうだから……」

リト(なんで気が付けなかったんだ。故郷のことを考えたりするのは当たり前だ)

ララ「それで少し、ね」

リト「そうだったのか」

ララ「聞いてくれて、嬉しかったよ。本当に」

リト「……ゴメン。ララの気持ちに気が付けなくて。気が付いていれば、もっと上手くフォローできてたはずなのにな」



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 19:07:34.73 ID:0hqX33dAo

ララ「リトが気にすることじゃないよー。これは私の我侭だもん」

リト「オレは、美柑のことを大切な家族だって考えてる」

ララ「うん?」

リト「セリーヌも同じだし、モモとナナもそうだ」

ララ「リト?」

リト「当然、ララもな」

ララ「……うん」

リト「その尻尾は可愛いし、みんなに付いているのも悪くないかなってちょっと思ったぐらいだ」

ララ「そう?やっぱりリトも尻尾好きなんだねっ」フリフリ

リト「でも、ララたちを大切に思う気持ちに尻尾は関係ない。それはララだって同じのはずだ」

ララ「……」

リト「今までだってララは美柑のお姉さんをしてくれてたんだ。尻尾のあるなしで妹みたいだっていうのはおかしいだろ?」

ララ「そ、そう?でもいつも美柑におこられてるし……」

リト「オレは多分、一生忘れないぜ?クリスマスのとき、ララが美柑のために用意してくれたプレゼントはさ」

ララ「あれは美柑が家族みんなで過ごしたいっていうから、リトのママとパパを連れて来ただけだよ?」



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 19:20:45.14 ID:0hqX33dAo

リト「そういうことを普通にできるって、姉としての凄さだったりすると思うけどな」

ララ「そうなの?」

リト「ああ。少なくとも実の兄貴には出来なかったことだ」

ララ「そっかぁ……」

リト「ララ。今は故郷のことを思い出してもいい。それで少し寂しい気持ちになるのも分かる」

リト「……ただ、そういうときこそ、オレたちのことを頼ってもいいんじゃないか」

ララ「……」

リト「その寂しさぐらい、なんとかしてやるから」

ララ「うんっ。そのときはお願いします」

リト「そ、そろそろ教室に戻ろうぜ」

ララ「リトー!!」ギュッ

リト「おわ!?」

ララ「だーいすきっ」

リト「な、なんだよ、急に!!」

ララ「えへへー」スリスリ



67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 19:25:26.00 ID:0hqX33dAo

リト「は、はなれろって!!」

ララ「えー?なんとかしてくれるっていったのリトなのにー」

リト「いや、それとこれとは……」

ララ「リトー」ギュッ

リト「お、おい!!」

芽亜「いたっ。あそこだ」

ナナ「げっ!?おい!!こらぁ!!!リトぉ!!なにしてるんだよ!!!」

リト「ナナ!?やばい!!モモとの誤解もとけてないのに……!!」

ララ「ナナー、メアちゃーん」

リト「ララ、いいから今は離れてくれ!!」ググッ

ララ「えー、やだー」

リト「やだじゃない!!」グイッ

ララ「きゃっ」

リト(まずい!バランスがくずれて……!!)

芽亜「あ、倒れる」

リト「いたた……。おい、ララ、大丈夫――」ギュッ

ララ「あんっ……ぅ……!」

リト「え?」

ララ「し、しっぽぉ……らめぇ……」ビクビクッ

リト「うわぁ!!!わるい!!」

ナナ「やっぱり……おまえは……!!」

リト「事故だ!!事故ぉ!!!」

ララ「ふぅ……」

芽亜「せーんぱいっ!」

ララ「メアちゃん、なに?」

芽亜「尻尾ほしい!」

ララ「メアちゃんも欲しいの?」

芽亜「うんっ。その尻尾を生やして、そしてリトせんぱいに尻尾をペロペロしてもらうのぉ……想像しただけで、あぁ……」ビクンッ

リト「なんだよ、それ!?」

ナナ「お、おまえ……!!ケダモノー!!!!」



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 19:39:07.84 ID:0hqX33dAo

教室

リト「あー。酷い目にあった……」

ララ「メアちゃん、喜んでくれてよかったぁ」

リト「オレはナナに勘違いされるし、散々だ」

ララ「そういえばなんでメアちゃんの尻尾、ペロペロしてあげなかったの?」

リト「できるかぁ!!!」

春菜「結城くん、ララさん。おかえり」

ララ「ただいまー!はるなぁー!」

春菜「……」

リト「な、なに?」

春菜「ううん」

春菜(ありがとう、結城くん……)

唯「……元気になったみたいね」

ララ「うんっ」

唯「ふんっ……」



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 19:48:24.29 ID:0hqX33dAo

里紗「ね、ねえ、ララちぃ……」

ララ「リサ、どしたの?」

里紗「この尻尾……明日にはなくなっちゃうんだよね……?」

ララ「そうだけど?」

里紗「あのさぁ、よかったらでいいんだけど……また明日も……尻尾お願いできる……?」

ララ「いいよー。そんなに気に入ってくれたの?」

里紗「もう……尻尾なしじゃ、ダメな体になりそう……」

未央「わ、わたしもぉ……」

ララ「そうなんだー。わーい。うれしー」

里紗「こんなにすごいのを……いつもララちぃは……はぁ……はぁ……」

春菜「リサ?大丈夫?トイレに行ってから戻ってくるまで長かったけど……」

里紗「ふふ。春菜、この尻尾。今のうちに楽しんでおくほうがいいわよ?唯もね?」

春菜「え?」

唯「なっ……!?何を楽しむのよ!!!わけのわからないことを言わないで!!!」

未央「早く家にかえりたいよぉ……」

夕方 結城宅

美柑「そんなことがあったんだ」

ララ「うん。ゴメンね、美柑。あのとき妹になったみたいなんていって」

美柑「気にしてないって、ララさん。でも、言われてみればララさんは既にもう1人のお姉ちゃんかも」

ララ「そう思ってくれるの!?」

美柑「まぁ、ね」

ララ「みかーん!!」ギュゥゥ

美柑「く、くるしい……」

ララ「そうだよねー。尻尾は関係ないよねー」

美柑「……あ、でも……その……また……」モジモジ

ララ「尻尾ほしいの!?いいよ、いつでも言って!!」

モモ「あらあら……。美柑さん、尻尾の快楽に溺れてしまったのでしょうか……」

リト「な、なに!?」

モモ「気をつけたほうがいいですね、リトさん。春菜さんや古手川さんも尻尾の魅力に取り付かれたら……。私としてはハーレム計画的に良い流れですけども」

リト(春菜ちゃんが……春菜ちゃんが……尻尾の魅力に……!?)



72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:05:37.76 ID:0hqX33dAo

西連寺宅 浴室

春菜「……」フリフリ

春菜「この尻尾、洗ったほうがいいのかな?」

春菜「……」ゴシッゴシッ

春菜「くっ……ぃ……!?」ビクッ

春菜「はっ……い……ん……」

春菜「こ、これはちょっと洗えない……」

春菜「はぁ……。ララさんはこれどうやって洗ってるんだろう」

春菜「ララさんも毎日、苦労してるんだ……」

春菜「でも、この尻尾がなくなるのはちょっと惜しいかも」

春菜「……」フリフリ

春菜「ふふ……」

春菜「あぁ、だけど古手川さんに怒られちゃうし、やっぱりダメだよね……」

春菜「……」フリフリ

春菜「はぁ……尻尾……」



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:15:03.01 ID:0hqX33dAo

古手川宅 浴室

唯「……」フリフリ


『この尻尾。今のうちに楽しんでおくほうがいいわよ?』


唯「それってやっぱり……」

唯「……」フリフリ

唯「ダ、ダメよ!!何を考えてるの!!私ったら!!ハレンチだわ!!!」

唯「籾岡さんの言うことなんて忘れなきゃ!!」

唯「寝る前にきちんと明日の予習をしておかないと!!」

唯「ふんふふーん」

唯「……」フリフリ

唯「尻尾は、洗っておいたほうが、いいわよね……」

唯「そうよ……洗うだけ……。洗うだけなら……ハレンチなことじゃないし……」

唯「……」ドキドキ

唯「えいっ!」ゴシゴシゴシ



74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:21:25.74 ID:0hqX33dAo

翌日 結城宅

美柑「リトー、おきてー」

リト「あ、あぁ……おはよ……美柑……」

美柑「遅刻しちゃうよ」フリフリ

リト「美柑、それ……」

美柑「ん?ああ、尻尾ね。またララさんに頼んだの」

リト「……」

美柑「ど、どうかな……?」

リト「いや、可愛いとは思うけど、変なことに使ってないよな?」

美柑「へ、変なことってなに?」

リト「だから……」

美柑「もしかしておかしな想像してる?」

リト「し、してない!!」

美柑「ならいいよ。可愛いって言ってくれたしね」

リト(大丈夫なのか……。ファッション感覚ならいいけど……)

リビング

セリーヌ「まうー?」

美柑「はい、どうぞ」フリフリ

ナナ「サンキュ、美柑。いただきまーす」

モモ「美柑さん。どうですか、尻尾の使い心地は?」

美柑「使うって!!別に使ってないから!!!」

モモ「あら、そうなのですかぁ。うふふふ」

美柑「なによー!?」

ララ「美柑はリトに可愛いって言われたかっただけだよね?」

美柑「ラ、ララさぁん!!!」

モモ「まぁまぁ。それはそれは」

美柑「違うのー!!!」

セリーヌ「まうっ」ギュッ

美柑「んぎぃ……!?!セ、セリーヌ……やめてぇ……」ビクッビクッ

ナナ「セリーヌ!!はなせー!!そこは大変なんだからな!!」



77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:37:28.03 ID:0hqX33dAo

美柑「はぁ……」

リト「あれ?美柑、尻尾なくなってるけど、どうしたんだ?」

美柑「え?ああ、うん。やっぱりやめたんだ。危ないから」

リト「そういえばオレが顔を洗ってるとき、リビングから悲鳴が聞こえたけど……」

美柑「なんでもない!」

リト「そ、そうか。それにしても尻尾は取り外せるようになったのか?」

ララ「うん。スーパーにょきにょきテールくんなら好きなときに生やしたり、引っ込めたりできるようになるんだよ」

リト「そういう風にしたのか」

ララ「そのほうが、いいかなって。一時的にあるだけならきっと春菜や唯も尻尾を生やしてくれそうだし」

リト(ララのやつ、やっぱり寂しいのかな……)

ララ「モモー、ナナー。いこー」

ナナ「今、いくー」

モモ「はぁーい」

美柑「いってらっしゃーい」

リト(ま、いつでも付け外しができるなら、変なことにも使われることはないし……いいかな……)



79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:43:09.43 ID:0hqX33dAo

学校

ララ「できたよー」

里紗「きたぁ!!尻尾ぉ。もう朝起きたときの喪失感はすごかったのよねぇ」

未央「にゃはは。また楽しめるぅ」

ララ「今度はこの機械を使わない限り、尻尾がなくなることはないから安心してね」

里紗「マジで!?」

リト「ララ!!そうなのか!?」

ララ「うん。リサみたいにずっとつけていたいって思う人もいるから」

リト(そ、それって……本人次第でいつまでも……!!)

春菜「おはよう」

リト「はる……西連寺!?」

ララ「おっはよー!春菜もまた尻尾いる?」

春菜「え、えーと……」

唯「……」

春菜(こ、古手川さんがこっちみてる……。尻尾、欲しいけど……やっぱり、ダメなのかなぁ……)

唯「ララさん」

ララ「なに?」

唯「か、帰るときに、お願いしてもいいかしら……尻尾……」

ララ「唯ー!!もちろん!!」

里紗「ついに唯も目覚めちゃったかぁ」

唯「そ、そんなんじゃないわ!!!」

春菜「あ、それなら私も……」

リト「ダ、ダメだぁ!!!」

ララ「え?」

春菜「ダ、ダメなの?」

リト「なんていうか!!ダメだ!!!」

里紗「わかったぁ。女の子が尻尾で気持ちいいことするのが嫌なんだ、結城はぁ」

唯「え……!?」ギクッ

春菜「……?」

リト「ち、ちがう!!そんなんじゃない!!!」



81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/06(日) 20:55:38.27 ID:0hqX33dAo

里紗「隠さなくてもいいってばぁ。なんなら保健室で見せてあげてもいいけどぉ?」

リト「ふざけんなー!!!」

唯(結城くんに……バ、バレて……)

ララ「唯?」

唯「私!!やっぱりいいわ!!!尻尾、いらない!!!」

ララ「そんなぁー。唯に尻尾があれば可愛いのにぃ」

唯「いいの!!!」

ララ「……そっか。唯が嫌なら仕方ないね。大事な友達が嫌がることなんて、したくないし」

唯「な、なによ。急に改まって……」

ララ「えへへ」

春菜(結城くんに可愛いって思われたかったけど……。結城くん、尻尾は嫌だったのかなぁ……)

芽亜「素敵っ!!思った通り!!またララ先輩が尻尾配ってる!!今日こそリトせんぱいに尻尾をペロペロしてもらおー!!」

リト「ララの尻尾が大人気……。これはまずい……!!まずいだろー!!!」

ヤミ「ホント、えっちぃ人ばかりですね。あんな尻尾……洗うときに困るだけです……」


おしまい。

男「挿入以外なら許さなければいけない権利ですか!?」

1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:25:56 id:Re4hLbGk

偉い人「うむ、すべての男性の中からランダムに選ばれたのが君だ」

男「マジかよ……」

偉い人「挿入以外なら軽いセクハラから前戯まで、何をされても文句は言えない」

男「…………」

偉い人「せめてもの措置として、異性しか許可されない事になっている」

男「はあ……」

偉い人「ヤリマンビッチにアレコレされてしまうかもしれんが、挿入を強要された場合は通常と同じく強姦または強姦未遂になるので、しかるべき所に相談してくれ」

前スレ
男「挿入以外なら許される権利ですか!?」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1328002857/




2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:29:26 id:AM9xLWSU

翌日

男「いってきまーす……」

男母「あんた妙に元気ないわね、風邪?」

男「知ってんだろ……あの権利だよ」

男母「あんたにアレコレしたい女の子なんていないわよ」ケラケラ

男「まあ……そうか」



5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:32:37 id:KukzYk0s

幼なじみ「男ー!」

男「ん?ああ幼なじみ、おはよ」

幼なじみ「おはよ。なんで今日は寝坊してないの?それどころか先に登校して……」

男「いや、ほらあの権利。あれの事考えてたら眠れなくて」

幼なじみ「あ……そっか、男が選ばれたんだよね」



6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:34:49 id:KukzYk0s

幼なじみ「…………」

幼なじみ「ねえ、男?」

男「ん?」

幼なじみ「その……えっとね……」

幼なじみ「キス……して欲しいんだけど……」



7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:37:04 id:KukzYk0s

男「は、はあ!?」

幼なじみ「あ!キスって言ってもほっぺだよ!?ちゅって軽く」

男「い、いやおまえ……」

幼なじみ「さ、逆らっちゃダメなんでしょ!?」

男「うっ……」



8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:40:53 id:iHfa/Hoo

幼なじみ「そ、それとも……どうしてもいやなの?」ウルウル

男「ち、違うって、泣くなよ」

幼なじみ「ぐす……」

男「ああもうわかったって、いやじゃないしちゃんとやるからさ」

幼なじみ「…………!」パアアー



9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:42:18 id:ehEh07M6

男「ほ、ほら目つぶれ」

幼なじみ「ん……」

男 ドキドキ

幼なじみ ドキドキ

チュッ



10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:44:47 id:eppXtJNQ

幼なじみ「あ……///」

男「こ、これでいいだろ///」カアアー

幼なじみ「うん……ありがと」

男(ほっぺたすげーやわらかかった……)ドキドキ



11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:50:07 id:KKA9hB9I

教室


ビッチ1「知ってるー?うちのクラスの男が例の権利選ばれたんだってよー」

ビッチ2「知ってるー。なんであんなやつなんかなーって感じー」

ビッチ1「おまえ彼氏と別れたからご無沙汰でしょ?直前までやっちゃえば?」ケラケラ

ビッチ2「マジご無沙汰でもアイツはないわー。イケメン君なら毎晩襲うけどー」ケラケラ

男(母ちゃんの言った通りか……ホッとするわ屈辱だわで)

ツンデレ「…………」ジー



14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:54:55 id:ompMvylM

昼休み


ツンデレ「ねえ、アンタ」

男「ん?」

ツンデレ「ちょっと着いてきて」

男「え?」

ツンデレ「いいから」

ザワザワ
ツンデレガオトコクンノケンリツカウノカナ?

ツンデレ「!」

ツンデレ「ち、違うわよ!変な事考えないで!」

ザワザワ
マアソウダヨナー

ツンデレ「ほら、さっさと行くわよ」

男「あ、ああ」



15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 23:57:37 id:XpgELXQ.

体育館裏

男「で、なんだよ」

ツンデレ「…………」

男「なんだよって」

ツンデレ「……一応確認しておくけど、アンタが例の権利選ばれたのよね?」

男「え?ああそうだけど」

ツンデレ「…………」



16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:02:27 id:lNAzFIRQ

ツンデレ「アンタ不安じゃないの?」

男「まあ、そりゃ不安だけど……」

ツンデレ「知りもしない女の人に変な事されるかもしれないのよ?」

男「もちろんそれは嫌だよ」

男「でも、うちのクラスのビッチ達見ただろ?ああいう連中は俺なんか相手にしないって」

ツンデレ「で、でもいざとなったらわからないじゃない!学校以外にも女の人いるし!」

男「な、なんでおまえが怒ってるんだよ?」



17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:05:15 ID:3qR.b/Iw

ツンデレ「お、怒ってない!」

男(怒ってるじゃん……)

男「とにかく、そうなったらもうしかたねえよ。抵抗できないんだし」

ツンデレ「い、嫌じゃないのアンタは!?」

男「だから嫌だよ。でも抵抗できないんじゃさ……」



18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:07:43 ID:2Nk9oFMY

ツンデレ「い、嫌ではあるんでしょ!?なら!」

男「ん?」

男(なんだ?なんかいい打開策が?それは願ってもない事だが)

男「なら、なんだよ」

ツンデレ「あ、アンタ……アタシの事抱きしめなさいっ……」



19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:11:21 id:ziFxBlTU

男「は、はあ!?」

男「今日二度目だぞこのセリフ!」

ツンデレ「そ、それは知らないわよ!それにちゃんと理由もあるの!」

男「どんな理由があるんだよ……」

ツンデレ「だ、だから、アタシを抱きしめると……ほら、アタシのにおいがアンタにつくじゃない」

男「まあ……そうだろうな」



21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:16:21 id:cU7PwXqA

ツンデレ「そしたら、ふしだらな女の人がアンタに変な事しようとしても、そのにおいに気づいてやる気を失うかもしれないじゃない!」

男「動物かなんかかよ……」

ツンデレ「うるさい!女の人はそういうにおいに敏感なの!ほんとなんだから!」

ツンデレ「それにあわよくばアタシのにおいをか、か、彼女がいる証拠として受け取られたら、彼女持ちかと思って萎える人とか良心が働く人とかもいるかもしれないでしょ!」

男「うーん……」

男(一理あるようなないような)



23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:19:46 id:kWCBO95w

ツンデレ「な、納得できなくてもいいわよ」

ツンデレ「どうせアンタは逆らえないし」

男「まあなぁ」

ツンデレ「だからは、は、早く抱きしめなさいよ///」カアアー

男「わかったよ……」

男(いや、でも言ってる事はむちゃくちゃだけど)

男(こいつ見た目かわいいからめっちゃ照れるぞこれ)



24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:23:22 id:JBVepFRM

ツンデレ「だ、抱きしめる以外に変な事しないでよね。したら大声出すから!」

男「わかってるよ」

ギュ

ツンデレ「なっ、も、もっとその……密着させなさいよ!」

男「ええ……?」

ツンデレ「に、においつかなきゃ意味ないんだから当然でしょ!早くしなさい!」

男「わ、わかったよ」

ギュウ



25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:26:54 ID:3qR.b/Iw

ツンデレ「あ……///」

男(うおお、二つの普通サイズの膨らみがあたって……)ドキドキ

ツンデレ「ん……///」

男「あ、あのーツンデレさん?」

ツンデレ「な、なによ?」

男「これいつまで抱きしめてればいいのかーと……」



26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:33:40 id:hQOMJuAo

ツンデレ「ま、まだまだよ!においってなかなかつかないんだから!」

男「マジか……」

男(正直やわらかいわすげーいいにおいするわで大変なんだが)ドキドキ

ツンデレ「ほ、ほら!抱きしめるのも弱くなってるわよ!もっと強く抱きしめるの!」

男「は、はいはい」ギュウ

ツンデレ「も、もう!そんなに早く終わりたいなら、アタシの頭を、その……」

男「な、なんだ?」

男(生殺しだわこっ恥ずかしいわで早く終えたい、でも終えたくないような……)ドキドキ

ツンデレ「その……手でアンタの胸元に軽く押しつけるようにして……髪を撫でなさい」



27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:36:28 id:JBVepFRM

男「そ、それでどうして早く終えれるんだ?」

ツンデレ「か、髪は一番においがでるからよ!アタシだって恥ずかしいんだから早くして!」

男「わかったよ……どうせ逆らえないしな」

ギュ ナデナデ

ツンデレ「ふわっ……///」フニャ



28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:40:46 id:FtCfsR/Y

男「こ、こうか」ナデナデ

ツンデレ「そ、そうよ、それでいいの」

男「ん」ナデナデ

ツンデレ「えへへ……///」

男「ん?もしかしておまえ今なんか笑った?」

ツンデレ「!笑ってないわよ!なんでこの状況で笑うわけ!?」

男「い、いや勘違いだったな、すまん」

ツンデレ「まったく……早く続けなさいよ」

男「お、おう」ナデナデ

ツンデレ「……ふふっ///」ポソッ



29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 00:44:51 id:JBVepFRM

ツンデレ「そ、そろそろいいわよ。終わり」

男(結局昼休み目一杯使いやがって……)

ツンデレ「うん、多分においついたと思うわ」クンクン

男「まあそれならよかったが……」

ツンデレ「で、でもすぐ消えちゃうと思うから……その」

男「なあ、まさかだけど……」

ツンデレ「ま、毎日するわよ!」

男(やっぱり……)



33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 14:42:25 id:nxnfLXRE

放課後

男 キョロキョロ

元気娘「男ー!」バチン!

男「いてっ!」

元気娘「なにびくびくしながら歩いてんの?」

男「わかってるならいきなり叩くなよ……めちゃめちゃびびっただろうが」



35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 16:08:28 id:wKrchbzk

元気娘「ん?ああ、例の権利で怯えてるのね」ケラケラ

男「こっちとしては笑い事じゃねえんだよ」

元気娘「男なんかじゃビッチ達もその気になんないよー、あははっ」

男「まあそれはそうだったけど……」

男(となると幼なじみとツンデレはなんで……まあいい思いしたからいいか)



37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 16:12:28 id:YSYGYDwU

元気娘「まあまあ、もしかしたらあたしみたいにかわいくて、それでいて男みたいのが好きっていう珍しい女の子に迫られるかもしれないじゃんか?」ニヤニヤ

男「いや、おまえみたいなペッタンコはあんまりいないと思うが」

元気娘「ペッタンコってゆーな!」

男(かわいいのはほんとだが……こいつには恥ずかしくて言えない)



38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 16:15:58 id:zU6nJxVQ

元気娘「努力はしたんだよ!?毎日牛乳飲んでストレッチして、それでもこれなの!」ペターン

男「ごめん。俺知らなかったんだ、ごめん!」

元気娘「そんな本気で謝るのもやめてよ!ますますみじめだよ!」

男(相変わらず楽しいなこいつと喋るの)ニヤニヤ



42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:07:21 id:zB8BMkLw

元気娘「もー!そんなにあたしに魅力がないって言うのなら!」ガシ!

男「な、なんだよ。離せって」

元気娘「ダメ!いいからきて!」

男「どこにだよ」

元気娘「中庭!」



43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:10:22 id:zB8BMkLw

中庭


元気娘「あー気持ちいー」

男「…………」

元気娘「どう?こういうとこでするのもいいもんでしょ?」

男「なあ」

元気娘「なに?」

男「腕枕ってさ……別にエロい事じゃないよな?」



44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:15:26 id:d0de4OOs

元気娘「うーん、でもあたしは見ず知らずの人にはしたくもされたくもないよ?」

男「それはそうだろうけどさ」

男(でもカップル以外ではたしかにあんまやんないし……微妙だな)

元気娘「それよりどう?中庭で寝転ぶのも気持ちいいでしょ?ここ夕方になると陽があたってポカポカしてさ」

男「まあたしかにいい場所だな」

元気娘「そうでしょ」フフン



45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:18:47 id:lNAzFIRQ

元気娘「で、どう?」

男「だからいい場所だなって」

元気娘「じゃなくてさ」ズイ

男「な、なんだよ?近いって」

元気娘「こんな近くに女の子が寝転んでてさ、ドキドキしない?」ニヤニヤ

男「…………」

男(まあ正直ドキドキしてるが……今日ドキドキしすぎだろ俺)ドキドキ



46: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:21:34 ID:4Mw81Db6

元気娘「お?黙ったってことは肯定かな?」ズイ

男「だから近い近いって!」

男(息がかかってる!やべー顔熱い!赤くなるなよ俺の顔!)

元気娘「ふふ、まあそういう事にしておいてあげようかな」スッ

男「くっ……」カアアー



47: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 17:24:01 ID:4Mw81Db6

元気娘「ふわぁあ……」

男「眠いのか?」

元気娘「うん……」ゴシゴシ

男(まああれだけ元気に学校生活おくってればな)

元気娘「ちょっと寝るね……」

男「うん……うん?」



49: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:00:51 ID:0oyL9QX2

男「お、おいそれは」

元気娘「すー……すー……」

男「はや!」

元気娘「すー……すー……」

男「まあ、疲れてるのかな……」

元気娘「ん……」



50: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:03:27 ID:3qR.b/Iw

元気娘「んん……」ゴロン

男「!?」

男(寝返りうった時にスカートめくれて……水色か……)

元気娘「すー……すー……」



51: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:06:49 ID:A9/9CxhY

男(しかしこいつ、胸はないが……)

男(尻はかなりの美尻だ……プリンとしていて形がいい)

元気娘「ん、すー……すー……」

男 ジー



53: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:27:04 ID:4Mw81Db6

30分後

元気娘「ん、んん……」パチ

元気娘「あれ……?あたし……あ、そっか」クル

男「おはよ」

元気娘「おはよー」ニコ



54: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:29:53 id:zB8BMkLw

元気娘「よく寝たー」ノビー

男「熟睡してたな」

元気娘「えへへー」

男「もう帰るぞ。いい時間になったし」

元気娘「そうだね」スク

元気娘「ん……?ああーーーー!!」



55: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:33:29 id:MmokWMXo

男「なんだよいきなり」

元気娘「す、スカートが……」パタパタ

男「あ……」

男(気づいたか。まあパンツ丸出しのままで帰られてもまずいし、注意しづらいしよかったかな)

元気娘「ねえ……男?」

男「ん?」

元気娘「あたし起きた時に……男に背を向けて寝てたと思うんだけど……」



56: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:36:38 ID:.y.WKFXI

男(げっ!変なところで勘がいいなこいつ!)

男「い、いやそんな事は……」

元気娘「うそ!目およいでるもん!」

男「な、なんの事だかさっぱり……」

元気娘「あたしの目を見て言ってよ!」ズイ

男(近い近い今までで一番近い!)



57: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:38:51 ID:.y.WKFXI

元気娘「見たんでしょ……正直に言って」

男「う……はい」

元気娘「ど、どのくらい?」

男「ほとんどずっと……」

元気娘「……ううーっ///」カアアー!



58: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:40:47 id:NKKMV9q.

元気娘「男のえっち!」

男「ご、ごめん」

元気娘「えっち!えっちえっち!」

男「悪かったよ……」

元気娘「ううーっ!」カアアー!



59: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:42:28 id:h8LibrDo

元気娘「罰として……」

男「え……?」

元気娘「これから学校ある日は毎日、あたしの枕になること」

男「え!?」



61: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:49:17 id:kUVhT4mI

男「な、なんだそれ!」

元気娘「だってずっとここで寝るための枕欲しかったし……でも学校に持ち込めないし」

男「だからっておまえ……」

元気娘「ふーん?逆らうの?」

男「うっ……」



63: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:52:41 id:kWCBO95w

元気娘「まあ腕枕ってエッチな事か微妙だから、もしかしたら男も逆らえるかもしれないけど」

男「な、ならやっぱり断r」

元気娘「でもさ、そうなったらみんなに言っちゃうよ?あたしの下着ずーーっと見てたこと」

男「うっ!?」

元気娘「30分ずーーっと見てたってばらしちゃうよ?」



64: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:55:13 id:kWCBO95w

男(やばい!こいつはこの明るさゆえに女友達が多い!)

元気娘「幼なじみちゃんにもばらしちゃうよ?」

男「なっ!?」

元気娘「いいの?」

男「そ、それはやめろ!あいつは昔から怒るとめちゃめちゃこわいんだから!」



65: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 18:57:46 ID:7FNr0rl.

元気娘「じゃあできるよねー?」

男「ぐ……わかったよ」

元気娘「やった♪」

男「く……」

元気娘「じゃ、また明日ねー枕ー♪」タタタ

男「はあー……俺も帰ろ……」



66: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 19:00:54 id:idYMxGAo

幼なじみ家

幼なじみ「えへへ……///」

幼なじみ(キスしてもらっちゃった……男から)ニヨニヨ

幼なじみ(顔真っ赤になっちゃったけど、男も真っ赤になってた……)

幼なじみ(ふふ、かわいい♪)ニヨニヨ

幼なじみ(明日はもうちょっとだけ……積極的にお願いしようかな)



67: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 19:03:50 ID:5jdhLzbA

ツンデレ家

ツンデレ「はー……」ポー

ツンデレ(アイツ……あったかかったな……)テレテレ

ツンデレ(もっと昼休み長かったらいいのに……もう)

ツンデレ「あ……」

ツンデレ(そうだ、明日はこの作戦で……)



68: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 19:07:37 id:qrkmDqJ2

元気娘家

元気娘「ふふー♪」

元気娘(絶対ドキドキしてたよね男ってば)ニヤニヤ

元気娘(しかもけっこう腕たくましかったな……)

元気娘(下着見られちゃったのは恥ずかしくかったけど……)

元気娘(でも、下着見たいってことは、あたしもちょっとは女の子として見られてるんだよね)

元気娘「よし!」

元気娘(明日はもうちょっとアピールしてみよっと!)



74: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:21:46 id:cU7PwXqA

翌日

幼なじみ「男ー、起きなよー」ユサユサ

男「んん……」パチ

男「おお……毎朝サンキュ……」ボー

幼なじみ「えへへ、男?」

男「んー?」ボー

幼なじみ「今から……おはようのキスしてあげるね」

男「は、はあ!?」



75: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:24:05 id:FMMSAyDc

幼なじみ「あ、口にじゃないよ?」

男「そ、そうじゃなくておまえ……!」

幼なじみ「いいから、ほら目つぶって?」

男「う……ん」スッ

幼なじみ「ん……」



76: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:26:51 id:bZjiKA1I

チュッ

男「なっ……!」カアアー

幼なじみ「ふふ///」

男「おっ、おっ、おまっ、ほほほとんど口に……」

幼なじみ「ぎ、ぎりぎり口じゃないよ?嘘いってないもん///」

男「く……」カアアー



78: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:31:13 id:aR1.FZXM

男(や、やばい……キスだけでもやばいのにてっきり頬っぺたかと思ってたから不意打ち効果で)カアアー!

幼なじみ「男、真っ赤だよ……///」

男「なっ、違う!」

幼なじみ「お、男?」

男「つ、次はなんだよ?」

幼なじみ「その……今度は男がわたしにして///」

男「っ!」ドキン!

幼なじみ「今わたしがしたのと同じ場所に……///」



80: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:34:18 id:XUELocDs

男(くっ、どうせ逆らえないなら)スッ

男「ほ、ほら目つぶれ」

幼なじみ「や、やだ///」

男「なっ!?」

幼なじみ「ふふ///」



81: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:36:25 id:XUELocDs

幼なじみ「わたしは男に逆らえないわけじゃないから///」

男「なっ、なっ……///」カアアー!

幼なじみ「キス顔見てあげる///」

男「ぐ……ううう………」



82: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:38:33 id:XUELocDs

男(も、もうやけだ!)

男「じゃあ、その……いくぞ?」

幼なじみ「うん……///」

男「くっ……」

幼なじみ(男、かわいい///)

チュッ



83: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:42:37 id:xLcs1JbE

男「こ、これでいいだろ///」カアアー!

幼なじみ「うん……///」

男「め、飯食ってくる」タタタ

ガチャ バタン

幼なじみ「ふ、ふふ///」ニヨニヨ

幼なじみ「はしっこにちょっと触れちゃったかも……ふふ///」パタパタ



84: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:48:23 id:TX6ziS0U

昼休み


ツンデレ「ほら、行くわよ」

男「なあ、昨日みたいに昼休み目一杯使うのか?」

ツンデレ「と、当然じゃない。そのくらいじゃないとにおいつかないんだから」

男「せめて昼飯を買いに行きたいんだが……抱きしめながらじゃ食べれないけど次の授業でこっそり食うからさ」

ツンデレ「だ、ダメよ!買いにいってる時間もおしいんだから!」

男「俺の昼飯は……」

ツンデレ「それはこっちで用意してるから……」

男「え?」

ツンデレ「い、いいから!来ればわかるの!」グイグイ

男「こ、こら引っ張るな!」



85: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:52:43 id:CEU60awA

体育館裏

男(正直これが一番こっ恥ずかしいし……早くやってしまうか)

男「昨日のやるんだろ?ほら」スッ

ツンデレ「っ!!」キュンッ

男「ん?」

ツンデレ「な、なに両手ひろげて『こいよ』みたいなポーズしてんのよ!」ドキドキ!

男「え?だって……」

ツンデレ「き、今日は昨日とはちょっと違うの!そこに座って!」



86: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:55:20 id:hQOMJuAo

男「そこってあの段差になってるとこか?たしかにあそこなら汚れなさそうだけど」スッ

男「よいしょっと」ストン

男「で、どうするんだよ?」

ツンデレ「あ、アタシがアンタの膝の上に座るの///」



87: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 20:59:51 ID:3qR.b/Iw

男「もうさすがに驚かないが……なんでだ?」

ツンデレ「こ、これよ」スッ

男「弁当箱?」

ツンデレ「アンタの言う通り、たしかにお昼食べれないのは悪いと思ったから……」

男「えっ、作ってきてくれたのか?」

ツンデレ「そ、そうよ!だって時間目一杯使わなきゃいけないし、でもお昼食べれないのは悪いからこうするしか……!」

男「ん、ありがと」

ツンデレ「!」

ツンデレ「ふ、ふん///」カアアー



88: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:02:47 id:yVpeh3UU

ツンデレ「じ、じゃあ座るわよ」

男「ん、おう」

ツンデレ ドキドキ

ストン

男(うっわ!こいつかるっ!なのにやわらか!そして相変わらずすげーいいにおいする!)

ツンデレ「////」カアアー!



90: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:07:03 id:Hhun9V8I

ツンデレ「あ、でも……」

男「ん?」

ツンデレ「同じ向きに座ってたら食べさせづらいかも……」

男「ん?食べづらいじゃなく、食べさせづらい……?」

ツンデレ「だ、だって……」

ツンデレ「ただ膝の上に座らせるだけじゃなくてアンタに抱きしめてもらわないと……においつかないでしょ」

男「ってことはまさか……」

ツンデレ「アンタが抱きしめるのに手がふさがるから……アタシが食べさせてあげるしかないじゃない///」カアアー



92: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:10:02 ID:5jdhLzbA

男「なっ!それはさすがに!」

男(恥ずかしすぎるだろ!それ!)

ツンデレ「な、なによ、抵抗できないんでしょ?従いなさいよ」

男「く……」

ツンデレ「ふ、ふん。それでいいのよ」

ツンデレ「じゃあアタシ、横向きに座るから」スク

男 ドキドキ

ストン



94: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:14:54 id:hQOMJuAo

男「!!」

男(こ、これはやばい!方向的にさっきよりずっとツンデレの顔がハッキリ見えるから……)ドキドキ

ツンデレ「///」ドキドキ

ツンデレ「ほ、ほら!やらしい目で見てないで抱きしめなさいよ///」ドキドキ

男「あ、ああ」ドキドキ

ギュウ

ツンデレ「んっ……」フルフル

男「…………」

男(こいつ顔真っ赤にしてふるえて……かわいいな)ドキドキ



95: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:17:04 ID:f.XLGBmg

ツンデレ「じ、じゃあほら」カタ パカ

男「ん?」

ツンデレ「く、口あけなさいよ///」ドキドキ

男「え、あ、ああ」スッ

ツンデレ「あっ、やっぱり待って!」

男「え?」



96: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:20:50 id:I23lh.t6

男「今度はなんだよ」

ツンデレ「…………」ドキドキ

ツンデレ「すー……はー……」

男(なんで深呼吸してんだ?)

ツンデレ「…………」グッ

男「もういいのか?」

ツンデレ「う、うん」

男「じゃあ頼む」スッ

ツンデレ「う、うん」ドキドキ

ツンデレ「…………」ドキドキ

ツンデレ「あ、あーん///」スッ

男「!?」



97: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:24:37 id:zh7HH2dg

男(い、いつもとげとげしいツンデレの声でこの甘い言葉……)ドキドキ

ツンデレ「あーん///」ドキドキ

男(クラスの男子連中金払ってでも見たがるぞ)ドキドキ

ツンデレ「はっ、早く食べなさいよ……!」カアアー!

男「わ、わるい!」

ツンデレ「あーん///」

男「あ、あーん」ドキドキ

パク



99: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:28:43 id:cU7PwXqA

男 モグモグ

ツンデレ「ど、どう?」ドキドキ

男「ん、すげーうまいよこれ」

ツンデレ「!」パアア

男「ツンデレって料理得意だったんだな」

ツンデレ「ま、まあね///」

ツンデレ「じ、じゃあ次はこれ」スッ

男「え?」

ツンデレ「あーん///」

男「あーん///」

男(食べ終わるまで続くのかこれ……こっ恥ずかし過ぎる)カアアー



100: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:34:43 id:bZjiKA1I

男「ごちそうさま」

ツンデレ「お、お粗末さま」カチャカチャ

男「あ……」

ツンデレ「な、なによ?」

男「いや、なんでも……」

男(弁当箱片付ける為にその体勢とると隙間からブラも胸も見えて……)ジー

ツンデレ(美味しいって言ってもらえた……えへへ///)カチャカチャ

男(でかいわけでもないけど小さいわけでもない、これはこれで……)ジー

男(それにこいつの胸形きれいだなー。黄色の花柄のブラってのもとげとげしいツンデレとのギャップでまたいい……)ジー



101: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:40:47 id:ziFxBlTU

ツンデレ(ん?なにかあたって……)チラ

ツンデレ「きゃっ!!」ピクンッ

男「あ!!」

男(しまった!胸ばかり見てたら息子がたちあがって……!)

ツンデレ「あ……アンタっ……!」プルプル

男「待て!これは生理現象……」

ツンデレ「この……変態!」ブン!

ドガ!

男「ぐあっ!!」ドサッ

ツンデレ「サイッテー!」タタタ

男「ぐ……いい蹴り持ってるじゃねえか」

男「それに上下同じ下着とは……おまえはわかってるぜ……」ガクッ



102: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:46:08 id:Aq5EmMkU

放課後

元気娘「ちゃんと来てくれたねー」ニコニコ

男「ああ……おまえもバラすなよ」

元気娘「わかってるよー、さ、そこに寝て」ウキウキ

男「はー」スッ



103: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:48:40 ID:7FNr0rl.

元気娘「んしょっと」ストン

元気娘「はー♪やっぱちょうどいい枕だー♪」

男「そりゃけっこうなことで」

元気娘「あっ、今日はダメだよ?」バッ

男「スカート押さえんでも覗かねえよ、ばらされちゃたまらんし」

元気娘「よろしい♪」



104: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 21:51:41 id:bZjiKA1I

元気娘「ねー、また寝ていい?」

男「ああ……疲れてるなら家でもしっかり寝ろよ?」

元気娘「えへへ、うん♪」

男「ほら、起こしてやるから」

元気娘「ん、ありがと」

元気娘「…………」

元気娘「すー……すー……」

男「やっぱ寝るのはえーなこいつ」



106: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 22:30:24 id:cUKV5Ryo

元気娘(へへ、寝てないよ♪)

元気娘(でも寝てるふりして……)モゾモゾ ギュッ

男「なっ!?」

男(こ、こいつ抱きつき癖あるのか!?)

元気娘(えへへ、男あったかーい♪)

元気娘「すー……すー……///」

男(くあっ!寝息が耳にかかって……うあっ!)ゾクゾク!

元気娘「んん……///すー……すー……///」

元気娘(えへへー♪ほれほれえ♪)ギュウウウ

男「くっ……///」カアアー!



107: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 22:37:59 id:d0de4OOs

元気娘(これはちょっとやりすぎな気もするけど……)

元気娘(でもあたしだって昨日下着見られたし……いいよね?)

元気娘(えーい!やっちゃえ!)サワ

男(こ、こいつどこ触って……!)カアアー!

男「ふあっ」ビクッ

元気娘(わ!わ!大きくなってる!)

元気娘(それに男の声、かわいいよう……)

元気娘(やめらんなくなっちゃう……)サワサワ

男「くあっ!おっ、起きろおまえっ、んあっ!」ビクッビクッ

元気娘(さわさわぁ♪)サワサワ



108: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/16(木) 22:41:36 id:hQOMJuAo

30分後

元気娘「んーよく寝たー」ノビー

元気娘(ちょっとわざとらしいかな?)

男「うう……」モジモジ

元気娘「ん?なにモジモジしてるの?」

元気娘(にやけないようににやけないように……)

男「な、なんでもねえよ……っ」

男(くっ、くそっ、なんかもてあそばれた気分だ……)カアアー!

元気娘(ふふ、かーわいーい♪)



110: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:27:23 id:j9TFYL5E

ある日の朝

男「んっ……んっ……」チュッ…チュッ

幼なじみ「えへへ、あと10回だよ///」

男「んっ、く………」チュッ…チュッ

幼なじみ(しあわせぇ……///)



111: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:32:11 ID:A/0yYdbY

ある日の昼休み

男「お、おい、この体勢は……」

ツンデレ「う、うるさいわね、こっちだって恥ずかしいんだから文句言わないでよ///!」

男(だいしゅきホールドとかいうやつだろこれ!)

ツンデレ「……?どうしたのよ急にだまって?」

男「なっ!おまっ!やめろ!」グイッ

ツンデレ「きゃっ」

男(この体勢で上目遣いとか反則だ!理性がとぶ!)

ツンデレ(む、胸板に押し付けられちゃった……///)カアアー!



112: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:34:56 id:oOqYuWVo

ある日の放課後

元気娘「んー……これおいし……///」ペロペロ

男「ひあっ!どんな夢見てんだよっ!うあっ!」ビクッ!ビクッ!

元気娘(男かわいい///耳舐められてこんなに……はむっ)

男「ひあああっ!!」ビクンッ!



113: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:37:11 id:oOqYuWVo

1ヶ月後

幼なじみ「あの……今日は抱きしめながらおねがい///」

男「あ、ああ」ギュッ

幼なじみ「ふふ///」

チュッチュッ

幼なじみ「ふあ……///」



114: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:41:40 id:fkUUifCc

昼休み

ツンデレ「あ、あのね」

男「ん?今日はやんないのか?」

ツンデレ「その事なんだけど……アタシ先生に呼ばれちゃって」

男「そうなのか……じゃあ今日はなし?」

ツンデレ「ううん、かわりに放課後にしようかと思って……あいてる?」

男(元気娘は……じゃあかわりに昼休みにして勘弁してもらうか)

男「ああ、あいてるぞ」

ツンデレ「ん、じゃあ放課後ね」

男「おう」



115: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:44:20 id:GzTA5gE.

中庭

元気娘「んーっ!今日はいい天気だー」

男「悪いな、急に時間かえて」

元気娘「いいよー、むしろ今日は昼のほうがぽかぽかあったかいし」

男「たしかにいい天気だな」

元気娘「でしょ?さ、寝よ寝よ♪」



116: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:46:33 id:v7XJUnEM

元気娘「んん、すー……すー……///」ギュウウウ

男(うおおっ、今日はいっそう抱きつきが激しいですよ元気娘さん!)

元気娘(ほれほれ♪どきどきしちゃえ♪)スリスリ

男(くああ!)ドキドキ



117: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:54:08 id:De8nHfdQ

放課後

ツンデレ「じ、じゃあ今日もするわよ///」

男「あ、ああ」

男(やっぱ照れるなこれ)ストン

ツンデレ「よいしょっと……ん?」

男「な、なんだ?」



118: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:56:55 id:gvHAGAkE

ツンデレ「くん……くんくん……」

男「な!なににおい嗅いでんだよ!?」

ツンデレ「くんくん……」

男「うひゃっ!?やっ、やめろ!くすぐった……あははっ!」

ツンデレ「他の女の子のにおいがする……」

男「なっ!なに!?」



119: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 09:59:51 ID:9D7M5ghc

男(どうして急に……あ!)

男(今日は幼なじみの事も抱きしめたし、ツンデレより元気娘のほうが先だったからか!)

ツンデレ「しかも……二人?」

男「なっ……!」

男(こいつすげえ!まさか最初に言ってた事本当だったのか!?)

ツンデレ「ねえ……もしかして二人って……」



120: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:02:46 ID:5THsS4t6

男「え?」

ツンデレ「ビッチ1とビッチ2……?」

男「い、いや!それは……」

ツンデレ「あの二人、かなり遊んでるって噂だし……」

男「いや、だから……」

ツンデレ「無理矢理……されたの……?」ウルウル

男「っ!!」



121: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:05:03 ID:5THsS4t6

男「それは違う」

ツンデレ「…………」グス

男「これはその……幼なじみと元気娘の二人のにおいだ」

ツンデレ「え……?」

男「長くなるし、話せないところはとばすけど……」



122: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:07:31 ID:5THsS4t6

ツンデレ「そう……だったんだ」

男「うん……」

ツンデレ(あの二人も、男のこと……)

ツンデレ「と、とりあえず……」

男「ん?」

ツンデレ「今日のぶん、やるわよ」



123: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:11:50 id:b6SiAw6w

夜 男家

男「はー」

男(どうしたんだろうな、あの後のツンデレ)

回想

ツンデレ「っ!」ギュウウウ!スリスリ!

男「うっ、うおっ!?なんだ今日は!?」

ツンデレ「うっ、うるさい!」

男「!?」

ツンデレ「アンタは今日、これをしてる間は喋っちゃダメ。いい?」

男「…………」コク

ツンデレ「っ!」ギュウウウ!スリスリ!

回想終わり

男「はー」

男(まあ……すげー気持ちよかったけど)



124: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:14:20 id:b6SiAw6w

翌日 昼休み

男友「なんだ?今日はツンデレに呼ばれなかったのか?」

男「ああ」

男(今日は休み、って言われたが……)

男(何してるんだろうな)



125: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:18:01 id:cEXTmtwE

屋上

幼なじみ「ツンデレちゃーん?きたよー」

ツンデレ「ごめんなさい、急に呼びだして」

幼なじみ「それはいいけど……元気娘ちゃんも呼んだの?」

元気娘「うん。めずらしいね、ツンデレちゃんから話しかけて、それに用があるなんて」

ツンデレ「二人に……話しておきたい事があるのよ」



126: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:21:43 id:PahXTjVQ

幼なじみ「そう……だったんだ」

元気娘「幼なじみちゃんも、ツンデレちゃんも……」

ツンデレ「そうよ……アタシも、二人が男にそういう事をしてたって知ったのは昨日よ」

幼なじみ「そうなんだ……」

元気娘「…………」

ツンデレ「確認だけど……」

幼元「?」

ツンデレ「あなた達も……男のこと好きなのよね?」



127: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:23:49 id:N7zSuqgA

元気娘「うん……」

幼なじみ「そうだよ……ずっと好き」

ツンデレ「なら……今まで通りにはできないわよね」

幼なじみ「うん……」

元気娘「あたしもそう思う……」



128: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:27:29 ID:1VIXoEE.

ツンデレ「アタシも、アイツの事好きだから……断れないのをいいことに、卑怯だけどアプローチしてきた」

ツンデレ「でも、他に純粋にアイツの事好きな人がいるなら……きちんと決着つけなきゃ、とアタシは思うの」

幼なじみ「…………」

元気娘「うん……」

ツンデレ「それで……提案があるんだけど……」

幼なじみ「……なに?」

元気娘「どんな?」



129: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:30:50 id:vGprIYfs

ツンデレ「アタシ達三人で……男に告白するの」

幼元「!!」

ツンデレ「それで……選ばれたコ以外は、もう男にいつもしてたような事はしない」

幼なじみ「もしも……誰も選ばれなかったら?」

ツンデレ「その時は、アタシ達三人とも、もう二度とああいう事はしない」

元気娘「…………」



130: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:35:07 id:I3cBW4ts

ツンデレ「告白っていうのは、本人の気持ちが大切だから……この提案に二人が乗らなくても全然かまわないわ」

元気娘「でも、それでもいつかは……」

幼なじみ「そうだね……結局いつかは、ツンデレちゃんの言う決着、つける日が必ず来ると思う」

幼なじみ「だから……わたしはいいと思う。その方法」

元気娘「あたしも……勇気だすよ。男に告白する」

ツンデレ「……決まりね」



131: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:37:17 id:I3cBW4ts

夜 男家

男「ん?メールだ。幼なじみか」

『わたしの部屋に来て。ベランダから』

男「いつもは危ないって怒るのにどうしたんだ?」カラカラ

男「よっと」ヒョイ



133: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:39:49 ID:5THsS4t6

幼なじみの部屋

男「きたぞー、って、え?」

ツンデレ「…………」

元気娘「あはは、こんばんはー……」

男「どうして二人が……」

幼なじみ「男に……大切な話があるからだよ」

男「え?」



134: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:42:01 ID:5THsS4t6

ツンデレ「本当に、本当に大切な話よ」

元気娘「だから……よく聞いてね」

男「……ああ」

幼なじみ「すー……はー……」

男「…………」

幼なじみ「わたしは、男のことが好き」



135: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:44:40 id:RqR7FyI.

男「!!」

幼なじみ「子供のころからずっと好き」

幼なじみ「いっつもわたしの事を気にかけてくれてた男が……大好きです」

男「……ありがとう」

幼なじみ「えへへ……」



136: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:48:28 id:IWPxpIXU

ツンデレ「つ、次はアタシね」

男「え?」

ツンデレ「あっ、アタシもね……アンタの事が好きっ」

男「え、ええ!?」

ツンデレ「とげとげしいとか、無愛想だとか言われるアタシに、アンタはずっと普通に話しかけてきてくれたから……」

ツンデレ「だからアタシはアンタが好き……大好き」

男「うん……」

ツンデレ「ちゃ、ちゃんと聞いてくれた……?」

男「うん……ありがとう」

ツンデレ「ふ、ふふ……」ニコ



137: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:50:37 id:IWPxpIXU

元気娘「えへへ……ここまで来たらわかっちゃうと思うけど……」

男「……ちゃんと聞くよ」

元気娘「えへへ……ありがと」

元気娘「あたしも、男が好きだよ」



138: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:53:20 id:g5WaeqU6

元気娘「男は、あたしと話すの楽しいって言ってくれるけど……」

元気娘「あたしも、男と話す時、すごく楽しいの」

元気娘「だから、これは、大好きなんだ、って気持ちなんだと思う」

男「ありがとう」

元気娘「うん……へへ」ニコ



139: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:55:47 ID:7g/Zlm4Y

幼なじみ「……男」

ツンデレ「だから……選んでほしいの」

元気娘「男は、誰が好きなのか……それとも、誰も、恋愛対象ではないのか」

幼なじみ「……教えて」

男「…………」



140: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 10:58:10 id:HuQhtF4A

男「…………」

幼なじみ「…………」

男「……俺は……」

ツンデレ「…………」

男「…………っ」

元気娘「…………」



男「みんなの事が……好きです」



141: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:02:38 id:SZeDsaVY

幼ツ元「!!!」

男「ごめんなさい!!」バッ!

男「優柔不断だけど……不純だけど……土下座でも許してもらえないだろうけど……」

男「でも、みんなが真剣に告白してくれたのに、嘘は言えません!」

幼なじみ「…………」

ツンデレ「…………」

元気娘「…………」

男「…………っ!」

男(殴られる……かな。当然だよな……)

ギュッ

男「え……?」



142: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:05:23 id:SZeDsaVY

幼なじみ「よ、よかった……」

ツンデレ「予想外だけど……これは」

元気娘「全員選ばれた……って事だよね」

男「お、おい……どうして抱きついて……」

幼なじみ「大丈夫だよ、男」

男「え……?」



143: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:09:28 ID:7g/Zlm4Y

ツンデレ「アンタがそう言うなら……」

元気娘「あたしたちは、それでいいの」

男「でも、こんな女たらしな答で……」

幼なじみ「それでもね」

ツンデレ「アタシ達は、アンタに好きって言ってもらえた事がうれしいの」

元気娘「うん……そうだよ。嘘じゃないよ」

男「おまえら……」

男「……ありがとう。俺もうれしい」

幼ツ元「うん♪」



144: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:12:30 id:ODd/LhQs

幼なじみ「そ、それでね、男」

男「ん?」

ツンデレ「アンタの気持ちを疑ってるわけじゃないんだけど……」

元気娘「その……キスしてほしいなー、なんて……えへへ///」

男「っ!」カアアー!

男「う、うん……」



145: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:17:22 id:v7XJUnEM

幼なじみ「えへへ///」スッ

男「お、幼なじみからでいいのか///」

幼なじみ「うん……わたしが一番男を好きでいる時間が長いからって、二人が」

元気娘「ふふ、子供のころからだもんね」

ツンデレ「アンタのファーストキスはほしかったけど……これからいっぱいすればいいし」

幼なじみ「ありがとう、二人とも……」スッ

男「口は……なんだかんだで初めてだな」

幼なじみ「はっきり口にするのは恋人になってからって決めてたから……」

男「幼なじみ……」

幼なじみ「ん……」

チュ



146: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 11:20:02 id:V6QrJRYs

男(うわ、頬っぺたより全然やわらかい……)

幼なじみ「ん、んん……」

男(それに、甘い味が……幼なじみ……)

幼なじみ「ん……ふう///」スッ

男「そ、その……すごいよかった///」ドキドキ

幼なじみ「えへへ///」ドキドキ



150: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 18:36:16 ID:aX/YAovk

ツンデレ「つ、次はアタシとだから……」

男「お、おう」

元気娘(うう、なんであたしジャンケン弱いんだよう……)

ツンデレ「ほ、ほら、目つぶってよ……恥ずかしいじゃない……」

男「す、すまん」スッ

ツンデレ「ん……」

チュッ



151: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/17(金) 18:39:09 id:v7XJUnEM

ツンデレ「んんっ……ん……ん」グイ

男「んうっ?」

男(やべ……この甘えるような、ねだるようなキス……)

男(あのツンデレがこんなキスを……と思うとよけいに……)クラクラ

ツンデレ「んん……ふ……ん」スッ



152: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 02:53:38 id:TPErT7Wg

男「そ、その……」

ツンデレ「な、なによ///」ドキドキ

男「すごくかわいかったです………」カアアー

ツンデレ「っ!!」カアアー!

ツンデレ「そ、そう……ふふ///」



153: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 02:56:04 id:HOgLML5U

元気娘「やっとあたしの番だよー」

男「そ、そうだな」

元気娘「ふふーん、男ー?」ニヤニヤ

男「な、なんだその目h」

元気娘 バッ!

男「!」

チュッ!



154: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 02:58:51 id:sWqUW0Yk

元気娘「んんー♪」チュウウ

男「ん!?んん!」

男(くっ!けっこう吸い付きが激し……)

男(イメージ通りと言えばイメージ通りだが……)

元気娘「ふふ♪ちゅうう♪」チュウウ

男「んんっ!」ビクッ

元気娘「ぷはっ♪」スッ



155: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 03:01:07 id:yWsY1tpo

元気娘「へへー♪」ニヤニヤ

男「や、やってくれたな///」カアアー!

元気娘「我慢できなかったの♪」ニヤニヤ

男「くっ……」

男(かわいい事言ってんじゃねえよちくしょう)ドキドキ



157: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:08:56 ID:71CRnsUE

幼なじみ「んっ……」フルフル

元気娘「お、幼なじみちゃんも?」

ツンデレ「あ、アタシもよ……」

男「…………?どうしたんだ?おまえら……」

幼なじみ「そ、その……///」

元気娘「あはは……あたしたちさ……」

ツンデレ「なんか……体がムズムズして……」



158: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:17:13 id:d1q5kac.

男(なんだ?みんな目がトロンとして……)

元気娘「あはは……予想外にみんな幸せになれたから、テンション上がっちゃったのかな……///」

ツンデレ「その……こればっかりは、命令じゃなくてアンタの意思じゃないとできない事だから……」

幼なじみ「だから……命令じゃなくて、お願いするね……」

元気娘「男……あたしたちと……」

ツンデレ「アタシ達を……その……」

幼なじみ「精一杯……愛してください……今夜」

男「……ああ」

男「一生懸命愛するよ、みんなの事」



159: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:22:38 id:Si2A/KHE

幼なじみ「は、恥ずかしいから向こう向いててね……///」

男「あ、ああ」

ツンデレ「あ、アタシ達も裸になるんだから、アンタも脱いでおきなさいよ///」

男「わ、わかってる」

元気娘「男、えっちなのはわかるけど、少しの間だけ見ないでね///」

男「く……まだパンツ見たこと根にもってるのか」

男(し、しかしついに童貞卒業か……)ヌギヌギ

男(しかも、大好きな三人と……)ドキドキ



160: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:24:11 id:Si2A/KHE

幼なじみ「も、もうこっち向いていいよ……」

男「お、おう」クル

男「!!!」



161: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:28:28 ID:/x/FnEuk

幼なじみ「あ、やっ……///」モジモジ

ツンデレ「な、なによ///じっくり見ないでよ///」カアアー!

元気娘「うう……恥ずかしいよう……」カアアー!

男「はあ……はあ……」バクンバクン!

男(あまりの恥ずかしさに両手を使って必死に胸とアソコを隠して前屈みになる美少女×3……)

男(ここが桃源郷か……)



162: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 08:31:36 id:TPErT7Wg

男(そ、それにしても……)ジー

幼なじみ「お、男ぉ……」タユン

ツンデレ「やっ、そんなにじっくり……」ポヨン

元気娘「うう……男がえっちな目で見てくるよ……」ペタン

男(あらゆるニーズに対応できそうだな……)



168: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:02:53 id:zVWq8QSU

男「じゃあ、ツンデレと幼なじみはこっちきて」

幼なじみ「う、うん」スッ

ツンデレ「わかった……」スッ

ギュッ ムニュ

幼なじみ「きゃっ///」

ツンデレ「あっ///」

男(右手に巨乳、左手に美乳……なんとぜいたくか……)モミモミ

幼なじみ「あっ、あんっ///」

ツンデレ「んんっ、ふあっ///」

男「そ、それで元気娘はその……俺のこれを、して欲しいんだ」

元気娘「う、うん、いいよ///」



169: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:07:02 id:feox.Rfc

モミモミ ムニュ

ツンデレ「ひゃっ!んっ!乳首はだめぇ……」ピクッピクンッ

幼なじみ「んっんんっ、男ぉ……」ハアハア

男(はあっ、はあっ、た、たまらん)モミモミ

元気娘「……あの、男?」

男「な、なんだ?」ハアハア



170: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:10:43 ID:7P2WIej.

元気娘「もしかしてだけど……あたしだけ胸揉まないのはサイズの問題?」ペターン

男「えっ!?いっ、いや!そんなつもりは!」

ツンデレ「んっ!はあっ、はあっ」

幼なじみ「お、男、うれしい?」ハアハア

男「あ、ああすげーうれしい……あ」

元気娘「うううーーーっ」プウー!



171: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:14:16 id:pc9.euIs

男「いや、そうじゃなく!たしかに幼なじみとツンデレの胸は気持ちいいけど!」

元気娘「ふんだ……いいもん……」

元気娘「男も幼なじみちゃんもツンデレちゃんも、みんな恥ずかしい目にあわせてやるもん」スッ

男「お、おい、なに二人の服をあさって……あ」



174: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:18:49 id:d1q5kac.

元気娘「ふふー♪」ピラピラ

男「そのピンクと黄色の小さな布はまさか……」

幼なじみ「あっ、ちょ、ちょっと元気娘ちゃん!?」カアアー

ツンデレ「ちょ、ちょっとやだ!それアタシ達の……!」カアアー

元気娘「ふふふ、男ー?」

男「な、なんだよ?」

元気娘「ツンデレちゃんと幼なじみちゃんのこと、きちんとおっぱい揉み続けるんだよ?」

元気娘「離さないようにね」ニヤニヤ



175: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:25:09 id:iRNMdIJ6

元気娘「まずはほら、幼なじみちゃんの」ピラ

幼なじみ「あっ、ひ、広げて見せないでよ!」カアアー!

元気娘「ほら男、見える?ヒラヒラのレースつきだよ?かわいいよねー」ニヤニヤ

幼なじみ「あ、あうう///!見ないでよ男ぉ!」

男「そ、そんな事言われても……」ジー

元気娘「ほらほら、見つめるのもいいけど揉んであげなきゃ」

男「あ、ああ」モミモミ

幼なじみ「あんっ!もうっ、やだぁ……」カアアー!

ツンデレ「ま、まさか次はアタシ……あんっ///!」ピクンッ

元気娘「ふふー、そのまさかー♪」ピラ



177: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:29:49 id:C9wTUcFU

元気娘「ほら男、見える?ちょうちょがいっぱいかかれてるの」ズイ

男「あ、ああ」ジー

ツンデレ「やっ!そんな近くで見せないでよぉ!男も見るなぁ!あんっ!」ピクンッ

元気娘「ツンデレちゃんってね、意外とかわいい下着が好きなんだよ?他にも更衣室で見たのは花柄とかハート柄とか」ニヤニヤ

ツンデレ「やあっ!なにバラしてるのよぉ!」カアアー!



178: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:34:36 ID:hP/dp8rU

元気娘「あれ?二人とも下着にシミがついてるよ?」ニヤニヤ

幼ツ「!?!?」ビクッ!

元気娘「ほらほら男も見てごらん♪」スッ

ツンデレ「やあ!それだけはぁ!」バタバタ!

幼なじみ「見ないでぇ!恥ずかしくてしんじゃうよぉ!」バタバタ!

男「はあっ、はあっ」ジー

ツンデレ「やっやだあ……」ボンッ!

幼なじみ「あうう……」ボンッ!

男「いや……ないぞ?シミなんて」

幼ツ「……え?」

元気娘「あははっ!ひっかかったー!」ケラケラ



179: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:39:27 id:BjsQVzWY

幼なじみ「も、もー!!」カアアー!

ツンデレ「元気娘ちゃん!!」カアアー!

元気娘「ふふふー♪でも恥ずかしいことはするよ?」ニヤニヤ

元気娘「二人の一番大事な場所を包んでた部分を、男のに巻きつけて……」スッ

幼なじみ「あっ……///」

ツンデレ「う、うう……///」

元気娘「ふふ、これでこすってあげるねー男♪」

男「あ、ああ」ドキドキ



180: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:44:01 id:feox.Rfc

元気娘「んしょっ……んしょっ……」ゴシゴシ

男「あっ、ああっ」ビクン!

元気娘「ふふ、二人のアソコのぬくもりがまだ残ってるでしょ?」ゴシゴシ

男「あ、ああ、あったかくて、すげー気持ちいい……」ハアハア

元気娘「それを、あたしの手でこすってあげてるんだよ?」ゴシゴシ

男「はあっ、はあっ、ああ、たまんない……」ゾクゾク

幼なじみ「あっ、あんっ……」

ツンデレ「んっ、ふうんっ……」ピクンッ



181: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 14:50:46 id:TPErT7Wg

元気娘「ふふ、せっかくだからあたしの下着も」スッ

男「あっ!」ビクッ!

元気娘「ほらほらあ♪さきっぽにあたしのアソコを、間接タッチさせてるよ?」グリグリ

男「うあっ!」ビクン!

元気娘「ふふ、気持ちいいんだ?あたしたち三人のアソコに、間接的にでも包まれてるんだもんね♪」グリグリ

男「うっ、くっ、ああっ!」ビクン!

元気娘「出しちゃってもいいよ?下着汚れちゃうけど……ね?二人とも?」

幼なじみ「うっ、うん、男なら……あっ、あんっ!」

ツンデレ「あっ、アタシも、いいわよ、んあんっ!」

元気娘「ふふ、そういうわけだから……」グリグリ

元気娘「イっちゃえ、男♪」ゴシゴシグリグリ!

男「くっ、ああああ!」ビクン!



182: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 15:04:23 id:TknIV2zc

ドピュ!ドピュドピュ!

元気娘「わっ!」

幼なじみ「す、すごい、あんなに……」

ツンデレ「初めて見た……」

男「はあっ、はあっ」ブルブル



184: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:39:55 id:M8GfKdJo

元気娘「んふふー、下着3枚ともベトベトになっちゃった。それで、次は?」

男「つ、次……?」ハアハア

幼なじみ「そ、そうだね」

ツンデレ「次は……どうすればいいの?」ドキドキ

男「あ、ああ……そうだな」

男「三人とも、足を開いて、あそこに座ってくれ」



185: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:44:58 ID:A/5LbO.M

幼なじみ「う、うう……」カアアー!

ツンデレ「な、なんか……これ……///」ボッ!

元気娘「並んでこのカッコだと……普通より恥ずかしい……」カアアー!

男(合計6つの穴におっぱいが3セット……絶景だ)



186: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:48:42 ID:A/5LbO.M

幼なじみ「うう……もう……///」スッ

男「あ」

幼なじみ「恥ずかしいよう……」

男「幼なじみ、隠さないで見せてもらえると……」

幼なじみ「うう……」プルプル

男「あ……じ、じゃあ他の事をしてもらおうかな」

幼なじみ「え……な、なに?」



187: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:52:17 id:h1jxGSls

男「はあっ、はあっ、ううっ」ハアハア

幼なじみ「お、男?気持ちいい?」ムニムニ

男「ああ……すげーやわらかくて気持ちいいよ……」ハアハア

幼なじみ「えへへ……男のも、すごくあついよ?胸がやけどしちゃいそう……」ムニムニ

男(まさか現実にパイズリしてもらえる日がくるとは……くっ)



188: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:55:29 ID:/x/FnEuk

幼なじみ「こ、こうしてもっと強く挟んだほうがいい?」ムニュニュ

男「あ、ああ、それで頼む……くっ」

幼なじみ「う、うん、わかった///」ムニュニュ

ツンデレ(足りない……)ポヨポヨ

元気娘(勝負にならない……)ペターン



189: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:57:23 ID:/x/FnEuk

幼なじみ(さきっぽからなんか出てきた……なんだろ?)

幼なじみ「んっ……」チロチロ

男「うあっ!」ビクッ!

ドピュドピュ!

幼なじみ「きゃっ!?」



190: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 21:59:49 ID:/x/FnEuk

幼なじみ「わ、すごいにおい」クンクン

男「あ、ご、ごめん幼なじみ!」

幼なじみ「う、ううん、大丈夫だよ」

男「こ、これでふいて」スッ

幼なじみ「あ、ありがと……」ゴシゴシ



192: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:03:10 id:zVWq8QSU

ツンデレ「ね、ねえ……」

男「ん?どうした?」

ツンデレ「あ、アタシだけなにもしてないから……」

男「そう……だな」

ツンデレ「あ、アタシ、胸も普通だし、手はもう元気娘ちゃんがしちゃったし……」

ツンデレ「だから……口でしてあげる……///」



193: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:07:06 id:e65pZRxE

ツンデレ「んっ……はあ……ペチャペチャ……」

男「あっ、ああっ……」ビクッ!

ツンデレ「ん、ふう……ピチュ……ピチュピチュ……」

ツンデレ「ど、どう……?気持ちいい……?」

男「あ、ああ、たまんない……」ハアハア

ツンデレ「ふ……じゃあ……」

ツンデレ「特別に……くわえてあげる……」



194: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:09:59 id:IJxgvA6g

ツンデレ「はあ……く……あむ」

男「くっ……すげーヌルヌルして……」ビクッ!

ツンデレ「ん……ふ……クチュクチュクチュ……」

男「ふあっ!?」ビクン!

男(くわえたまま、舌でこね回されて……)

ツンデレ「ふうっ……ちゅっ、ちゅう……」



195: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:12:30 id:obJFgDj.

男「すごく気持ちいいよ……ツンデレ」ナデナデ

ツンデレ「!……ん……ふ……///」

男「うっ、く!イく……!」ドピュピュ!

ツンデレ「んうっ!?はっ!ケホッ!ケホッ!」



196: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:17:02 id:BjsQVzWY

男「つ、ツンデレ!ごめん!口の中に……」

ツンデレ「ん……く……」ゴク

男「あ……!」

ツンデレ「ふ、うっ……あんなに出したのにまだ濃いの?ばか……」

ツンデレ「飲みづらかったじゃない……///」カアアー

男「の、飲んじゃったのか!?」

ツンデレ「ん……へ、平気よ……アンタのだから……///」

男「なっ!」カアアー!

ツンデレ「ふふ///」カアアー!



198: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:18:39 id:BjsQVzWY

幼なじみ「お、男……」

ツンデレ「そ、そうねそろそろ……」

元気娘「うん……して」

男「……わかった」



199: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:21:15 id:zVWq8QSU

男「じ、じゃあ幼なじみ……」

幼なじみ「うん……でも、いいの?二人とも……」

元気娘「うん」

ツンデレ「アタシも、最初の順番でいいわ」

幼なじみ「ありがとう……」

男「じゃあ幼なじみ……俺の上にきて」

幼なじみ「うん……」



201: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:24:26 id:iRNMdIJ6

男「それで、そう……またがるように、俺のをいれるんだ」

幼なじみ「う、うん……」ドキドキ

男「そ、それと、ツンデレと元気娘」

ツンデレ「な、なに?」

元気娘「うん?」

男「二人はその……アソコで俺の顔を挟むようにしてくれないかな?左右から」



202: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:27:48 id:Azn88oZ6

ツンデレ「うう……」カアアー!

元気娘「恥ずかしい……」カアアー!

男(すげー……左右どっち向いても女の子の部分が至近距離に……)

幼なじみ「男……じゃあ……」

男「ああ……腰を下ろして」

幼なじみ「んっ!んうっ……」

ズプ…グチュチュ……



203: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:31:28 id:atrYIA0.

男「くっ……」

男(すげ……しめつけてくる……)

幼なじみ「んっ!んあっ!」ズプ!

男「はあっ、はあっ」

幼なじみ「はー……はー……」

男「大丈夫か?痛くないか?」

幼なじみ「ん……ちょっと苦しいけど……大丈夫っ……」ピクッピクンッ

男「じ、じゃあ……動くぞ?」

幼なじみ「んっ……」コクン



204: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:34:47 id:XGWeaUxo

ズッズチュズッ

幼なじみ「んっああ!はあっ!はあっ!」ビクッ!ビクッ!

男「はあっ、はあっ、くっ」ズッズッ

幼なじみ「んっ!んああ!男ぉ!」ピクッビクン!

男「ん、はあっ、幼なじみっ」ズッズッ

男「はあっ、はあっ」クル

元気娘「え?え?」

男「ペロペロ、ピチャピチャ」

元気娘「ひゃわあああっ!」ビクン!



205: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:38:32 ID:A/5LbO.M

元気娘「あ、アソコ、舐めてっ、ひゃあああっ!」ビクン!

男「んっふう!ペチャペチャ」ズッズッ

幼なじみ「ふああああん!!男ぉ!男ぉ!ああっ!」

男「んんっ、く」クル

ツンデレ「ひゃ!こ、こらそんな近くで……」

男「ペロペロ、んんっ、じゅる」

ツンデレ「ひゃあ!そんな!ふあんっ!?」ビクン!



206: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:41:58 id:e65pZRxE

男「んんう!ちゅる、ペチャペチャ」ズッズチュ

ツンデレ「ひゃあっ!舐めないでえ!吸わないでえ!んああん!」

幼なじみ「男ぉ!いいの!もっとつきあげてぇ!」ビクン!ビクン!

男「んん、ふ……」クル

男「ちゅう、ちゅう……ピチャペチャ」ズチュズチュ

元気娘「ふあっ!?ま、またあ!?んああ!」ビクン!



207: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:44:10 ID:9o71iA0Y

幼なじみ「も、もうだめえ!わたし!わたし!んああ!」ビクン!ビクン!

男「はあっ、はあっ」ズンズン

幼なじみ「ふああああああっ!!!」ビクウンッ!



208: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:46:19 id:yWsY1tpo

男「お、幼なじみ……イっちゃった?」

幼なじみ「ん……うん……すご、い……」ピクンピクン

男「んっ……」ズチュ

幼なじみ「ふあ……」クテ



209: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:50:34 ID:A/5LbO.M

幼なじみ「ご……めん……わたし、ちょっと、休むね……」ハアハア

男「ああ……無理するなよ?」

幼なじみ「うん……大丈夫、えへへ……///」

男「じゃあ……次はツンデレか」

ツンデレ「うん……」



211: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:53:43 id:BjsQVzWY

男「じゃあ……そこにねて」

ツンデレ「うん……」スッ

男「よっ……と」スッ

男(まさかツンデレを組みしく時がくるとは……前までなら思いもしなかった)

ツンデレ「ね、ねえ……」

男「ん?」



213: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 22:57:33 id:yWsY1tpo

ツンデレ「…………」

男「どうした?」

ツンデレ「アタシ……こんな性格だから……こういう時しか言えないけど……」

ツンデレ「アンタのこと……大好きよ」ニコ

男「っ!」

ツンデレ「だから……して。アンタも、アタシを愛して……」

男「ああ……」



214: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:04:51 id:M8GfKdJo

元気娘「あ、あたしはどうしよう?」

男「ん……元気娘は、こう……」

元気娘「え、ええ!?」

男(やっぱりこいつ美尻だな……四つんばいで目の前につき出されるとよくわかる)



216: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:07:02 ID:hP/dp8rU

ツンデレ「げ、元気娘ちゃんにも覆い被さられたみたい……」

元気娘「あはは……ごめんね、倒れこんだりしないようにするから」

男「じゃあ……そろそろ」

ツンデレ「うん……きて」



217: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:09:44 id:rgS3Q42g

ジュププ…

ツンデレ「んうっ……ひあっ……」

男「うくっ……」ズチュチュ

ツンデレ「んあっ!はあっ、はあっ」

男「ぜ、全部はいったぞ……」

ツンデレ「うん……んっ……」ピクンッ



218: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:14:22 id:atrYIA0.

男「平気か?痛くないか?」

ツンデレ「んっ……大丈夫……」

ツンデレ「アタシ、子供の時から……バスケしてたから……初めての証拠はもう破れて……」

男「あ……そうなのか」

ツンデレ「だから……誤解しないでね……アタシの初めては、アンタのよ……」ハアハア

男「ん……ツンデレ……」

グチュグチュ

ツンデレ「ひっ、んああっ……」ピクンッ



219: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:16:56 id:U3QmjjTo

男「ふっ、ふうっ、はあっ、はあっ」パンッパンッ

ツンデレ「んっあっ!ひゃっ!あんっ!」ビクンビクン!

元気娘「お、男ぉ……この体勢いい加減恥ずかしい……」

ペロ

元気娘「ひああああっ!?」ビクン!



220: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:19:40 id:BnzGiYks

男「レロレロ……くちゅ」グチュグチュ

元気娘「そっ!そこだめえ!ひあっ!お尻だよぉ!ひゃあん!」

ツンデレ「あっ!あっ!あっ!あんっ!奥にっ、当たるっ、ふああん!!」

男「ふ、ふー、ふー」グチュグチュ



221: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:22:09 ID:6m5VJyLA

元気娘「ああんっ!そんなに舐めちゃ、ふああ!?」

ツンデレ「あっ!あんっ!いいっ、よぉっ!あんっ!もっとしてえ!あんっ!あんっ!」ビクン!ビクン!

男「はあっ、はあっ」パンッパンッ



222: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:24:25 id:M8GfKdJo

ツンデレ「なっ!なにかっ!あんっ!きちゃうよぉ!んあん!」

男「いいよっ……ツンデレ……イっても……」

ツンデレ「あっ!男ぉ!イかせてえ!んんう!ふあん!」

ツンデレ「んあああああっ!!!」ビクン!ビクン!



223: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:27:26 id:obJFgDj.

ツンデレ「はーっ……はーっ……」ビクンビクン

男「大丈夫か?ツンデレ」ギュ

ツンデレ「ん、うん……はー……はー……」

ツンデレ「ありが……と」ハアハア

男「ん?」

ツンデレ「ぎゅーってされて、うれしい……」ニコ

男「ん……」ナデナデ

ツンデレ「えへへ///」ギュ



226: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:32:02 id:B8Pcigvo

元気娘「男……大丈夫?」

男「え……なにが?」

元気娘「その……今日だけで幼なじみちゃんにツンデレちゃんに、それに手とか、口とか胸でもしたから……」

男「気にすんな」ギュ

元気娘「あ……」

男「おまえ一人だけしないなんて事は、絶対にない」

元気娘「もう……えっちなんだから」ギュ

男「しよう」

元気娘「うん……」



227: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:35:32 id:feox.Rfc

元気娘「幼なじみちゃんと同じにすればいいの……?」

男「ん、元気娘は俺のをいれた後、俺に倒れこむようにしてくれ」

元気娘「ん……わかった……じゃあ」

男「ああ……腰を下ろして」

元気娘「ん、んん……う……」ギチ…グチュ



228: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:37:58 id:rgS3Q42g

男(く……やっぱり小柄なだけあって、なかもせまい……しめつけてくる……)

元気娘「くうう……んん……く」ギチ…グチュグチュ

元気娘「ん、んう……はいった、よ……」ハアハア

男「ああ……」ハアハア



230: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:40:16 ID:cJ/UWJ5E

男「大丈夫か?元気娘」

元気娘「んっ、うん……思ってたよりは痛くないよ……んっ」ピクッピクン

男「じゃあ……おいで」スッ

元気娘「うん……えへへ///」ギュ



232: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:43:12 ID:hP/dp8rU

男「ふうっ、んん」ズッズチュ

元気娘「あっ!ああっ!ふっ!ふあん!」ビクンビクン!

男(せまいから簡単に一番奥にあたる……くっ)ズンッズチュ

元気娘「ふっ!ああ!お、奥……あたるとビリって……んああ!」ビクン!



234: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:46:03 ID:4.24UN4.

男「はあっ、はあっ」ズンッズンッ

元気娘「ああっ!んんっ!う、動くたび、奥にっ、あんっ!」

男「元気娘っ……」パンッパンッ

元気娘「あっ!あっ!あっ!ひあっ!ふあん!?ふああ!!」ビクン!



236: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:48:25 ID:4.24UN4.

元気娘「ふっ!ふああ!男ぉ!んんっ!もっとついてえ!あんっ!」

男「んっ!んんっ!」ズンッ!ズンッ!

元気娘「ふああ!!んあああああっ!!!」ビクウンッ!



237: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:50:45 ID:4.24UN4.

元気娘「うう……」ハアハア

男「はあ、はあ」

元気娘「お、終わった……の……?」ハアハア

男「ああ……」ハアハア

元気娘「えへへ……大好き……」ギュ

男「ん……」ギュ



238: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:53:12 ID:4.24UN4.

幼なじみ「これで、みんな……」

ツンデレ「終わった……わね」

元気娘「うん……」

男「そうだな……」

幼なじみ「あ、あの、男……」

男「ん?」

ツンデレ「えっと……その」

元気娘「んっとね……」



239: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:54:55 ID:4.24UN4.

幼なじみ「ありがとう……」

ツンデレ「ありがと……」

元気娘「ありがとっ」

男「…………」

男「俺のほうこそ……ありがとう」

男「愛してるよ、みんな」



240: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/18(土) 23:57:22 ID:4.24UN4.

一ヶ月後

男「…………」フラフラ

男友「なあ、おまえ大丈夫か?」

男「あ、ああ大丈夫大丈夫……」

男(ほぼ毎日しぼりとられてるだけですから……)



241: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:00:52 id:meMZuKIk

その夜

男「あー、そのー、今夜もか?」

幼なじみ「う、うん、お願い///」

ツンデレ「あ、当たり前じゃない///いつもみたいに、一人3回はイかせてよね///」

元気娘「お礼に、また舐めたりこすったりして、男も3回イかせてあげるからさ///」

男(いつか枯れ果てるな俺……)



242: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:04:01 ID:/rAnheNU

幼なじみ「も、もしかしていや……?」シュン

ツンデレ「迷惑だった……?」シュン

元気娘「そ、そうなの……?」ウルウル

男「っ!」

男「全っ然そんなことない!」

幼ツ元「…………っ」パアア



244: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:07:27 id:zw4QlPw6

男(枯れ果ててもいいか……こいつらのためなら)

幼なじみ「お、男、じゃあさっそく……///」

ツンデレ「あっ!今日はアタシからよ!」

元気娘「もうじゃんけんで決めるのやめようよ!あたし弱いんだから!」

男(俺が三人まとめて、一生一緒にいてやるよ……)



おわり



247: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:09:40 id:zw4QlPw6

ある日の体育館裏

ツンデレ「あっ!あん!いいっ!」ピクンピクンッ

男「くっ……ツンデレ……」パンッパンッ

ツンデレ「あっ!ふああん!」ビクン!



249: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:13:22 id:RyEDBTX.

ツンデレ「はあ……はあ……」

男「ん……大丈夫か?」

ツンデレ「うん……ごめんね、急にしたいなんて言って……」

男「まあ……今回は誰にも見られなかったし、いいけど……」

ツンデレ「えへへ///男ぉ♪」ギュ

男「よしよし」ナデナデ

ツンデレ「大好きぃ♪」スリスリ



幼元「…………」ジー



251: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:15:27 id:RyEDBTX.

その夜

幼なじみ「あ、男、今夜はする前にやる事があるの」

男「なんだ?」

ツンデレ「元気娘ちゃんも知ってるの?」

元気娘「うん……ふふふ」



252: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:17:41 id:RyEDBTX.

ガシ、ガシ

ツンデレ「え?え?なに二人とも……」

幼なじみ「ふふふ……」

元気娘「えいっ♪」ペロッ

ツンデレ「ひゃんっ!?」ビクン!



253: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:21:56 ID:6ll3mh1Y

幼なじみ「勝手に抜け駆けはいけないよー?ツンデレちゃん」モミモミ

ツンデレ「やっ、あんっ、なにを……」

元気娘「昼休み、体育館裏」

男ツ「!!」

幼なじみ「ツンデレちゃんは、学校でもほしくなったらしちゃうエッチなコだったんだねー?」クスクス

元気娘「そんなツンデレちゃんを、あたしたち二人で気持ちよくさせちゃうからね♪」



255: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:25:41 id:FmGld0iw

ツンデレ「え!?うそ!?お、男ぉ!」

元気娘「逃げちゃだーめ♪」ガシ

ツンデレ「きゃっ!」

幼なじみ「男はちょっと待っててねー」ニコニコ

男「は、はい……」

男(今の幼なじみには逆らっちゃいけない、それに元気娘もなんだかこわい!ゆるせツンデレ)

ツンデレ「やっ、やあ!ダメ!そんなとこ……」ピクンッ!



256: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:28:25 id:L8d3BIs2

幼なじみ「ふふ、耳が弱いの?」ペロペロ

元気娘「首も弱いみたいだよ、ぴくぴくしてるー♪」ペロペロ

ツンデレ「あっ、やっ……」ゾクゾク!

男(ツンデレの耳と首、舐められてテカテカになってエロい)ジー



258: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:32:36 id:HkPGr7Mw

幼なじみ「ふふ……」プチプチ

ツンデレ「あっ!」

幼なじみ「ふーん、やっぱりツンデレちゃんの胸、すごくきれいだね」モミモミ

ツンデレ「やっ、やんっ!」ビクン!

元気娘「こんなに細いのにきれいな胸とか……こうしてやるこうしてやるっ♪」モミモミコネコネ

ツンデレ「やっ!やあ!そんな乱暴に、あんっ!」ビクン!

男 ハアハア



259: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:36:41 id:IfcWoZtM

幼なじみ「ブラもはずしちゃうねー」プチン スル

ツンデレ「あっ、あっ……///」カアアー!

元気娘「あららー、女の子に揉まれて乳首たっちゃったの?」ニヤニヤ

幼なじみ「ふふ、じゃあ舐めてあげるね」ペロペロ

元気娘「あたしは吸っちゃおーっと♪ちゅーちゅー♪」チュウチュウ

ツンデレ「ふああん!」ビクン!



260: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:41:17 id:sziDjTn2

幼なじみ「んふふ」ペロペロ

元気娘「ふふ、ちゅーちゅー♪」チュウチュウ

ツンデレ「ひゃっ!や、やめっ、あんっ!」ビクン!

幼なじみ「うわあ、もうびしょびしょ」クチュクチュ

ツンデレ「あっ!そこだけは、ひあっ!?」ビクン!

元気娘「んふふー♪あたしもいじっちゃおーっとほれほれえ♪」

ツンデレ「ふあん!だめえ!だめえ!」



261: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:44:20 id:iWlIJAlQ

幼なじみ「そろそろ直接……」スル

ツンデレ「ひゃっ!?」ビク!

男(ツンデレのパンツの股の部分の中に、幼なじみの指が……)ハアハア

元気娘「あたしもあたしもー♪」スル

ツンデレ「やあ!さわっちゃだめだってばぁ!ああんっ!」



263: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:46:58 ID:8HiVam9E

幼なじみ「ふふ、このクリの裏って、気持ちいいんだよねー」クチュクチュ

ツンデレ「あっ!ひっ!ふああ!」

元気娘「あたしはクリちゃんこねちゃおーっと♪」コネコネ

ツンデレ「っっ!?ふああああ!!」ビクウンッ!



264: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:50:57 id:aHH0qxeU

幼なじみ「イっちゃったねー」クスクス

元気娘「女の子にイかされちゃったね、ツンデレちゃん」クスクス

ツンデレ「はあ、はあ、ん」ピクンピクン

幼なじみ「さ、終わったよー男♪」

元気娘「早くしよー♪」

男「そ、その前にさ……」

幼元「ん?」



265: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 00:56:05 ID:2QEgutRA

男「今度はツンデレと元気娘が……幼なじみをしてくれないか?」

幼なじみ「え!?ええ!?」

元気娘「ほーほー」ニヤニヤ

男「なんかはまっちゃったみたいで……たのむ」

元気娘「いいよー♪こういうのも楽しいし、何よりあの巨乳をいじめたいし♪」 ワキワキ

幼なじみ「やっ!?元気娘ちゃんその手の動きは……」

ガシ

幼なじみ「え……?つ、ツンデレちゃん?」

ツンデレ「幼なじみちゃん?覚悟してね」ニコ

幼なじみ「いっ、いやぁああ!」



266: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:00:33 id:Qdcuig5k

ツンデレ「や、やっぱり大きいわね」ジー

幼なじみ「ううーー……///」カアアー!

元気娘「しかもこのブラ!あたしがつけたら余ったスペースに卵何個入ることか……くううーー!」ブンブン!

幼なじみ「ふ、振り回さないでよう……お気に入りなんだから……」



269: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:03:38 id:pB5oXzfQ

元気娘「やっぱりあたしはこの胸をいじめたい!」モミッ!

幼なじみ「ひゃんっ!?」ビクン!

ツンデレ「それじゃ、アタシが下ね」スルスル

幼なじみ「ぱ、パンツも脱がすの?」

元気娘「ほーれほれほれー」モミッモミッモミモミ

幼なじみ「あんっ!」ビクン!



270: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:07:20 id:LDzXxPF6

ツンデレ「ふふ、幼なじみちゃん?さっきはいろいろ教えてくれたけど、クリ吸われるのもすごく気持ちいいのよ?」

ツンデレ「んん……ちゅっ、ちゅう……」

幼なじみ「ふああ!?それだめえ!感じすぎちゃ、ひああっ!!」ビクンビクン!



271: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:09:32 id:LDzXxPF6

元気娘「んふふー、乳首こねるよー?こねこね」クニクニ

ツンデレ「ちゅっ、ちゅっ、ちゅうちゅう」

幼なじみ「ひあああん!!だ、だめえ!どっちかやめて、ふああ!!」ビクン!ビクンビクン!



272: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:12:16 id:aHH0qxeU

ツンデレ「ふう、仕返し完了っと」

幼なじみ「う……ふ……」ピクッピクン

元気娘「ふふ、その様子だと、今日はあたしから男と……」

ガシ



273: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:17:02 ID:.EN5VwBM

ツンデレ「そんなわけないでしょ?元気娘ちゃん」ニコ

幼なじみ「一人だけ見逃すわけにはいかないもんね……」

元気娘「お、幼なじみちゃん復活早いね……ツンデレちゃんもこわい顔しないでよ、あはは……」

幼ツ「脱ぎなさーい!」

元気娘「きゃあああ!!」

ポイポイ

男「すげー、服が宙をまって……あ、下着も」



274: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:20:36 id:WnM0MqSo

元気娘「う、ううーーっ!」

幼なじみ「ふふ、どう?」タユタユ

ツンデレ「アタシたちの胸を顔に押しつけられる気分は」ポヨポヨ

元気娘「やめろぉお!嫌味かあー!」ジタバタ



275: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:23:35 id:bAHQ/7k2

幼なじみ「それなら……男ー」

男「な、なんだ?」

幼なじみ「元気娘ちゃんを抱っこしてあげて、恥ずかしい穴2つとも丸見えになるように足抱えてね」

男「あ、ああ、すまん元気娘」ガバッ

元気娘「きゃあっ!?」



276: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:27:57 ID:F.bzWX9A

ツンデレ「ふふ、じゃあアタシは一番大事なところを」チュプ

元気娘「ひゃんっ!?」ビクン!

幼なじみ「わたしはお尻ねー」ツプ

元気娘「ふああ!!」ビクン!

ツンデレ「幼なじみちゃん、元気娘ちゃんの中でアタシたちの指先があたるように出し入れしましょ」

幼なじみ「いいわねーそれ、じゃあさっそく」

ツプツプ クチュクチュ

元気娘「ひああっ!?」ビクウンッ!



277: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:31:33 ID:1dy2PgSo

ツンデレ「ふふ、顔真っ赤にしちゃって」クスクス

幼なじみ「かわいらしいお尻ねー、ほらほら」クスクス

元気娘「ひゃっ!!ふあんっ!だめえ!」

幼なじみ「その位置ならイき顔をしっかり男に見られちゃうわね」クスクス

元気娘「!?」



278: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:34:28 ID:2wl7gAHw

元気娘「や、やだあ!イかせないでえ!あんっ!」ビクン!ビクン!

ツンデレ「だーめ、アタシたちだってすごく恥ずかしい思いしたんだから」クチュクチュ

幼なじみ「男、しっかり見てあげてね」クスクス

男「わ、わかった」

元気娘「ふああん!いじわるう!ふああ!!」



279: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:39:31 ID:/rAnheNU

ツンデレ「ふふ、ラストスパートね」クチュクチュ

幼なじみ「そうね、もっと早く出し入れしましょ」ツプツプ

クチュクチュツプツプ

元気娘「ふあっ!!はっ!はあんっ!」ビクンビクン!

元気娘「ふ、二人の指っ、すごい近くにあって、ふああ!!」ビクン!

元気娘「お、奥にっ、あたるっ、んっ!んう!」

元気娘「はあ!はあ!あんっ!あんっ!と、とめて!やだあ!あんっ!」

元気娘「ふああああんっ!!」プシャー!



281: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:43:16 id:L8d3BIs2

幼なじみ「あららー、元気娘ちゃんったらお漏らししてイっちゃった」クスクス

ツンデレ「よっぽど気持ちよかったのねー」クスクス

元気娘「う、うう、いじわるう……」グスン

元気娘(イき顔じっくり見られたぁ……うう……)



282: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:44:40 ID:ON.ikhpk

男「あ、あのさ」

幼なじみ「ん?」

ツンデレ「なに?」

男「たまにでいいんだが、こういうのもやらないか?」



283: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:47:47 ID:/rAnheNU

幼なじみ「ん、まあたまになら……」

ツンデレ「い、いいわよ……」

元気娘「あたしも……リベンジしたいし……」フラフラ

男「あ、ありがと」

幼なじみ「でも……」

男「ん?」

ツンデレ「その前に……」

男「なんだ?」

元気娘「やっぱり男にしてほしいな……♪」



おまけおわり



284: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 01:48:39 ID:/rAnheNU

今度こそおわり

読んでくれた人ありがとう



289: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 05:01:42 ID:/c5SVEx.

乙!ハーレムも実に良い!



290: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/19(日) 10:07:31 id:RkNCHqiQ

ハーレムエロ大好きです

大好きです


元スレ
SS深夜VIP:男「挿入以外なら許さなければいけない権利ですか!?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/14562/1329315956/

【後編】僧侶「勇者様と」 盗賊「合流できない」

 

www.ureshino3406.com

元スレ
SS深夜VIP
僧侶「勇者様と」 盗賊「合流できない」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1367421263/

126: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:27:42 ID:5Wy0/P9w

~宿屋・ラウンジ~

盗賊「痛つつつ……頭が痛ェ…昨日飲みすぎたな、こりゃ……」

僧侶「ふわぁ…おはようございますぅ……もう、お昼ですけど…」

盗賊「…お前は体調が悪くなっていたりしねーのか?」

僧侶「うーん…?寝すぎてダルさは感じますけど、とくにはないですねえ……盗賊さん、大丈夫ですか?お水とお薬もらって来ましょうか?」

盗賊「……酒、強いのか。あー、水は欲しいな。薬は、二日酔いに効くのがあったらもらってきてくれ」

僧侶「わかりました!もう、飲みすぎはダメですよっ!」

盗賊「…まさかあいつを羨ましいと思う日が来るとは。あれ?二回目か、これ」

?「やあやあ、おはよーう!!昼だけど!元気が無いぞー若人よ!」

盗賊「あー!うるせえ、頭に響く!!……って、あ…?遊び人?か、お前?」


 


127: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:28:33 ID:5Wy0/P9w

賢者(遊び人)「そうだよ~、ふふん。見違えただろう?オッサンだって、まだまだ若いもんにゃ負けないってことさ!」

盗賊「ほー…無精ヒゲ剃って、髪を整えるだけでも随分印象変わるもんだな」

賢者「この装備も、若い頃に使っていたものだから、あちこちガタがきているけど……今日からは遊び人じゃなく、賢者って呼んでくれ!」

盗賊「偽名だったってわけか…?」

賢者「そんなところだね。悟りに到達していないから、モドキってレベルだけど…昔取った杵柄はまだまだ健在よ。ほら」ボウッ

盗賊「あちっ!?こんなところで魔法を使うな、ボケ!」

賢者「はっはっは!オッサンちょっと張り切っちゃった!ごめ~んねっ!!」

僧侶「お水とお薬もらってきましたよぅ~、……って、あ、あれ?盗賊さんのお友達、ですか?」





128: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:29:38 ID:5Wy0/P9w

賢者「よーう、お嬢ちゃん!イケメンすぎてわかんなくなっちゃったかな?ほら~昨日一緒に酒飲んだオッサンだよ~」

僧侶「え?え!?あ、遊び人さん!?ななな、どうしたんですか!?その格好!」

賢者「遊び人とは世を忍ぶ仮の姿……しかしてその実態は!世界を救う賢者様なのだぁっ!!」

盗賊「モドキ、だけどな」

賢者「それを言っちゃあ~おーしまいよーっ、てね」

僧侶「へええ……昨日と別人ですねえ…びっくりしました…」

賢者「どう?オッサンもまだまだイケる?イケてる?付き合いたいってレベル?」

僧侶「え、あ、そ、そう、ですね。軽いところはどうかと、思いますけど……すごく格好良くなりましたよ!」

盗賊「」ムカッ

賢者「ハハハハ!!いやあ~こんな若くて可愛い女の子に褒められると、オジサン照れちゃうなぁ~」





129: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:30:28 ID:5Wy0/P9w

盗賊「朝から本当に騒がしい奴だな…もうお披露目ご挨拶は済んだろ?さっさとどこかに行っちまえよ」

賢者「そんな冷たいこと言わないでよ~、これから長い付き合いになるんだしさ~?」

僧侶「へ?」

盗賊「は?」

賢者「…俺の目を醒ましてくれたアンタらに感謝してんだ。頼む!俺も一緒にアンタ達と旅をさせてくれないか!?途中まででいい、勇者とやらに会うまででもいい…もう少し見ていたいんだよ。アンタ達の生き方を」

盗賊「はあああ?いやいや、オッサン…まだ酒残ってんじゃねーのか?大体俺は勇者なんかもうどうでもよくて、ここに定住するって決めて…」

僧侶「神罰!!」ボカッ!

盗賊「ぐぅっ!?」ドサ

賢者「何もかも遅すぎた……でもよ、また少し頑張ってみたくなったんだよ。思い出せたから……これも何かの導きなのかなあって思ったら、なんとなく…アンタ達ともう少し、一緒にいたくなってさ」





130: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:31:18 ID:5Wy0/P9w

盗賊「…いや、だからってそんな、急に言われても……」

僧侶「わ、私は…嬉しいです、けど。仲間が増えたら、旅も楽になるでしょうし……」

盗賊「バカ、神託とやらを受けていない奴と行動を共にするってアリなのかよ?俺らはこいつと一晩酒を飲んだだけの仲だぞ。テメーは半分寝ていたし。こいつの事、何も知らねェのに。警戒すべきだろ、ここは」

僧侶「う…で、でも、何も知らなかったのは、私達もそうじゃないですか…?」

盗賊「うぐ。…と、とにかくだ。勇者と会うまでっつったって、俺はこの街で勇者を待つつもりだからな。オッサンが期待するようなものは何もないと思うぜ」

賢者「あー、いいのいいの、それでも。オッサンはオッサンなりに色々考えるから。よし!なら仲間入り成立だな!これからよろしくね~」

盗賊「ちょっと待て、話はまだ終わってない!」

賢者が (無理矢理)仲間に なった!





131: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 13:32:26 ID:5Wy0/P9w

賢者「よっしゃ!遅まきながら保護者の参戦ってところで、飯でも食うかぁ!俺が奢ってやるからさ~」

盗賊「あ、え!? ちょ、俺の財布!?いつのまに、ふざけんなよテメー!」

僧侶「お財布をスられる盗賊さん、って…」

賢者「子供に負けないのが大人ってもんなのよ~。旨い飯を出す店があるから、そこに行くか、それとも…」

盗賊「返せよ!俺の金だろうが!!聞いてんのか、クソオヤジ!!」

賢者「パーティの共有財産ってやつでしょぉ~こういうのはさー。お嬢ちゃん、何が食べたい?オジサン色々知ってっからね、リクエスト答えちゃうよ~」

僧侶「あああ……な、なんだか大変な事になっちゃったような気がしますう…!ゆ、勇者様ぁぁ~!!」





135: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:46:03 ID:5Wy0/P9w

~シーフード レストラン~

盗賊「だからなあ!俺はテメーが仲間になるとかそういう話は認めてないって」

賢者「ほらほら、折角の料理が冷めちゃうよ~。はい、お食べ」ガポッ

盗賊「むぐ!?……うん、旨い」ガツガツムシャムシャ

僧侶「賢者さんのことは一先ず置いておいて……これから、どうしましょう。勇者様が、どちらにいらっしゃるのか…わからないですし…」

賢者「そういう時はね~、頭じゃなく、足を使うんだよ、お嬢ちゃん。消息がわからなくなったのは砂漠の国からだったよね」

賢者「砂漠の国の戦争話はチラホラこっちにも届いている。何せ相手がこの街の傍にある王国だしな。貿易も盛んで金持ち大国となりゃあ、狙われるのは必然さ」

賢者「だから街をくまなく歩いて話を聞いていけば、勇者の話も入ってくるんじゃないかな~。保証はないけどさ~」

盗賊「」ガツガツムシャムシャ

僧侶「盗賊さん、お話聞いてます?」





136: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:47:03 ID:5Wy0/P9w

僧侶「砂漠の国の門番さんは、通行証があれば入れてくれるって言ってましたけど…それを手に入れる、とかは?」

賢者「あー、砂漠の民が持っているものだね、多分。余所者なら、キャラバン…商人なんかも持っているよ。確かな身元証明があって、でかい国にある役所で申請すれば貰えるけど…」

賢者「砂漠の国みたいに戦争があってとか、そういう理由がある以外、滅多に使わないからなあ~。商人じゃない俺達だと、発行に時間がかかると思うよ」

僧侶「うう…じゃあやっぱり、情報集めからですね……早く勇者様にお会いできるといいんだけど…」

盗賊「おい、店員!この料理、あと3皿追加を頼む。それからフルーツジュースもだ」

僧侶「だから盗賊さんもお話に参加してくださいってばぁ!!」





137: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:48:00 ID:5Wy0/P9w

賢者「兄ちゃんが賭けで稼いだ金もあるんだし、情報集めがてら、装備を一新してもいいんじゃない?ここは港もあるだけに、色々珍しい武具も揃っているからね~」

賢者「そんで、俺にも新しい装備買ってちょーうだいよ~?」

盗賊「そっちが本命なんじゃねーのか。タカり魔の不良中年とか、最悪すぎるぜ…」

僧侶「で、では、改めて…情報集めとお買い物。それでいきましょうか」

賢者「ん!それじゃあまずは港に行くか、小さなバザーが開かれているから、店もその周辺に集中しているし、人も多いしな」

賢者「もしも目ぼしい情報が無ければ、次は酒場だ。酔っ払いから冒険者まで、様々な人間がいる。色々話が聞けるだろう」

盗賊「酒場か…あの巨乳踊り子がまた見られるなら、悪くねェ」

僧侶「き、巨乳なんか!ただの飾りですからね!!大事なのは中身ですからね!?」





138: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:49:15 ID:5Wy0/P9w

~港のバザー~

僧侶「わあ~、すっごいお店の数!街やキャラバンの何倍あるんですかねえ…!?」

賢者「杖にしようかな~弓がいいかな~、やっぱり男は黙って剣一択!?うーん迷っちゃう~」


盗賊「おい、ふざけてんなよ、クソオヤジ。お前の装備はテメーの金で買えよな」

賢者「兄ちゃんにはこのダガーとかどう?毒蛾の粉が刃先に塗られているから、魔物を痺れさせたりできるっていうしさ~攻撃力をカバーできる点は重要じゃないかな~」

盗賊「…いや、毒にはいい思い出がないからな…鋼の剣もあるし、武器よりは防具を…」

僧侶「(…盗賊さん、賢者さんに文句言っても流されて、いつのまにか引きずり込まれているの、気づいているのかな)」

僧侶「(…でも黙っていよう、教えたらなんだかぶたれそうな気がしますし)」

僧侶は レベルが上がった!
僧侶は 空気を読む事 を 覚えた!





139: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:50:11 ID:5Wy0/P9w

盗賊「……はっ!?いつのまに!?金が、金がもう無ぇッ!」

僧侶「(やっぱり)」

賢者「宵越しの金は持つもんじゃないよ~、ぱーっと使って世界に貢献しなくちゃね!国を動かすのは王様じゃない、俺達さ~」

盗賊「………おい、クソアマ」

僧侶「は、はい。なんでしょう?」

盗賊「…お前がカジノで言っていた第六感…当たったな……金食い虫って魔物に襲われると」

僧侶「…け、賢者さん……」

盗賊「あいつは魔物だ。魔物だな。よし、倒そう」ジャキッ

僧侶「わあああ!?待って待って!おおお落ち着いてくださいぃ盗賊さ~ん!!」

盗賊「離せクソアマ!!あいつだきゃあ許せねェ、返せよ、俺の金ーっ!!」

賢者「ハハハハ、装備を一新したオッサンは強いぞお~?勝ってるっかな~?」

僧侶「賢者さんも、煽らないでくださいよう~!」





140: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:51:02 ID:5Wy0/P9w

海賊「あ…ああああ!み、見つけたぞ!昨日のクソガキ!!」

賢者「んっ?」

海賊「お頭ぁ!!あいつですぜ、うちの海賊団に泥を塗りやがったのは!!」

僧侶「え、えっ?な、なな、なに?なに?誰ですか、何事ですか!?」

盗賊「お前、覚えてねーのかよ?あいつ…昨日、カジノで絡んできた雑魚じゃねーか」

賢者「あちゃ~、仲間ぞろぞろ引き連れてリベンジってか?だから言ったじゃないのさ~関わるなって~。早く逃げよう、人混みに紛れてさ」

海賊「おっと!逃がすかよ!へへへ…昨日はよくも恥をかかせてくれたなあ!?袋叩きにしてやるぜ!」

盗賊「ケッ、テメーで更に恥の上塗りしているのに気づけよ、バーカ」

賢者「こらこら!!だから挑発しないの~!いやあすみませんねェうちの子が迷惑かけてー、あとでよく言って聞かせますから…」ペコペコ





141: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:51:57 ID:5Wy0/P9w

海賊「こ、の……クソガキがあああ!!絶対ブッ殺してやるーっ!」

盗賊「昨日も聞いたっつーの、それ」

僧侶「あわわわわ……な、なにやってるんですかあ、盗賊さんってばー!」

?「………フ……フ………」

盗賊「ん?」

賢者「は?」

僧侶「へ?」

船長「フォォーリンッラァァァァブゥゥゥ!!!」ドシン! ドシン!

賢者「ぎゃああああ!!?」

僧侶「なななななにぃぃ!??」

盗賊「ででで……でかっ!!でかい!!樽何個ぶんあるんだ!!?つーかそんな体でよく歩けるな、お前!?」

船長「うおおお、萌えええぇぇ!!君、可愛いねーっ!!決めた!今日から君は僕ちゃんのお嫁さんだよぉぉぉぉ!!」ビシィッ

僧侶「ええええ!?わ、私ですか~ッ!!?」





142: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:52:42 ID:5Wy0/P9w

盗賊「…お、おい。良かったな、お前の憧れの巨乳じゃねーか…触ってこいよ、ご利益あるかもよ……?」

僧侶「巨乳ナメないでくださいよう!?あの破廉恥お姉さんのおっぱいの方がいいですう!!巨乳好きな盗賊さんが触ってくればいいじゃないですか!」

賢者「いやー…あれがダイナマイトボディーっていうのかなあ…想像と全く違うけど…本当、今にも爆発しそうに膨れ上がって………沈まないの?船」

海賊「てめーらあ!!お頭をバカにしてんじゃねーぞ!?」

盗賊「バカにっつーか、通り越して同情するわ」

賢者「少し痩せたほうがいいねえ、うん……オッサンも腹が気になるお年頃だけどさあ…健康には気を使わなきゃね…」

船長「フヒャヒャヒャ、聞ーこーえーなーいーぃ!それよりも、マイハニーちゅわ~ん!!僕ちゃんのところにおいでぇ~」バシュッ

僧侶「きゃあっ!?む、鞭!?」クルクル グイッ





143: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:53:26 ID:5Wy0/P9w

賢者「あっ!お嬢ちゃんが釣られた!?」

海賊「ハハハーッ!すげーだろ、うちのお頭は!!ちょっとしたトロルキングサイズだが、れっきとした人間だからな!?」

賢者「ちょっとしたトロルキングってそれ、トロルキングだよね?」

僧侶「……へ…へへへ……トロルを何体集めたら、トロルキングになるんですかねえ……?」

僧侶は 現実から 逃げ出した!

船長「近くで見れば見るほど可愛いねえぇ~…ブヒヒヒヒ!!」

僧侶「いやあああああー!!?」

しかし 回り込まれて しまった!

盗賊「クソアマ!ふざけんなよ、このトロル野郎!!そいつを離せ!!」





144: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/05(日) 16:54:22 ID:5Wy0/P9w

船長「おいぃ、野郎ども!僕ちゃんは船に帰るよ!!この娘とイチャイチャしたいからね!すぐに船を出すから、さっさとその邪魔者を片付けろ!!」

盗賊「ちょっと待てぇぇ!!お前がイチャイチャしたら、クソアマがぺちゃんこになっちまうだろ!」

僧侶「た、助けてー!助けて、盗賊さん、賢者さーん!!」

賢者「ただでさえぺちゃんこの胸がもっとぺちゃんこになったら、悲惨だよね~…」

僧侶「死ね!クソオヤジ!!」

賢者「お嬢ちゃんがグレた!?」

海賊「やっちまうぞ、てめーらぁ!!」

子分「へいっ兄貴!!」

海賊は 仲間を 呼んだ!
子分A~E が 現れた!

盗賊「クソ野郎どもが…ッ!!」イライラ

賢者「早くこいつらを倒さないと、船を出されたら追いかけられなくなる…!」





149: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:12:10 ID:5Wy0/P9w

盗賊「あのトロル野郎だけは許さねー!!」

賢者「よしっ、目覚めてからの初バトルだ。オッサン頑張っちゃうよ~」

賢者「速度倍加魔法!!もひとつオマケに~攻撃倍加魔法!!」パアアァ

盗賊「うおおおりゃあああ!!」

子分A「なっ、速……ぎゃあっ」バキッ

子分B「げふっ!?あ、あ……意識が…」ドゴッ!

海賊「ひ、怯むな!囲んで全員で叩けぇっ!!」

賢者「街中で攻撃魔法を使うわけにはいかないしなぁ~。やれやれ、俺も肉弾戦に徹するしかないかぁ…」

盗賊「退けよ、クソどもがぁぁ!!」ブォンッ!

子分C「たっ、樽を投げるか!?普通!!ぎゃっ!」ドカッ

子分D「中身入ってんじゃねーか!死ぬだろバカ野郎!」

賢者「…いや、サポートに回る方がいいかもね、これ…ハハハ、兄ちゃん怖いなあ、もう…」





150: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:13:18 ID:5Wy0/P9w

盗賊「この!」

子分D「へっ」ガシッ

子分E「うわっ!?」ガシッ

ドッガァ!!

海賊「こ、子分同士の頭をぶつけて倒しやがった!?」

盗賊「あとはテメーだけかぁ~!?大体テメーがいちゃもんつけてくっから!あのトロル連れてくっからこんな事になったんだろうがぁーっ!!」

海賊「ひ、ひぃぃぃ~っ!??」ガタガタ ジョバー

賢者「俺にも速度倍加魔法~」パアアア

賢者「もーいいよ、兄ちゃんさ。ほら、小便なんか漏らしてる奴に追い打ちかける事はないって…船まで走るぞ!!」グイッ

盗賊「ちょっ!!離せ、クソオヤジ!離せ!!あいつをブッ飛ばすんだよ!離せーっ!!」

海賊「あ…あわわわわ……」ヘナヘナ





151: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:14:10 ID:5Wy0/P9w

~船上~

船長「よーし、錨を上げろ~。船を出せ、アジトに戻るぞ!!」

僧侶「いや!いやっ!離してくださいぃ~!!」

船長「ブヒヒヒィ、僕ちゃんのおうちに着いたら、た~っぷりと可愛がってあげるからねぇ~?ヒヒヒ、ヒヒヒッ…か、可愛いなあぁ~」

僧侶「いやああぁぁ…!と、盗賊さん、賢者さんん……助けてぇー…!」

船長「ち、ちょーっとくらいなら…あっあっ味見、してもいいかなああ!?」

僧侶「え?えっ?」

船長「こーんな物騒な防具なんか外しちゃいなよぉ?綺麗なドレスを買ってあげるからねえ…」ゴソゴソ

僧侶「ちょ!?なにしてんですか!!?やめてっ引っ張らないで!服が破れちゃいますよう!!」

船長「えー?脱がさなきゃ味見ができないじゃないかーっブヒャヒャ!!そんなウブなところも可愛いねぇ~!」

僧侶「ぎゃー!!ぎゃー!?いやあああやめて、やめてー!!盗賊さああーん!!いやー!」ボカボカ!





152: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:14:57 ID:5Wy0/P9w

ワアアア! ギャアアア…

船長「ん~?なんだよもう、うるさいなーいいとこなのに…」

クソアマァー… オジョウチャーン…

僧侶「…っ…?あ、あの声…は……」

盗賊「クソアマぁぁぁ!!」ドカッバキ

海賊B「ぎゃあー!!」

海賊C「ひぃぃっ!!」

賢者「幻惑魔法~」フワァァ

海賊D「うっ!うわああ……ばっ、化け物があああ来るなぁぁ~!!」

盗賊「クソアマ!どこだ!!返事をしろ、クソアマー!!」

僧侶「と!盗賊さん!盗賊さーん!!ここです、ここー!!助け……むぐっ!うぐ…」ジタバタ

船長「静かにしなよぉ~!バレちゃうじゃないか…」ギュウウ

僧侶「(く、苦しい……抱き潰されちゃう…)」

盗賊「クソアマ…!?声が聞こえたぞ、どこだ、クソアマ!どこだ!?」

賢者「そこ!そこの船室だよ、兄ちゃん!!」





153: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:16:11 ID:5Wy0/P9w

ドッガァ!!

盗賊「ここか………って、」

船長「ブフー……まったく無粋な輩だなぁ~。これからだったのに…ほら、ハニーちゃんのお着替え中なんだよ?出ていけよなぁ~っ」

僧侶「う…ぐ……ぅ」ギュウウウ

賢者「…嫌がる女の子に無理矢理乱暴するなんてさあ~、男の風上にもおけないよねー…」

盗賊「な……な、な!なにしてくれてんだぁぁああテメェェェッッ!!!」

盗賊「細切れ肉にしてやる、トロル野郎おお!!」ジャキッ

船長「もー、しょうがないなあ…ハニーちゃん、ちょっと待っててねぇ、僕ちゃん、お掃除してくるから!」

僧侶「げほっ!げほ!ごほ!」ドサッ

盗賊「死ねェッ!!」ブンッ!

バイィーン

盗賊「っ!剣が弾かれた!?」

船長「ブヒャヒャヒャ!!僕ちゃんのお肉は鍛えてあるからね!!そーんなヌルい力じゃ効かないんだよぉぉ!!」





154: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:17:08 ID:5Wy0/P9w

賢者「おいおい、どんな肉だっての……本当にトロルなんじゃないの?あんた」

賢者「火はダメか、部屋が燃えちゃうしな……じゃあ、氷結魔法!!」バキン! バキン!

船長「んー、かき氷~?ヒャヒャヒャ、あとでシロップを持ってこさせるかなー」

盗賊「効いてねーぞ…マジで魔物なんじゃねーか?あいつ…」

船長「僕ちゃんは無敵なんだよお!大体お前ら何!?ハニーちゃんのなんなのさ、うるさいハエどもが!人の恋路を邪魔するなー!」バシィン!!

盗賊「ぐはっ!!」

賢者「だっ!?」

船長「ヒャハハハハ!!人の恋路を邪魔するやつは、僕ちゃんの張り手でブッ飛べぇ!!」

僧侶「と……盗賊さん、賢者さ…ん……」

賢者「痛つつつ……いや~、こいつはキツいなあ…もうちょっとオッサンを労ってほしいね…」

盗賊「………」ペッ

盗賊「………テメーがなんなんだ、ってんだよ」





155: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:18:03 ID:5Wy0/P9w

船長「あぁ?」

盗賊「テメーがなんなんだっつってんだよ!!」

盗賊「そいつはなぁ!そのクソアマはなあ!!俺の、お――」

僧侶「!?!?」ドキドキ

盗賊「………」

盗賊「………とにかく!!」

賢者「あ、飲んじゃうの、そこ」

盗賊「うるせえな!!言い間違えただけだ、バカ!もとい!!とにかくだ!!なにがなんでも痛い目見せてやらあ、トロル野郎!」

賢者「う~ん、けれど剣でもダメ、魔法もダメ……かといって俺達は草食系男子だからなあー肉弾戦もあんまりなー」

賢者「力…力が足りない、か……倍加魔法はもうかかっているし…」

盗賊「うおおりゃあっ!!」ブンッ ドシュ

船長「効かない効かな~い、無駄なんだよお!」ブヨヨン

賢者「……そう、攻撃力をカバーできりゃいいんだよな」

賢者「兄ちゃんの剣を対象に、幻惑魔法!!」フワアアア





156: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:18:54 ID:5Wy0/P9w

船長「ブヒッ!?」ブヨンッ

船長「ぎゃあああ~!?いっいっ、痛いぃ~!!?血!血があああ僕ちゃんの腕があああ!!」ドタン! バタン!

盗賊「な、なんだ?全然斬れてねーのに、暴れ出したぞ?」

賢者「今、兄ちゃんの剣に幻惑魔法が乗っているからね。斬られたような幻覚を見たんだろう…魔法剣、ってとこかなー」

賢者「ま、幻惑魔法が解けたら元に戻っちゃうけれど、本当に斬って人殺しになるわけにもいかないし、そもそも攻撃が効かないなら…こんなお仕置きが一番でしょ」

盗賊「………ほう。つまり生殺しってわけか…?斬れば斬るほど苦しむけど、互いに安全ってこったな?」ニヤリ

賢者「あー悪い顔だ…。うん、でもあんまりやりすぎるとね、幻覚から抜け出すのに時間がかかっちゃうから……」

盗賊「泣いて後悔しやがれ、トロル野郎ぉぉ!!」ビシバシ! ビシ!

船長「ぎゃあああ~っ!!」

賢者「…手加減してあげなさいね~…遅かったけど」





157: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:19:45 ID:5Wy0/P9w

船長「あうああああ……」ブクブク

賢者「あーあ、気絶しちゃったか。一応、精神的負担が和らぐよう……回復魔法をかけておくよ」

僧侶「とっ盗賊さん!盗賊さあん!!怖かった…怖かったですよ~!うわああ~ん!!」

盗賊「クソアマっ!!大丈夫か、何もされてねーか!?」ギュッ

僧侶「うひょぅ!?は、は、はいぃ……す、少し、服は破られましたけど…」

盗賊「………良かった…」ホッ

盗賊「………」

盗賊「うおおわわわ!!?」ゴン! ゴンゴン!!

僧侶「痛っ!?痛い、痛ぁ!?まさかの三連発!?なんでぶたれたんですか、私!」

盗賊「こ…これは違う!違ぇーから!!あのクソオヤジの幻惑魔法が俺にも流れただけだ……違ぇから!!」

僧侶「正気に戻りたいなら自分をぶってくださいよう!!」

賢者「はいはーい、そのクソオヤジからひとつ質問があるんだけどね……」





158: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 00:20:43 ID:5Wy0/P9w

賢者「あのさ…なんでこの船、どんどん街から離れていると思う?」

僧侶「それは、さっき船員の人達が錨を上げて、船を動かしたから……」

賢者「そっかー成程ねー。じゃあ仕方無いよね、陸地から離れるのは」

盗賊「おい、耄碌するには流石にまだ早いだろ…何をわかりきった事を聞いてんだよ」

賢者「あっははは、いや~ごめんごめん、ちょっと現実を受け入れられなくてさー、あっははははは」

僧侶「も~、賢者さんってば」

盗賊「ははは……」


賢者「………」

僧侶「………」

盗賊「………」



賢者・僧侶・盗賊「「「なにしてくれてんだあああ!!?」」」






163: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:50:53 ID:5Wy0/P9w

盗賊「お、おい!!起きろトロル野郎!船を戻せ、街に戻せ!!コラ、起きろぉぉ!!」

賢者「ちょっとちょっと、流石にダメだよ兄ちゃん!気絶したとはいえ、時間的にまだ幻覚が抜けていない、今起こしたら再び暴れ出すだけだ!」

僧侶「な、なら、他の船員さん達を、起こしましょうよ!」

盗賊「他のったって、大体ノビてんぞ…クソオヤジが何人かに幻惑魔法をかけていたしよ。そもそも、船ってどうやって動いてんだ?どれくらい起こせばいいんだ?」

賢者「え、えーっと、えーっと!あれ?オッサン誰に幻惑魔法かけたか忘れちゃったよ、あっははは……嫌だね~歳は取りたくないな~本当!!」

僧侶「じゃあじゃあ、どうすればいいんでしょうか!?うわああん、街があんなにちっちゃく見える~っ!さっきよりも流れが早くなってますよう~!?」

賢者「あー、むか~し本で読んだ事があるなあ……潮の流れってやつかしら、コレ」





164: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:52:02 ID:5Wy0/P9w

~漂流中~

盗賊「あっちぃ……砂漠の次は海かよ、風が吹いていてもなんかベタついて気分悪ィ…オッサンよぉ、また氷出してくれよ…」

賢者「もう溶けちゃったの?出してあげたいところだけどね……こんなに長く船に揺られていると、気持ち悪くて、集中できな……うおえええ!!」ゲロゲロ

僧侶「だっ大丈夫ですか、賢者さん!?今どの辺りなんでしょうね……お水や食糧は積んであったから良かったけど、なくならないうちにどこかに船が着かないと……うう」

賢者「せ……背中擦ってくれて、ありがとうね…お嬢ちゃん………おうええぇ」

盗賊「おい、まだ陸地に着かねーのかよ!?」

海賊「へ、へい…なにぶん、気絶していた間にかなり流されてやして……調べちゃいますが、ここがどの辺りか検討もつきやせんもんで…」

盗賊「大体誰だよ、船を動かした奴はよ!なんで俺がこんな目に合わなきゃならねーんだ、チクショウ!!」





165: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:52:59 ID:5Wy0/P9w

子分「りっ陸地が見えましたぜ、旦那ぁ!ありゃあ、聖騎士の王国です!!」

盗賊「聖騎士って……おい、隣の大地まで流されたのかよ!?」

子分「間違いないです、聖騎士の王国にゃ、聖騎士達が修行するバカでかい塔があるんですが……今しがた望遠鏡でソイツを確認しましたんで!」

賢者「も、なんでもいいからさ、船から降りようよ…オッサンもうダメ、このままじゃ内臓まで吐き出しそ………うえええ」

僧侶「賢者さん、しっかりしてくださいぃ…」ナデナデ

盗賊「仕方無ぇか……じゃあその陸地に船を着けてくれ」

盗賊「言っておくが、俺達がいなくなったからって、また悪さするんじゃねーぞ……あのトロル野郎にも言っておけ!何かしようもんなら、また仕置きに来るってよ!!」

海賊「は!はいぃぃぃ!!」

 


166: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:53:59 ID:5Wy0/P9w

~陸地~

僧侶「海では太陽がキツかったのに、この辺りは涼しいんですねえ…」

賢者「あー…基本的に、この土地は寒冷地だからね……冬になると特に寒さが厳しくなるよ…うっぷ。まだ気持ち悪い」

盗賊「そういや、オッサンはこの土地の産まれだったか」

賢者「ああ…更に北の方にある、魔法文明を研究する街がある……俺の故郷がそこなんだよ、な、あ、ちょっとタンマ、……おええええ」

僧侶「あああ、賢者さんん…」ナデナデ

盗賊「先を急ぎたくもあるが、オッサンがこの調子じゃどうしようもねーな……この辺で野宿するか?」

?「…そこの人、大丈夫か?顔が真っ青だよ」

?「オジサンどうしたの?具合悪いの?」

盗賊「…っ?」ドクン

僧侶「んっ?」ドクン

賢者「うおえええ……」





167: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:54:51 ID:5Wy0/P9w

戦士「随分と具合が悪そうだが、急病人か?」

盗賊「(若い女…戦士か?……それと、旅芸人らしき格好のガキ)」

盗賊「…いや、病人というより、船に酔っただけでな。仕方無いから、この辺で野宿して休ませようとしていたところだ」

戦士「船酔い?そうか。なら、良い薬があるから、それを飲ませてあげるといいよ。ま…旅芸人」

旅芸人「はいっ!この薬だよ!僕もここに来るまでに、船に酔っちゃったんだけど……でも、この薬を飲んだらすぐに治ったんだ」

僧侶「あ、ありがとう~!ありがとうございます、助かります!さあ、賢者さん、お薬ですよ!」

盗賊「…すまねえな、見ず知らずの俺達なのに、親切にしてもらってよ」

戦士「なに、性分というものでね。困っている人を見かけると、手助けしてしまいたくなるんだ。いきなり声をかけて悪かったね。それでは、お大事に」





168: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:56:23 ID:5Wy0/P9w

盗賊「………」

賢者「はあ……いやあ、よく効くな~この薬。気持ち悪いのがかなり落ち着いてきたよ」

僧侶「良かった!親切な方にお会いできて、良かったですねえ~」

賢者「本当にねえ~、旅は道連れ世は情け。ありがたいことだなあ」

僧侶「…それにしても…盗賊さん、珍しく疑ったりしなかったんですね…?いつもなら、少しでも怪しんでから入るのに」

盗賊「………ん?…あ、ああ」

僧侶「盗賊さん?どうしちゃったんです…?ボーッとして……」

賢者「あれじゃないの?さっきの戦士の姉さん、なかなか胸大きかったし。見惚れたとか、そーいうの?」

僧侶「そ、そうなんですか!?盗賊さんっ!」

盗賊「なっ!?バカ!違ぇよ!!」

盗賊「………」

盗賊「(…気のせいか?さっき、心臓……いや、もっと何か、別のものが疼いたような感じがしたのは…何かに反応したような……?)」





169: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:57:14 ID:5Wy0/P9w

~聖騎士の王国~

門番1「止まれ!我が国に何用か!?」

僧侶「ああ…この感じ、また味わうなんて~…」

盗賊「遭難して、この土地に流れ着いたもんでな。持ってきた食糧も尽きかけている、他に村や街も見当たらないし…困ってんだ。出来れば、この国に入れてもらいたいんだが…」

門番2「ふむ…それは難儀な事だな。困っていると言うならば、手助けするのが我らの志」

僧侶「…あれ?わりと好感触…?い、入れてもらえますかねえ…?」

賢者「いやいや~、忘れちゃダメだよ…ここが何の国なのかってことをさ…」

門番1「しかし旅人よ。我々は志と等しく、掟も大事にするものなり」

門番2「心、技、体!全てにおいての強さを認められた者だけが、この門をくぐる資格を持つ者なり!」

門番1「我らの国に入りたくば、戦え!旅人よ!」

盗賊「あー…そうくるか……」





170: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:58:03 ID:5Wy0/P9w

盗賊「…オッサンは船酔いでフラフラだし、クソアマは役立たず……となると、戦うのは必然的に俺、か……はあ、面倒くせえ~…」

盗賊「…で?どっちと戦えばいいんだ?俺は」

門番1「否。戦うは我らにあらず。我らはあくまでも門番なり、門を守る騎士なり」

門番2「旅人よ、運が良かったな。余所者が門をくぐりたい場合は、その意思を持つ者同士戦い、勝った方だけが入れる掟。入国を待つ相手がいなければ、来るまで待ってもらうところだったが」

門番1「今丁度、一組。入国の為に対戦者を待つ者がいる。彼の者と戦うのだ」

門番2「戦いの準備をする小屋がある故、そこで支度を整えて参れ」

僧侶「だ…大丈夫ですか?大丈夫なんですか?盗賊さん……」

盗賊「大丈夫だと思うか?俺はあくまで非戦闘職の一般人なんだがな…死んだらどうしようかね」





171: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:58:50 ID:5Wy0/P9w

賢者「俺も蘇生呪文は使えないから、危なくなったらすぐ試合放棄するんだよ?その時は遠いけど、食糧節約して何とか魔法の街を目指すしかないな」

僧侶「こ、これが準備小屋ですかね。失礼しま~す…」ガチャ

バトルマスター「入国を希望する者よ。よくぞ参られた。貴殿の勇気を私は賞賛しよう。さあ、扱い易い武器を取りたまえ」

盗賊「剣に槍に斧……色んな武器が揃っちゃいるが…みんな木製だな、これなら斬られても心配なさそうだ」

バトルマスター「命の奪い合いが目的ではないからな。入国を賭けての戦いでは、一太刀入れるか、相手に負けを認めさせた者を勝者としている」

盗賊「なら、俺は剣を選ぶぜ。本当は短剣の方がいいが、それは無いようだしな」

バトルマスター「承知。では、この扉の先が試合場となっている。貴殿の武運を祈ろう」





172: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 11:59:40 ID:5Wy0/P9w

盗賊「ッ!!」ドクン

僧侶「う…?」ドクン

盗賊「(ま…まただ、あの疼きが、また!なんなんだ…?あの様子じゃ、クソアマも同じ感覚を受けている?)」

旅芸人「あ、船酔いのオジサン達だ!元気になれたー?」

賢者「あれ~?そういう君は、薬をくれた少年くんじゃないの。あの時はありがとうね~、って……もしかして、入国を待つ対戦者って…君達なの?」

戦士「奇遇だね、君達も同じ道を目指していたのか。けれど、ごめんな。私達も、どうしてもこの国に入りたいんだ。手加減はしないよ」

盗賊「………」

盗賊「…なんなんだ?お前らは……」

バトルマスター「僭越ながら、試合には私が立ち会わせてもらう。一太刀入れるか、負けを認めさせるか。勝った者を入国対象とする!では、試合始めぃっ!」





177: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:06:05 ID:5Wy0/P9w

旅芸人「ゅ………戦士様ー!頑張ってー!!」

盗賊「(相手の武器も剣か……本職に勝てるわけねーだろ、クソっ!)」

戦士「ふっ!!」シュッ!

盗賊「!?」

盗賊「(な…なんだ?今の…ギリギリ避けられたが……一度しか振っていないのに、太刀筋が二つに見えたぞ!?)」

僧侶「と、盗賊さん…!」

賢者「やー…かなり強いね、あの姉さん…隙がまるで無いよ」

戦士「私の剣を避けられるとは、驚いたよ。私もまだまだ修行が足りないな」

盗賊「……素早さを売りにしているもんでね、一応……」

盗賊「(詐欺くせぇー…あんな技があるとか、卑怯じゃね!?いや、俺も短剣を使った流れ技はあるが……その短剣が無ぇよ、バカが!)」

戦士「やああっ!!」ビュン! ブンッ!

盗賊「と!うお!?危なっ!?」ガン! ガツッ!





178: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:07:13 ID:5Wy0/P9w

盗賊「(一太刀一太刀が鋭く重い…!もし、剣が木製じゃなかったら……いや、木製でも、喰らったら骨がイカれちまう!!)」

戦士「本当にごめん、君達もこの国に入りたいんだろうけど…私も同じなんだ。どうしても、一刻も早く…この国に入って力を借りなくてはならないんだ。あの子を守らなきゃ…!」

盗賊「あの子…?あの旅芸人のガキか?」

戦士「そうだよ。本来、一人の人間にこだわる事は、私にとって良くない事かもしれない。それでも、私はあの子を守りたいんだ。その為なら、この力の全てを注ぐ!!」グッ

盗賊「(なんだ?あの構え……来るッ!?)」ゾクッ

戦士「たあああぁぁーッッ!!」ドカァァッッ!!

僧侶「きゃああああ!!と、盗賊さんっ!!」

盗賊「ぐ……は、ァッ…!」ドサッ

バトルマスター「…そこまで!勝者は戦士と致す!行動を共にする旅芸人も含め、入国を許可しよう!!」





179: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:08:22 ID:5Wy0/P9w

僧侶「盗賊さん!盗賊さん!!大丈夫ですか!?盗賊さんっ!」

賢者「ダメだよ、お嬢ちゃん!動かしちゃ!…回復魔法!」パアァァ

戦士「…形だけのものだったが…それでも剣に生きる者へ対する礼儀として、本気で打った。しばらく痺れが続くだろう、ごめんね。彼が起きたら、私が謝っていたと伝えてくれると嬉しいな」

旅芸人「本当は雷みたいのがビリビリもするもんね、やっぱり戦士様は強いや。さあっ聖騎士の王国に入ろう!オジサン達、ばいば~い!」

僧侶「………な…んなん、でしょう…あの人達……」

盗賊「…うぐ、ぐ……痛ッてぇぇ……」

バトルマスター「旅の者よ。残念ながら君達の入国は認められないが、旅の手助けは致そう。まずは怪我人を医務室へ運ぶ。治療は任せたまえ」

賢者「俺にも手伝わせてください。一応、保護者を名乗ってるんでね」





180: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:09:26 ID:5Wy0/P9w

~医務室~

僧侶「うわわわ、めちゃくちゃ腫れてますよう!い、痛そう…」

盗賊「痛そうじゃなくて痛ぇんだよ!チクショー…全っ然太刀筋見えなかった…レベルどんだけだよ、あの女……」

バトルマスター「患部にこの薬を塗り、包帯を巻いて一時安静にすると良い。すまぬ、上着を全て脱いでくれるか」

賢者「お嬢ちゃん、俺が兄ちゃんの体を支えているから、服脱がせてあげてくれる?…どっこいしょ、っと」

盗賊「痛だだだだ!!も…も、もっと優しく、頼む…!」

バトルマスター「………む?貴殿……このロザリオは貴殿の物か?」ジャラ

僧侶「あ、それ……私も、気になってました…キャラバンの商人さんが言ってました、よね?確か、この国の聖騎士さんはみんな持っている、ロザリオだって…あの時買ってもらったのと同じ…」

賢者「でもすごく古いものだね~、長い時を過ごしてきたかのような感じで」





181: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:10:54 ID:5Wy0/P9w

盗賊「あ?あー…これか、俺にもわからねーんだよ…物心ついた時にゃ首にぶら下げていたしな。俺は親がいねーから、これが形見なのかどうかもわからねーし」

盗賊「なんとなく……売る気も起きなくて、ただ着けているだけだ…そ、それより早く薬塗ってくれよ、痛ぇって…!」

バトルマスター「ああ、すまぬ。……しかし、気になるな。そのロザリオ」

バトルマスター「確かにこれは我が国のものだ。新しい王が誕生するごとに作り変えられる…そちらの女性が身につけているロザリオは、今の王が誕生した時に作られた真新しいものだが…」

バトルマスター「このロザリオは……詳しく調べてみないと、はっきりとはわからぬが…かなり古いものだぞ。百年、いや、もしかすると、それ以上かも知れぬ…その時代にロザリオが売買されていたという話はない筈だが…」

僧侶「そ、そんなにですか!?どっどっどういうこと、なんですかねぇ…?」





182: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:11:45 ID:5Wy0/P9w

盗賊「なら盗品なんだろうよ。そんな古臭ぇもんが俺の手元にあるって事が証拠だろ…」

賢者「お、おいおい。お膝元で、そう不用意な発言をしないの…」

バトルマスター「否。我らは全てにおいての力をよしとする。どういう経緯があったかはわからぬが、そのロザリオが今ここにあるという事は、その持ち主がロザリオを守る力が無かった、そういう事であろう…」

盗賊「………」

バトルマスター「…さて。手当ては終わった。包帯が少しきついかもしれぬが、痛みが引くまでの辛抱だ」

僧侶「ありがとう、ございました…」

バトルマスター「貴殿らは戦いに負けた故に、我が国に入れぬが、ここより北に魔法文明を研究する街がある。水と食糧を渡そう、そこを目指したまえ」

バトルマスター「ただし、街に行く道の途中、何か魔力が働いているらしく、酷い吹雪が起きている箇所がある。気を引き締めて向かえ」





183: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:12:34 ID:5Wy0/P9w

~魔の吹雪地点~

賢者「うおおお……さっ寒い、むしろ痛いぃ!腰に響くじゃないのさあ~!!」

僧侶「前が見えないくらい、酷い吹雪…!こんなの、初めてですう…!!」

盗賊「暑いの寒いの、両極端すぎんだよ!勘弁してくれ!!おいっクソオヤジ!なんなんだよ、この吹雪!!この一角だけ切り取られたみてーに、吹雪いてるぞ!?こういうもんなのか!?」

賢者「いやぁ~…オッサンがいた頃は、こんな事無かったんだけどなー。吹雪が起きても、こう酷くなる事は無かったし……」

賢者「この雪、あのバトルマスターさんが言った通り…魔力を感じるな。とすると、近くにこの吹雪を起こしている者か、魔力媒体がある…それをどうにかすれば止むだろう、けど…」

僧侶「こ、こんな調子で、魔法の街に着けるんですかねえ~!?……ふぎゃ!」ドサッ

盗賊「何やってんだ、クソアマ。転んでんじゃねーよ、ドジ」





184: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:13:27 ID:5Wy0/P9w

僧侶「あうう……雪がすごくて、足が埋もれちゃいますぅ………あ、でも、なんだかあったかい…?」

盗賊「おい、クソアマ!バカか、お前!?こんなところで寝るんじゃねーよ、捨てていくぞ!コラ!!」

賢者「いやはや参ったね~、休むにしても、どこもかしこも雪だらけ……また遭難しちゃうなあ、これじゃ」

僧侶「…あれぇ…?……よ、妖精さんが手招きしてますよう…」

盗賊「バカを拗らせてんな、バカ!!起きろ!死因がバカとか流石にキツいもんがあるぞバカ!!」

僧侶「バカバカ言い過ぎですよ!盗賊さんのバカ!あそこ、ほらっあそこに妖精さんがいるじゃないですかあ!!」

賢者「………あれれ、本当だ。オッサンにも見えるんだけど、何これ?幻覚かな?それとも、あの世からのお迎え?」

妖精「…こっち。こっちに来て、早く。そこにいたら死んじゃうよ」





185: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:14:15 ID:5Wy0/P9w

妖精「…不思議ね、貴方達からは、仲間の匂いがするわ。人間なのに……どうして?」

盗賊「…ま…マジかよ。俺にも見えるぞ?」

妖精「そっちのオジサンからは匂わないけど、貴方と貴方……とくに、お兄さんからは、強い匂いを感じるの。何か妖精が作ったものを、食べたり飲んだりした?」

僧侶「…あ、そ、そう言えば!砂漠の妖精さんに助けてもらった時……妖精の回復薬を飲みましたね、盗賊さん」

妖精「砂漠……もしかして、滅びの里の!?そう、そうなのね。彼らはまだ生きているのね…嬉しい。聞けて嬉しいわ」

妖精「ここにいたら貴方達、死んじゃうわ。助けてあげる、ついてきて。私達の村に来て」

賢者「なんだかよくわからないけど…ご好意にゃ甘えよっか、確かににっちもさっちもいかないしさぁ…」

盗賊「つくづく妖精に縁があるんだな、俺達は…」





186: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 15:15:04 ID:5Wy0/P9w

~エルフの村~

僧侶「わあ…綺麗なところ……吹雪もないし、あったかくて心地好い…」

妖精「あの吹雪は魔力を使って起こしている、魔法の吹雪だから。この村は元々、人間に見つからないように結界が張られているの。それが吹雪も遮断してくれるのよ」

盗賊「…何をベタベタと木に触ってんだ?クソアマは」

僧侶「あの砂漠では、木とかほとんどが蜃気楼の幻でしたけど…ここのは本物なんだなーと思って…」

賢者「いやあ、こんな村があったなんて、オジサン知らなかったなあ。ただここにいるだけで、魔力が回復していくのを感じる……」

賢者「住人は……妖精より、エルフの方が多いんだね?ハーフエルフからハイエルフまで、うーん、素晴らしい。ハイエルフは文献でしか見たことなかった、話が聞きたいな…」

妖精「砂漠にある里が潰されたから、私達はこの村に避難し、住ませてもらっているのよ。だからここはエルフの村よ」





187: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 19:59:07 ID:5Wy0/P9w

僧侶「あ、あの……失礼かもしれないけど…貴方は、私達人間を…憎んでいない、ですか…?」

妖精「……滅びの里で、何か言われたんでしょう?」

僧侶「は、はい…」

妖精「…哀しいことだけど、仕方ないわ……それが運命なら、従う事を選んだのが、この村に逃げた私達。滅びの里にいる仲間は人間を憎んでいるけど、私達は…まだ、人間を信じたいの」

妖精「いつか、戦いや争いがなくなって、みんなで歌ったり踊ったり…楽しく仲良く遊べる日が来るんじゃないかって。信じていたいのよ」

僧侶「……ごめんなさい…ありがとう…」

妖精「謝られることも、礼を言われることもないわ。私達も頑張らなきゃね、そんな日が来る為に。だからまずはこの吹雪をどうにかしたくって…身動きが取れないんですもの」

妖精「そこで休んでいて?私、村長様に貴方達の事を話してくるから」





188: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:00:06 ID:5Wy0/P9w

僧侶「………」

盗賊「何へこんでんだよ、クソアマ。折角の暖けぇ空気が湿っぽくなるだろ」

僧侶「す…すみません……でも、なんか…申し訳なくって……」

賢者「………。 さて。いい機会だから、オッサンはちょっと村の中を見てくるよ、勉強になりそうだしさ。ぐるっと回ったらここに戻ってくるからね~」

盗賊「あ、ああ。行ってこい」

盗賊「………」

盗賊「…あの、よ。クソアマ。……そんなに気に病むこたぁ、ねーだろうが。さっきの妖精が望むような世界にする為に…勇者ってもんがいるんだろ?」

僧侶「…は、はい…そう、ですよね…」

盗賊「妖精が頑張るっつってんのに、テメーがウジウジしてどうするんだよ。へこむ暇があんなら、その分頑張れよな、お前も」

僧侶「ううう…!と、盗賊さあん…」

盗賊「……チッ。なんだかな、この村の空気は妙な気分にさせられる。穏やかすぎんだよな…らしくねー、この俺が……」





189: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:01:03 ID:5Wy0/P9w

・・・

賢者「やー、ぽかぽかと気持ちのいい日溜まり……春って感じだねえ、外の吹雪が嘘みたいだ」

エルフ「あら?珍しい。人間だわ。こんにちは、いいお天気ね」

賢者「はい、こんにちは。お邪魔してますよー。……ふむ、文献とは違うなー、それともこの村のエルフだけなのかなあ~?すごく友好的だ、みんな」

賢者「…と、ここは行き止まりか。……おー、立派な祭壇じゃないの。でも、野晒しなのに汚れがひとつもない…ピカピカの新品みたいだ」

賢者「………近くにいるだけで、心が洗われるような……なんとも美しい祭壇だね~……聖母像もこれまた美しい…こんなにも穏やかな笑みの作りは見たことがない」

賢者「………いやあ……救われるねえ………」

?「……そこにいるのは……まさか…賢者……賢者なの?」

賢者「ん?誰だい?………!!?」





190: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:01:54 ID:5Wy0/P9w

賢者「…そ…んな……まさか……まさか!君は!!」

武道家「や…やっぱり!賢者!賢者だ!!うそ…こんな事って…ああ……また、また貴方に会えるなんて!」

賢者「き、君は…君は…!お……俺を庇って死んだはずの…ま、幻?幻なのか?それとも夢か?」

武道家「賢者ぁ…っ!会いたかった!幻でも夢でもないよ、…ううん、幻といったら、それに近いけど…」

武道家「この村は妖精やエルフの他にも、精霊なども住んでいるんだよ。私は死んでしまったけど…理由があってね、霊体としてここに留まっているの」

賢者「………!れ…霊体……!?」

武道家「にわかには信じられないよね…でも、私…私は……貴方に会えて、本当に…嬉しいよ…」グスッ

賢者「………」

賢者「…幻でも、夢でも……霊体でも、いい…その喋り方、仕草……俺の前じゃ泣き虫なところ…全部、全部、あの時のままだ……俺も、会えて嬉しい…!」





191: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:02:45 ID:5Wy0/P9w

武道家「け…賢者ぁぁ…!!」

賢者「泣くなって…貰い泣きしちゃうでしょーが。…ああ、本当に霊体なんだな…君が泣いているのに、頭を撫でてやる事も、抱き締めてやる事もできないなんて」

賢者「懐かしいなあ…君が泣いたら、すぐに頭を撫でてさ?それから抱き締めて、最後に口へ飴玉を入れてやる。それが君の涙を止める方法だったのに…もう、できないんだな……」

武道家「…ううん……ごめん、泣いちゃって…でも、私……貴方がくれる飴玉、今もひとつ持っているんだよ」

武道家「ほら。ふふ、すごく美味しいから、いつも一粒だけ取っておいて、持ち歩いていたの。溶けちゃう前には食べていたけど、この飴玉だけは……食べられなかった」

賢者「…すまない……俺が弱かったから…君を守れなかったから……」

武道家「違うの、ごめんね。貴方を責めているわけじゃないの、弱かったのは私だよ。ごめんね…貴方に辛い思いをさせて…本当に、ごめん…」





192: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:03:29 ID:5Wy0/P9w

・・・

妖精「村長様が貴方達に会いたいって言っているの。来てくれる?」

僧侶「あ、はい。でも…まだ、賢者さんが戻ってきてないんですが…」

妖精「あのオジサンなら、村の端にある精霊の祭壇にいるのを見たわ。…今は取り込み中だから、邪魔しない方がいいと思うの。だから貴方達だけでも、来てくれる?」

盗賊「取り込み中?何やってんだか、あのオヤジは。…まあいい、それじゃ行くとするか」


エルフB「まあ、人間だわ。会うのは久し振り。私達の村へようこそ」

エルフC「いらっしゃい。外は大変だったでしょう?ここで時間の許す限り、体を癒してね」

僧侶「ありがとうございます~。…皆さん、優しいですねえ」

妖精「ここにいる者達の考えは、みんな同じよ。誰もが平和な世界を願っているの。勇者と、その仲間の為になら、いくらでも力を貸したいと……さあ、ここが村長のおうちよ」





193: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:04:15 ID:5Wy0/P9w

盗賊「…やたら小さい家だな……よ、っと…クソアマ、頭ぶつけんなよ」

僧侶「はう!!」ゴンッ

盗賊「言ったそばから…ある意味、期待を裏切らないな。テメーはよ」

妖精「今の村長は小人族だから、おうちも小さいのよ。私には大きすぎるくらいだけど、人間の貴方達には小さいでしょうね。…村長、人間達を連れてきました」

村長「ありがと~。君はそこで待ってて~?…こんにちは~僕がこの村の村長です、よろしく~」

僧侶「わあ…可愛い!…あ、ご、ごめんなさい!失礼な事を……」

村長「あははっ。ううん~気にしないで~。君も可愛いよ、ありがとね~」

村長「えっと~、君達に頼みたい事があって、来てもらったんだよね~。外から来たなら知っていると思うけど、すごかったでしょ?外の吹雪」

村長「あれね、この近くにある氷で覆われた洞窟の中から、吹雪いているんだ~。どうやら、中に魔の吹雪を生む媒介があるみたいなんだよね~」





194: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:05:06 ID:5Wy0/P9w

村長「僕達もすごく困っているんだ~…何度か取り除こうと、出かけたんだけど、洞窟の回りは魔物もいっぱいで、いっつも邪魔されて奥に行けないんだよ~」

村長「だから、君達にお願いしたいんだ~。吹雪を止める為に、手伝ってくれないかな~?このままじゃ何処にも行けないよ~」

盗賊「おい…なんだか面倒な話になって来たな…」

僧侶「で、でも、この吹雪をどうにかしなきゃ、困るのは私達もですよ…?止められる方法がわかっているなら、やりませんか…?」

村長「本当、お願いしたいんだよ~。折角、この地に勇者が来てくれたのに…この吹雪で外に出られないと、手助けができないよ~」

盗賊「っ!?勇者!?勇者がこの近くにいるのか!?」ガシッ

村長「うわあ!?あはは~、苦しいよ、やめて~潰れちゃう~」

盗賊「あ、す、すまんっ」パッ





195: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:05:52 ID:5Wy0/P9w

村長「はあ~びっくりした~。あはは、うん、勇者はこの近くに来ているよ~。僕達はね、神様に勇者を助けてってお願いされたから、力になりたいんだよ~」

村長「君達は勇者の仲間でしょう~?なんで勇者と別々になっているの~?勇者に会ったくせに、変なの~」

盗賊「…はあ?」

僧侶「わ、私達が……勇者様に、会った?え?え?いつ?」

村長「え~、気づいてなかったの~?だって君達、キラキラしてるのに~。勇者はもっとキラキラ輝いているだろうけど、その光の粒が君達についているよ~?」

盗賊「ど、どこかですれ違ったのか!?いつだ、どこでだ!?そんな、それらしき者は……」

村長「あはは、勇者の事、あんまり知らないみたいだね~?じゃあこうしよう~っ!吹雪を止めてくれたら、勇者の事を教えてあげる~。どう?いい案でしょう~?」

盗賊「チッ…わかったよ、吹雪くらい、すぐに止めてやるぜ」

僧侶「つ、ついに、ついに勇者様に会える…!」





196: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 20:06:37 ID:5Wy0/P9w

妖精「…お話は終わったかしら?」

村長「うん~終わったよ~。ねえ、妖精。この人達を、氷の洞窟に連れていってあげてくれる~?」

妖精「はい、わかりました。ありがと、お願いを聞いてくれたのね?とても嬉しいわ、よろしくね」

僧侶「こ、こちらこそ!よろしくお願いしますっ!!」

村長「洞窟の中もすごく寒いから、暖かい格好をしていくといいよ~。エルフ達に頼んで、防寒具を用意してもらうから、ちょっと待っててね~」

盗賊「おう、よろしく頼むわ」

村長「………」

村長「あははっ、ちょっと変更~。君に連れていってもらった方が早いよね~。ねえ、僕を肩に乗せて~?村の中央にある集会場に連れていってよ~」

盗賊「…俺を乗り物扱いすんなよ、クソチビめ」

僧侶「私は、賢者さんを呼んできますねっ」





197: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/06(月) 23:59:23 ID:5Wy0/P9w

僧侶「えっと、確か賢者さんは…村の端にある精霊の祭壇に……あ、いたいた」

僧侶「………!うわあ~…綺麗な祭壇…!聖母様の像も、とても素敵…神聖な力に溢れてる……」

賢者「………」

僧侶「賢者さん、迎えに来ましたよ~。あのね、吹雪を止める方法がわかったんです!これから原因のある洞窟に行くので、賢者さんも一緒に……あ、あの、賢者さん?」

賢者「………」

僧侶「賢者さん?賢者さーん!?」

賢者「…うわっ!?び、びっくりしたなーもう。お嬢ちゃん、いつのまに来てたの?」

僧侶「ついさっきですよ。どうしたんです?ボーッとして…」

賢者「ああ、うん。ごめん、大丈夫だよ。…いや、この祭壇があんまり綺麗なもんだから、見惚れていてね」

僧侶「あー、それは確かに、わかります!すごく、綺麗だし…神様の力に満ちていますから……見惚れるのは仕方ないですねえ~」





198: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:00:17 ID:5Wy0/P9w

賢者「本当に、そうだねえ……」

賢者「………」

賢者「ねえ、お嬢ちゃん。悪いんだが、この祭壇に祈りを捧げてはくれないかな?オジサンも一緒に祈るからさ」

僧侶「え?は、はあ…祈るのは、別に構いませんけど…」

賢者「兄ちゃんを待たせたら怒られそうだもんねえ、今は手短にやろうか。じゃあ、よろしく頼むよ」

僧侶「は、はいっ」

賢者「………」

僧侶「………」

僧侶「(………お祈りに集中しなきゃ、だけど……)」

僧侶「(賢者さんがちょっと気になるな……目が赤い、…泣いていたの?賢者さん)」

賢者「………」

僧侶「(…あれ?聖母像が…今、微笑んだ…?)」

賢者「………ん。ありがとう、お嬢ちゃん。オジサンの我儘に付き合ってくれて。さ、兄ちゃんのところに行こっか」

僧侶「あ、は、はいっ」





199: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:01:05 ID:5Wy0/P9w

~氷の洞窟~

僧侶「エルフさんから借りた防寒具のおかげで、吹雪の中もなんとか進めましたね!」

盗賊「おい、テメーなんで俺の服の中に入ってんだよ。自分で飛べよな」

妖精「この風じゃ私なんか、すぐに飛ばされちゃうわ。それに貴方は妖精の匂いが強いから、安心するのよね」

盗賊「あのクソチビもお前も、俺を乗り物扱いするなっつーの」

賢者「ん~、洞窟にはついたけど……氷の壁で入り口が塞がっているねえ」

妖精「あら?変ね、前に来た時は、そんなものなかったのに」

僧侶「でも、これ……壁というより、扉じゃありませんか?ほ、ほら…これも氷だけど、錠前がついてますよ…?」

賢者「うーん…氷を溶かすにしても骨が折れるな…魔力が空になるだろうし」

妖精「困ったわね。鍵がどこにあるかなんて、検討もつかないわよ」





200: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:01:54 ID:5Wy0/P9w

盗賊「おいおいテメーら。俺を忘れてんじゃねえぞ」

盗賊「盗みならなんでもござれのこの俺に、こんなチンケな鍵で挑もうなんざ、百年早いんだよ」ガチャガチャ

盗賊「…ほらな、開いたぜ」ガチャッ

僧侶「わあ~!盗賊さん、すごーい!鍵いらずですねえ~」

盗賊「…どっかのバカのせいで、矢面に立たされてばかりだったが、俺の本職はこれなんだよ」

妖精「貴方、とっても便利なのね。一家に一台あると良さそうだわ」

盗賊「乗り物の次は道具扱いかコラ。潰すぞテメー」

賢者「うおおぅ……扉を開けたらもっと吹雪が酷くなったよ、さ、寒い…!!気をつけて進むんだよ、みんな~!」

僧侶「床も壁も、天井もみんなツルツルに凍ってますねえ…でも、氷が光を反射していて、中は暗くない……良かった、怖くなさそう…」





201: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:02:34 ID:5Wy0/P9w

魔物「ガアアアア!!」

賢者「火炎魔法っ!!」ゴオオォッ!

僧侶「えい!えいっ!!メイス攻撃ーっ」ポカスカ

妖精「…ねえ、ちょっと。貴方は戦わなくていいの?2人に任せてばかりじゃない」

盗賊「宝箱を開けるのも、戦いのひとつなんだよ。クソオヤジの魔力が尽きたら俺も戦うさ。……お、この宝箱に魔力回復の聖水が。クソオヤジに飲ませよう」

妖精「もう。結局戦う気がないんじゃないの、困った人ね」

盗賊「別に、お前を服から引き摺り出して捨てていってもいいんだが?」

妖精「次の宝箱にまた役立つアイテムがあるといいわね。私の探索能力で宝箱を見つけてあげるわ。宝箱の鍵は貴方にしか開けられないんだもの、期待してる。さあ行きましょ、戦いは彼らに任せて、私達は私達にできる事をしなくちゃ」

盗賊「…お前の性格、そんなに嫌いじゃないぜ、俺」





202: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:03:27 ID:5Wy0/P9w

僧侶「盗賊さーん!盗賊さんも戦闘に参加してくださいよう!魔物が多くて大変なんですからっ」

賢者「あっ、お嬢ちゃん!走ったら危ないよ、転……」

僧侶「ふぎゃ!」ツル スッテーン

賢者「…転ぶよー、と言うのも間に合わなかったな…」

盗賊「まったく、期待を裏切らないクソアマめ」

僧侶「痛たたた……あ、あれ?あれっ?か、勝手に滑っていく……」ツルルルル

賢者「ちょっと、お嬢ちゃん!?どこに行くの、一人じゃ危ないよ!」

妖精「いやだ、氷の床で滑っていくんだわ。…ねえっ落とし穴があるわよ!?踏ん張って止まらないと、あの子、穴に落ちちゃうわ!」

僧侶「はわわわわ!!」ツルルルー

盗賊「何やってんだバカ!クソアマ!!止まれっ!!」

賢者「氷柱魔法!!」バキン バキン

賢者「ダメだ、氷柱を立てて止めようと思ったけど…滑っていくのが早い!」





203: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:04:15 ID:5Wy0/P9w

僧侶「きゃーっ!?」

盗賊「クソアマ!!うわあっ!?」

賢者「2人とも穴に落ちたー!?…も、もう、オッサン高いところ苦手なんだけどなあ…!!」バッ


僧侶「きゃーああああー!!」

妖精「この高さから落ちて、どうする気?人間の貴方達は空を飛べないでしょうに」

盗賊「てめっ!なに一人だけ服から出て、飛んでんだよ!!あとで潰すからな!」

賢者「兄ちゃん、お嬢ちゃんの事をしっかり掴んでなよ~?ちょっと勢いキツいと思うから」

盗賊「おいっ、何する気だ?オッサン!」ギュッ

僧侶「あわわわわ……だ、だだ抱き締められ…あわわわ」

賢者「上手くいくといいんだがね~。よし、あの氷の塊でいいか……一点集中、爆炎魔法!!」

ドゴォォンン!!





204: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:05:16 ID:5Wy0/P9w

盗賊「っ!爆風で…煽って、落ちる勢いを殺したのか」ドサッ

賢者「あだっ!!……いたたたた、ケツが割れた!絶対割れたあ!いたたたた!!」ドスッ

妖精「無茶をするわね、人間って」

盗賊「このクソチビ2号!いつのまに、また服の中に逃げ込んで!調子がいいな、テメーはよ!」ギュー

妖精「待って待って待って、私を潰すのは気が早いわよ。本当よ。私も役に立つから、……全体回復魔法!」パアアァァッ

賢者「…っは…?あ、ケツが痛くない……おぉー、やるじゃないの、妖精ちゃん!」

盗賊「ほう?こりゃスゲーが……なんで今の今まで使わなかった、本当に調子いいな、お前」ギュギュウー

妖精「待って待って待って待って。潰れるわ。妖精の搾り汁ができちゃうわ。ほら、私を搾るよりも、その女の子をどうにかした方がよくないかしら?」ギュー

僧侶「」アウアウ

賢者「お嬢ちゃん……乙女なんだねえ…」





205: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:06:04 ID:5Wy0/P9w

賢者「しかし、随分深いところに落ちたもんだなあ…どうやって帰ろうね?」

妖精「…この先。この先から、魔力の強い流れを感じる。吹雪を生む媒介があるかもしれないわ」

盗賊「一本道のようだしな…仕方ない、行くか。おらっ起きろクソアマ、寝てんじゃねーぞ」バシバシ

僧侶「痛い!痛たた!!…も、もうっ!もっと優しく起こしてくださいよう~」

賢者「んー……魔物の気配もないね…あ、まーた扉だ。兄ちゃん、鍵開けてくれる?」

盗賊「へいへい…」ガチャガチャ

ギイイィィ…

賢者「……おぉ~…これは、これは……」

僧侶「うわあ~…すっごい、綺麗……氷の柱に、光のカーテンが掛かっているみたい…」

賢者「これはオーロラっていうんだよ。でも何故こんな場所に……この空間だけ、人為的に作られたようだ…天井は吹き抜けだけど、高すぎるね」





206: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 00:06:46 ID:5Wy0/P9w

盗賊「…台座に何か乗っているぞ。なんだ?こりゃ。宝玉か……真っ青でスゲー綺麗だな…売ったら高そうだ」

妖精「貴方、罰当たりね。…それよ、吹雪を起こす媒介!その宝玉を中心に、魔力が渦巻いているもの」

僧侶「じ、じゃあ、これを壊せば吹雪は止むんですか、ね?」

賢者「や、別に壊さなくていいと思うよ。こういうのは、場所も大事だからね。宝玉の位置を動かすだけでも、吹雪は止むはずさ」

僧侶「じゃあ、じゃあ転がすだけでも……あ痛!」ポカッ

盗賊「お宝に素手で触るなっつーの、クソアマが。動かすだけでいいなら、持って帰って売り飛ばしてもいいわけだな?いくらになるかねぇ~」

僧侶「声をかけてくれるだけでいいのに、すぐぶつんだから~…」

賢者「手のひらに乗るくらいの大きさか…いや~、こんな小さなもので、あれだけの吹雪を起こす魔力を込めるとは…実に興味深いなあ」

 

 


210: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:48:42 ID:5Wy0/P9w

妖精「…宝玉を取り上げたら、魔力の流れが途切れたわ。これで吹雪も止んだはずよ」

僧侶「やったあー!…って、手放しで喜べないんですよねえ……ど、どうやって帰りましょうか…」

妖精「私、移動魔法も使えるわよ?天井がないここからなら、村までひとっ飛びで帰れるわ」

盗賊「ほほう、そいつは便利だな。……それを使えば、あんな吹雪の中を歩かずに、この洞窟まで飛べたんじゃねーか?」ギュウウウウ

妖精「待って待って待って待って待って。私を潰したら貴方達、一生ここに閉じ込められるわよ。最後の晩餐は妖精の搾り汁?あらあら、グルメなのね」ギュウウウ

賢者「結局さあ、この宝玉は持って帰るわけかい?いや、できれば研究したいけど…なんか、下手したら部屋の中でも吹雪いたりしそう」

妖精「それは大丈夫じゃないかしら。もう魔力反応を感じないもの。さあ、早く帰りましょう。私の体があちこちクビれないうちに」





211: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:49:38 ID:5Wy0/P9w

~エルフの村~

村長「あはは、これが魔の吹雪を生んでいた宝玉かあ~。うん、確かに魔力の匂いがするね~」

盗賊「外を見たら、あの吹雪が嘘のように止んでいたしな。これで任務完了、ってわけだ」

賢者「…うーん、オッサンも話に混ざりたいなー、なー」

妖精「私が話し相手になってあげるから、いじけないで」

僧侶「私と盗賊さん、2人入ったらいっぱいいっぱいですもんね、このおうち…」

村長「本当に本当にありがとう~!これで外に出かけられるよ~。残っている雪もやがて溶けるだろうしね~」

村長「よ~し、じゃあお礼に、君達に勇者の事を教えてあげる~。…じゃじゃ~ん、占いの水晶玉~」コロン

盗賊「…俺には少しでかいビー玉にしか見えないんだが」

村長「僕はこう見えて占いが得意なんだ~。これで勇者が今いる場所から、会い方まで占ってあげるね~百発百中だよ~」





212: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:50:23 ID:5Wy0/P9w

僧侶「…やっと……やっと、勇者様にお会いできるんだあ…」

盗賊「ああ……」

村長「ん~むむむ~……は~い、出ましたあ~」

村長「えっとね~、勇者は今、聖騎士の王国にいるよ~。聖騎士の証でも取りたいのかな~?あはは、それから、勇者と一緒にもう一人…魔法使いがいるね~」

僧侶「…え?聖騎士の王国、って…す、すぐそこじゃないですか!つい2、3日前に立ち寄ったばかりですよう!?」

盗賊「………」

村長「何か理由があるみたい~、それまではわからないけど…勇者は今、別の名前を騙っているね~。魔法使いもそう、2人して変装しているよ~」

盗賊「……聖騎士の王国…2人………変装……」

盗賊「………ま、まさか……?」

僧侶「じ、じゃあ!じゃあ、今からでも、聖騎士の王国に行けば、勇者様に会えるんですね!?」

村長「うん~、暫く滞在するみたいだからね~。……でも~…」





213: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:51:09 ID:5Wy0/P9w

村長「今、王国に行ったら…君達は一生勇者に会えなくなるよ~?」

僧侶「えっ!?な、なんで?なんでですか?」

村長「運命。運命がそうさせるんだよ~、勇者と会うには、鍵が足りない…そう言えばわかるかな~?何度も機会はあったのに、すれ違いもしたのに…互いに気づかなかったのは、運命の仕業なんだね~」

村長「君達は勇者に会う前に、ここから先にある魔法の街に行かなきゃならない…そこには大きな塔があって…2人だけで昇らなきゃいけない。そしてそこで、君達は重要な選択を迫られるでしょう~」

村長「どの答えを選ぶかは、君達の判断に委ねられるけど…それを乗り越えた時にこそ、勇者と合流を果たせる。そして、勇者の悩みを、葛藤を打ち砕き、彼の力となり刃となり…魔王を倒す事が叶うだろう…」

村長「………と、占いに出ました~。あはは、どうだったかな~?」

盗賊「……悩み、か……」





214: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:51:52 ID:5Wy0/P9w

僧侶「で、で、でも!その塔に、私と盗賊さんだけで昇って…選択っていうのもクリアしたら……勇者様に会えるんですね!?今度こそ!」

村長「うん~。あはは、順番を間違えずに行けば、必ず会えるよ~。勇者はね、今すごく悩んでいるんだ~。…だから、早く力になってあげて。君達にしか助けられないから……お願い」

僧侶「わ…わかりましたっ…!盗賊さん!魔法の街に行きましょうっ?」

盗賊「ああ。魔法の街はクソオヤジの故郷っつってたしな。あいつに話を聞けば、その塔とやらもわかるだろう」

村長「あ、そうそう~。吹雪を止めてくれた、あのオジサンにも、お礼をしなくちゃね~。さあ、僕を肩に乗せて~?外まで、れっつらご~」

盗賊「だから俺を乗り物扱いするんじゃねえッ!!このクソチビ初号機が!!」





215: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:52:41 ID:5Wy0/P9w

賢者「あー、やっと出てきた。おかえり~、寂しかったよオジサンはさあー」

村長「こんにちは~、僕、この村の村長で~す。この度は吹雪を止めてくれて、どうもありがとう~」

賢者「わ、小人族!?いやはや……やっぱり文献だけじゃ得られないもんだな、知識ってのは…。いやいや、どういたしましてー。こちらこそ、防寒具を貸してもらったり、ありがとうございました」

村長「それでね~?君にもお礼がしたいなあって思うんだ~。急ぎたいだろうけど、吹雪を止めて村を救ってくれた君達に、ささやかながら宴の用意もしたんだよ~」

盗賊「宴……飯か?」ピク

僧侶「盗賊さん…」

村長「あははっ、勿論ご飯もたくさん作ったよ~、食べてって?一晩くらいはいいよね~、休んでいってほしいんだ~」

村長「なにより、オジサンへのお礼は宴と別にも用意してあるからさ~是非参加してね~」

賢者「なんだ?なんだろ、そこまでしてもらっていいのかな?」





216: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:53:26 ID:5Wy0/P9w

~御礼の宴~

盗賊「旨い旨い旨い飯旨い」ガツガツムシャムシャ

妖精「あ、その木の実のスープは私が作ったのよ。美味しいでしょう?ふふふ…これでいっそう妖精の匂いが強くなるわね、居心地も更に良くなるでしょうね」

盗賊「叩き潰すぞクソチビ2号。俺はテメーらの乗り物じゃねえっ!」

エルフ「さあ、たくさん食べてね。栄養もばっちり、体力がつくわよ」

僧侶「ありがとうございます、とっても美味しいです…!ヘルシーなのに、コクがあったり深い味わいだったり……不思議なお料理ですねえ…」

賢者「いや~この果実酒も旨いっ!こんなにも甘いのに、爽やかな口当たりで、いくらでも飲めそうだ…ひっく」

村長「あはは、喜んでもらえて良かった~。でもまだ酔い潰れないでね~?本番はこれからなんだからさ~」





217: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:54:16 ID:5Wy0/P9w

賢者「本番?…そういや、オッサンにはまだ別のお礼があるんだっけ。これ以上、よくしてもらうとか、なんだか申し訳ないなあ」

村長「いいんだよ~。君の為だけでもないからね~、…あ、来た来た、お~い、こっちだよ~」

賢者「………ッ!!」

僧侶「…わあ、素敵……なんて綺麗な花嫁さんなんでしょう!」

盗賊「…確かに綺麗だが…エルフでも妖精でもねーぞ?人間…?いや、なんか透けてねーか……?なんだ?ありゃあ…」

武道家「……賢者…」

賢者「…あ……あ、あれは…彼女は……お…俺の、親友…だ……」

盗賊「!! …テメーを庇って死んだって奴、か?なら…ありゃ、亡霊か…?」

村長「彼女はね~死んだ時に、故郷のある、この地へ魂が飛ばされたんだけど……あの魔の吹雪のせいで、この村に閉じ込められちゃってたんだよね~」





218: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:55:02 ID:5Wy0/P9w

村長「ねえ?彼女を天に、故郷に帰してあげて~?君の心の奥底に隠した本音を、彼女に渡して…送ってあげて」

賢者「………」

賢者「……なんつー礼を用意してくれたのかねぇ…年甲斐もなく照れちまうじゃんよ、オジサンは…」

武道家「賢者……ご、ごめんね。こんな格好で、似合わないよね。なんだか笑っちゃいそう、賢者とはいつも、ふざけあってたから…今更こんな…」

武道家「で、でも……私…私、どうしても、心残りがあって……吹雪のこともあったけど、その心残りが…私をこの世に繋ぎ止めていて…」

武道家「わ、私…私、……本当はね、…小さい頃から、ずっと、」

賢者「言うな」

武道家「………っ…、…そ、そうだよ、ね…ごめん、変な事、言いそうになっちゃった」

賢者「違うよ、武道家。…俺に格好つけさせてくれよ。その言葉は、俺が先に言うもんだ」





219: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 11:55:48 ID:5Wy0/P9w

武道家「け、賢者…?」

賢者「俺はお前が好きだ。小さい頃からずっと、一緒にいたお前が大好きだ」

賢者「魔法を勉強する俺の邪魔をしてくる意地悪なお前も。魔法の才能がないからって、それを補おうと武の道に進んだ、努力家なお前も…そのくせ、俺の前でだけは泣き虫なお前も。みんなみんな、お前の全部が好きだ」

賢者「…守ってやれなくて、ごめん。痛かったよな…苦しかったよな…迎えに来るのが遅くなって、本当にすまなかった」

武道家「賢者…!」

賢者「お前が好きだ。俺と結婚してくれ」

武道家「………わ…私も、私も!賢者が好き!大好き!!でも、いいの?私…もう死んじゃってるのに……」

賢者「最初から決めていたんだよ。俺の嫁はお前、って。生涯でただ一人だけだ。結婚しよう、武道家」

武道家「賢者ぁっ……!あ、あ、…ありがとう……ありが、と…うわあああ~ん!!」





221:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/07(火) 13:36:49 ID:9T/eFrTE

えんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁ
がこれほど合うシーンは中々ない





224: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:15:36 ID:5Wy0/P9w

妖精「おめでとう、オジサン!武道家!結婚おめでとう!」

村長「あはは、2人の門出に乾杯~」

エルフ達「おめでとう!お幸せにねー!」

盗賊「………」ニッ

僧侶「………」

僧侶「…透ける口づけ……でも、永遠の誓い……すごく、すごく…綺麗です、武道家さん。おめでとう…!いいなあ、私もいつか……」

武道家「あ、ありがとう、みんな…あっ、あ、そ、そうだ!えいっ」ポイッ

僧侶「…っ、あ」パサ

妖精「あら、良かったじゃない。花嫁の投げたブーケを受け取れて。次に結婚できるのは貴方ね」

僧侶「わ、わ、私ですか!?………そ、そそ…そうなんですかあ…えへへ」

盗賊「…ふん。まあ、良かったんじゃねーの?オッサンが幸せなら。つーか飯おかわりくれ」

妖精「貴方はもうちょっと色気を出すべきよね、食い気よりも。折角のチャンスなのn ふぎゃ!」ペシッ

妖精「指で弾かれるほどの事を言ったかしら、私…」





225: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:16:32 ID:5Wy0/P9w

賢者「…やあやあ、まいったね~本当。照れるよもう、穴があったらそこに隠れたいくらいだ」

エルフ「その指輪は精霊の指輪。霊体の貴方も身に付ける事ができる特別製よ。……良かったわね、願いが叶って」

武道家「は、はい。ありがとうございます、こんなにも良くして頂いて……、あ」フワァァ

盗賊「…おい、体がさっきよりも透けていくぞ!?」

武道家「吹雪が止んだから、…願いが叶って満足したから、天に帰れるようになったのね」

賢者「…武道家。君に言ったものに偽りはないよ。君のところへ行くのは、まだまだ先になるが……必ず迎えにいくから。すまんな、また、もう少しだけ…待っていてくれ」

武道家「…大丈夫よ、ゆっくりでいいからね?貴方を見守っているわ。…でも浮気したら、貴方の股間に全力で正拳突きを入れるから」

賢者「おおぅ……うちのカミさんは怖すぎる」





226: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:17:22 ID:5Wy0/P9w

僧侶「貴方に安らかな眠りが訪れますよう、祈りを捧げますね…」

武道家「ありがとう…貴方達の旅も、滞りなく進むように、見守っているわ」

武道家「それじゃあ……また、ね…」

……… …… …


賢者「………」

盗賊「…おい、オッサン。どうせこれからも飲むんだろ?朝まで付き合ってやるよ」

僧侶「あ!わ!私も!私もお付き合いしますっ!」

盗賊「テメーはダメだ、クソアマ」

僧侶「ななななんで!なんでえー!?」

賢者「ははは…ありがとうね、2人とも。よっし!!それじゃあ飲むとしますかー!」

村長「やった~、お酒のおかわり持ってきて~」


宴は盛り上がり、遅くまで続いた……

そして、夜が明けた !





227: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:18:07 ID:5Wy0/P9w

賢者「うーん!あんなに飲んだのに、やたらスッキリしているなあ。まったく、何もかも不思議な村だ」

僧侶「何もかもが不思議で、……美しいものがいっぱいの村でした。夢の中ってこんな感じですよね」

村長「魔王を倒すまで、大変な道のりだろうけど、気をつけてね~。癒しが必要になったら、いつでも立ち寄ってよ~」

エルフ「これは私達が調合した妖精の回復薬よ。話を聞くと、既に飲んだ事があるようだから、効果は知っているだろうけど…傷を癒し、力を生んでくれるわ」

盗賊「お、こいつは有り難ぇ。助かるぜ、すまねーな。大事に使うわ」

僧侶「…あの薬を飲んだら、また盗賊さんが鬼に……ひいぃ」ガタガタ

妖精「短かったけど、貴方達と過ごした時間はとても楽しかった。こんな喜びがずっと続くように…魔王討伐、よろしく頼むわね」





228: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:18:55 ID:5Wy0/P9w

妖精「魔王を倒したら、必ずうちの村に遊びに来てね?待っているから」チュッ

盗賊「お、おい。額に…」

妖精「貴方も」チュッ

僧侶「あら、うふふ」

妖精「オジサンにも」チュッ

賢者「はは、照れちゃうな」

村長「妖精のキスは幸運を招くんだよ~。貴重なものなんだからね~」

妖精「絶対、絶対よ?約束ね。私達は約束を何よりも大事にするんだから。必ず帰ってきてね」

僧侶「はい!約束です!」

エルフ「いってらっしゃい、人間達。神と精霊のご加護がありますように…」

村長「いってらっしゃ~い、気をつけてね~」


盗賊「ったく、最後に恥ずかしい事をしやがって」

僧侶「ふふっ、盗賊さんと妖精さん、まるで兄妹みたいでしたよ?」

盗賊「あんな妹、持った覚えはねーよ。バカ」





229: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:19:46 ID:5Wy0/P9w

賢者「さてさて、魔法の街か~。何年ぶりだろうなあ」

僧侶「そ、そんなに長い間帰っていなかったんですか?」

賢者「まあね、若い頃旅に出たっきりだからさ。なんだっけ、魔法の街にある塔だっけ。それは多分、修行に使う封印の塔の事だろうな」

賢者「聖騎士の王国にある修行の塔と対を為す、魔法の街の封印の塔。この地のシンボルでもあるんだよ」

盗賊「塔にゃ一体何があるんだ?お宝か?」

賢者「修行に使う時は、大体修行する者の師匠が、塔の最上階に免許皆伝の証とかを置いて、途中途中に召喚獣を配置し、弟子の力を試すんだ」

賢者「けど、オッサンが街にいた頃から、見慣れない魔物が住み着き始めてねえ…塔から出てくることはないんだけど、危ないからって封鎖されたんだよなー」

盗賊「今更魔物にビビる事はねーが…何をやらされんだか、さっぱり想像つかねー」





230: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:20:32 ID:5Wy0/P9w

~魔法の街・夜~

僧侶「着くまでに丸一日かかっちゃいましたね…」

賢者「うーん、懐かしいな~この魔法薬を煮込んでいるニオイ……臭っ!目にしみる!!ああ変わってない、なんにも!」

盗賊「あそこの家から、やたら煙が吹き出しているが…火事かってレベルだぞ?」

賢者「この街は大体みんなそうさ。どの家でも魔法薬を作り、実験を重ねる。魔法文明を研究し、発展させた街だからね」

ドッガァァン!!

僧侶「うわひゃあああ!!?いっいっ家が!家が爆発しましたよう~!?」

研究者「ゴホッ、ゴホッ!配分を間違えた……お?賢者じゃないか。帰ってきたのか」ガラガラ

賢者「よォ、相変わらず派手だな、お前ん家は。まあ日常、日常!ハッハッハ!」

盗賊「どんな日常だよ、ったく…長居してたら命をいくつも落としそうな街だな」

賢者「今日はもう遅いから、俺ん家に泊まっていきなよ。…まだ家があるといいんだがね~。とっくに爆発してたりしてなぁ」





231: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:21:13 ID:5Wy0/P9w

・・・

盗賊「クソオヤジの家が残っていたのはいいが…スゲー散らかりすぎだろ!あちこちに本や得体の知れない瓶が転がって、歩き辛いったら無いわ!」

賢者「おかえり、風呂の湯加減どうだった?」

盗賊「クソアマの次だったからな、大分冷めていたぜ。もう一度沸かした方がいいだろう……つーか風呂にも本が積まれていたんだが。傷むぞ、あれじゃ」

賢者「置き場が無いから仕方ないんだよ。さて、それじゃあ俺もひとっ風呂浴びるとしますか」

盗賊「……おい、そのクソアマはどこに行った?」

賢者「無人だけど、教会もあるって教えたら、そこに行くって出ていったよ?」

盗賊「…どこが爆発するのかわからねーこの街で、フラフラ出歩くとか…バカ極まれりだな。チッ…迎えに行くか…」

賢者「あー、そうそう。いい機会だから、ちょっと聞きなさい、兄ちゃん」





232: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:21:59 ID:5Wy0/P9w

盗賊「なんだよ?急に改まってよ」

賢者「…あのさー、兄ちゃんは、お嬢ちゃんの事、仲間とか利害関係とかそれ以上の…まあようするにだ、好きなのかな?嫌いなのかな?」

盗賊「………はあ?何べん言わせりゃわかるんだ、俺とクソアマはそんなんじゃないって……」

賢者「うーん、いや…オッサンもね~今までそうやって意地を張ったり、気持ちを押し込めたりしていたからさー。でも、あのエルフの村で漸く、素直になれたでしょ?……何もかも遅かったんだけどね」

賢者「兄ちゃんさ、人生ここぞってタイミングは逃したらダメだよ。若いからこそ、走る早さも力もあるから、通りすぎちゃう人間は多いけど」

賢者「兄ちゃんは、若い頃の俺に似ているからな。だからねぇ、なんとなく…お節介焼きたくなるんだな。…失ってからじゃ遅いって事を忘れちゃダメだよ。これから魔王と対決しようってんなら、尚更ね」

盗賊「………」





233: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/07(火) 20:22:50 ID:5Wy0/P9w

賢者「さてと。お節介はここまでだ、オッサンは風呂に入ってくるから、兄ちゃんは早くお嬢ちゃんを迎えに行ってやんなさい。もう夜遅いし」

盗賊「………ああ」

賢者「あ、そうそう」

盗賊「?」

賢者「…風呂から出たら、俺はさっき会った友人、研究者の家に行くから。キメるんなら、この家を使って構わないからさ?ご無沙汰が解消されるよう、まあ頑張んなさいよ」ニヤニヤ

盗賊「死ね!クソオヤジ!!お節介は終わったんじゃねーのかよ!!」

賢者「事が済んだら掃除と空気の入れ換えは忘れずにな、マナーだから、マナー」

盗賊「本当に死ね!!!」


盗賊「ったく、馬鹿馬鹿しい…どいつもこいつも。この俺が、あんな小便臭いガキに、あるかそんなん…」スタスタ

盗賊「………ふん、散らかり放題の街でも、花だけは綺麗に咲いてんだな」

盗賊「………」





240: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:08:03 ID:5Wy0/P9w

~教会~

僧侶「………」

盗賊「おい、クソアマ。寝るんならベッドで寝やがれ、マジにだらしない女だな、お前は」

僧侶「寝ているんじゃなくって、お祈りしてるんですよう!…明日じゃないですか…塔で為すべきことを終えたら、ついに勇者様とお会いできる」

僧侶「だから、失敗のないように、神様にお願いしていたのですよ。私達をお守りください、って。魔物もいるみたい、ですから…」

盗賊「ふん。姿形の見えないもんに祈るくらいより、自分の力を信じる方がいいと思うけどな」

僧侶「私、落ちこぼれですから……で、でも、魔物が出てきても、盗賊さんの邪魔にならないよう、頑張りますからねっ!?」

盗賊「いや、お前は絶対邪魔になるし足手まといになるね」

僧侶「ううう~っ!!」





241: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:09:05 ID:5Wy0/P9w

僧侶「…でも、本当に、そうなんですよねえ……私、回復魔法も使えないし…戦いだって、全然だし…」

僧侶「こんな私なのに、なんで…勇者様の仲間だって、選んじゃったんでしょう、神様は……勇者様に、ご迷惑が…かかったらと思うと」

盗賊「バーカ。今まで散々俺に迷惑をかけてきた奴が言える台詞かよ」

僧侶「うう!」

盗賊「…忘れてんじゃねーよ、バカ。今まで何度も発破かけてやっただろ、右から左に流しやがって」

盗賊「いつまでもウジウジしてんじゃねえ、鬱陶しい。…言ったろ、回復魔法だって、そのうち使えるようにならァ。テメーが頑張らないでどうすんだよ?神様とやらを信じる前に、自分を信じろよな、自分を」

僧侶「………」

僧侶「………自分……」

僧侶「…神に、己に、癒したい相手に……祈り、自覚し、捧げる…自覚……」





242: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:09:51 ID:5Wy0/P9w

盗賊「……ツケも溜まってっからな?テメーが回復魔法を使えるようになったら、まとめて返せよ。今までの苦労を」

僧侶「…ずうっと使えなかったら……どうなるんですかねえ?」

盗賊「……おい」

僧侶「あ、もう落ち込んでいるわけじゃないです!…盗賊さんは、乱暴だし意地悪だけど……たくさん励ましてくれたり、憎まれ口叩いても、守ってくれたり…すっごい感謝してる、ですよ」

僧侶「でも…この先も、ずっと、ずうっと何もできなかったら……私は、辞退した方が、ためになるんじゃないかなって…」

僧侶「そうしたら、盗賊さんにも、勇者様にも、ご迷惑かからないですし……賢者さんとかに、代わってもらうとか…その方が」

盗賊「落ち込んでんだろーが、このクソアマ」ビシッ

僧侶「痛ぁ!?いきなり、でこぴんしないでくださいよう!」





243: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:10:37 ID:5Wy0/P9w

盗賊「ずっと使えないとかねーよ。絶対使える。俺はツケを許した相手を逃がした事はない、必ず払ってもらうぜ」

盗賊「テメーがテメーを信じないなら、信じられるまで、代わりに俺がお前を信じてやる」

僧侶「!! と、盗賊さん」

盗賊「バカでグズでドジでノロマでマヌケで、もうひとつおまけにトラブルメーカー、ウザいわ、すぐへこむわ、ギャーギャーうるせーわ、本っ当~に!どうしようもないクソアマだが」

僧侶「…あの、励ます時は励ますだけにしてもらえないですかねぇ…」

盗賊「…お前ならやれるさ。回復魔法だろーが、なんだろうが。できるって信じてやる」

盗賊「まあ、クソアマだからな。それでもどうしてもできなかった時は…」

僧侶「………」

盗賊「………」

盗賊「俺がお前を守ってやるよ。できるまで、ずっと」





244: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:12:04 ID:5Wy0/P9w

僧侶「………」

僧侶「………ずっと?」

盗賊「ああ、ずっと」

僧侶「ずっと使えなくても?」

盗賊「テメーが使えない奴なのは、俺が一番よく知っている」

僧侶「………おばあちゃんになっても、使えなくても…?」

盗賊「お前が死んでも生まれ変わってもだ」

僧侶「………!!!」

盗賊「…ケッ。テメーの面倒は、もう俺にしか見られねーだろうしな。もし、奇跡が起きたとしても、まあ…ずっと守ってやるわ」

僧侶「あ!ああああの!あのっ!!そ、そっそっそっ……それ!それって、どどどどどどういう意味なんでしょうか!!?」

盗賊「どもりすぎだ、バカ。自分で考えろよバカ」

僧侶「ででででも!!でっできれば、できれば…盗賊さんの口から、聞きたいです…!」

盗賊「ウザってーな。サービスでヒントだけやる」スッ

僧侶「…!わあ……お花の指輪…?こ、これ、盗賊さんが編んだんですか?器用なんですね…」





245: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:13:02 ID:5Wy0/P9w

盗賊「まあな。気が向いたら、本物を用意してやってもいい」

僧侶「…あ……あ、あり…ありがとう、ござ、います…!!ありがとう、ございます…!!」

盗賊「ただし。勇者がテメーを叱咤する時だけは庇わないぜ。…結構厳しそうだしな、勇者は」

僧侶「ううん!大丈夫です、勇者様を落胆させるわけにはいきませんっ!!私、頑張ります!」

盗賊「俺も落胆させんなよ?…ほら、帰ぇーるぞクソアマ。少しでも体を休めねーとだしよ」

僧侶「あ、あの、あの!ひとつだけ、お願いが!」

盗賊「あぁ?ウゼーな、手短にしやがれ」

僧侶「あの、もう、クソアマはやめて、名前で呼んでもらえないでしょうか…!?ひ、浸るに浸れないですし…」

盗賊「調子に乗るな、バカが」

僧侶「ううう~!盗賊さんの方がバカぁ!!」

盗賊「…まあ、ここぞって時になら、呼んでやってもいいけどな」





246: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:14:18 ID:5Wy0/P9w

~翌朝~

賢者「やあやあ若人達よ、昨晩はよく眠れたかなー?元気ですかーっ」

僧侶「はい、元気ですぅ~っ!」

盗賊「なんだこの茶番劇」

賢者「………」ニヤニヤニヤ

盗賊「そしてあのクソオヤジの目をブッ潰したい」

研究者「よう。あんたら、あの封印の塔に入るんだってな。ならこれを持っていけ」

僧侶「わっ、新しいメイスですか?盗賊さんにも短剣がありますよ!」

研究者「俺は魔法武具にも興味があってな、色々作ってんだが…丁度良いテストになりそうだし。そのメイスは祈りの力に作用して攻撃力が増すはず。短剣は斬りつけるたびに魔力を奪う効果があるはずだ」

盗賊「いちいち"はず"ってつけんな、不安が加速するんだが」

賢者「俺からはコレを、爆破魔法を詰めた魔法石だよ。投げつければ爆発するから、気をつけて使いなさいね」





247: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:15:01 ID:5Wy0/P9w

僧侶「武器に、魔法石に、回復薬!これで準備万端ですねっ、ありがとうございます~!」

賢者「なあなあ兄ちゃん」

盗賊「んだよ、クソオヤジ。馴れ馴れしく肩を組むな」

賢者「お嬢ちゃん、随分ご機嫌じゃない?女は誰しも精気を吸い取る小悪魔だからなあ……うんうん、オジサン色々お察ししちゃうんだけど!帰ったら話聞かs」バゴォォン!!

研究者「…魔法石はきちんと効果が出る事が証明されたな。他の魔法も詰められるか、更に研究するとしよう」

僧侶「けっ賢者さーん!?ダメですよ盗賊さん、賢者さんに魔法石投げたら~!」

賢者「」プスプス…

盗賊「いいからさっさと行くぞクソアマ!!あとそこのクソメガネ!その色ボケクソオヤジを埋めとけ!!」

研究者「…クソメガネって俺の事か?」

賢者「お前しかいないだろ。…2人とも、気をつけていってらっしゃいねー」





248: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:15:49 ID:5Wy0/P9w

~封印の塔~

僧侶「はあ、ふう……はあ、…た、高い塔ですねえ…てっぺんにまだつかないなんて…」

盗賊「…外から見たらそうでもなかったのにな。もしかすると、幻惑魔法が塔全体にかかっているのかもしれねェ。元々修行目的の塔らしいしな…」

僧侶「あ、足が……足がパンパンです…ふう、ふう…」

盗賊「まいったな、この幻惑魔法を解除しねーと、いくら登っても、まさに無駄足だぜ。一旦引き返すか…?クソオヤジに魔法解除できる道具がないか聞くとか」

僧侶「………あれ?盗賊さん…盗賊さんの荷物が、なんか光ってますよ?」

盗賊「あ?なんだ?光るようなもんなんか持ってねーぞ、俺」ゴソゴソ

盗賊「………!?…氷の洞窟から持ってきた宝玉が、光ってやがる」

僧侶「で、でもそれって確か、もう魔力反応はないって、妖精さん、言ってましたよね…?」





249: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 00:16:36 ID:5Wy0/P9w

―― パアアアアッッ!!

盗賊「うわっ!?」

僧侶「きゃあっ!ま、眩しい……」

・・・

盗賊「な…なんだ?今のすげえ輝きは……また光らなくなっちまったぞ、この宝玉」

僧侶「うう、目がチカチカしますぅ…、…あ、あれっ?あれえ?とっ盗賊さん!てっぺんが!天井がありますよ!?」

盗賊「な!?…この宝玉が幻惑魔法を解除したのか?…謎が多いな、こいつは。まあ、今はさておき。先が見えるんだ、さっさと進んじまおう」

僧侶「あんなに階段を昇ったのに、実際は一階ぶんくらいしか進んでなかったんですねぇ…もー、この疲れをどうしてくれるんですかあ~!!」

盗賊「……最上階だ、…扉があるな、鍵は掛かって…いる。ま、俺にかかれば子供騙しってところだ」ガチャガチャ

ギイイイィィ…





258: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:05:14 ID:5Wy0/P9w

盗賊「………?なんだ…?やたら広い部屋に玉座が、……誰かいるぞ」

僧侶「ね、ねえ、盗賊さん…あの、玉座の傍にある台座……宝玉が置かれていますよ?あっちは、赤い宝玉ですけど…」

魔将「………来たか!」

僧侶「きゃ!?」

魔将「ついに!ついについについに!!来たかッ!!この日をどれ程待ちわびたことか!また貴様を殺せると思うと!この魔槍に貴様の血を吸わせられるのだと思うと!!我が身が喜びに震えるぞ、―― 聖騎士よ!!」

盗賊「……は、…はあ?俺の事かよ?何言ってんだコイツ…誰と間違えてやがる」

魔将「姿は変わっても、その魂の残り香は隠せぬものよ!しかし変わらぬな、貴様らは弱者同士、身を寄せ合う。貴様は邪魔をするでないぞ、魔導師!!」

僧侶「………え?はい?わ、私?私ですか?え?私が、魔導師?」

盗賊「マジに何を言ってやがんだ、この全身鎧野郎は」





259: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:06:08 ID:5Wy0/P9w

魔将「オオオオッッ!!」ズバババッ

盗賊「うお!!」

僧侶「きゃあっ!!」

魔将「ぬうっ、我の槍を避けたか……相変わらずの身のこなし!何百年経とうとも、変わらぬな!!聖騎士よ!」

盗賊「だから俺はその聖騎士じゃねーよ!!なんなんだ、テメーはぁ!!」

僧侶「あ、あんなに大きくて、太い槍なのに…軽々振り回すなんて、お化けですぅ…!」

魔将「フハハハハ!!そら、そらそらそらぁぁぁっっ!!」ブン! ブォン!!

盗賊「チッ!話を聞けよ、この野郎!!…槍相手じゃ、俺達の武器だと不利だ……懐に入るなりして、距離を詰めねーと。勿体無いが回復薬で攻撃力を上げるか…」

盗賊「おい、クソアマ!クソオヤジから貰った魔法石だ!あれを投げて隙を作れ!!」

僧侶「ま、魔法石!魔法石!!えっと、えっと!!…あった!えいっ!!」ブンッ

魔将「ぬうっ?小石か?―― ぬお!?」ズガァァン!!





260: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:06:52 ID:5Wy0/P9w

魔将「ぬうう……爆薬か…?なんと小賢しい真似を、……ハッ!?」

盗賊「爆薬じゃねーよ、オッサン印の魔法石だ!!」ガキィン!

ゴトンッ

魔将「ほう、懐に入るその速さ、我の兜を剥ぐ短剣の突き上げ……衰えてはおらぬようだな、聖騎士よ…」

僧侶「ひいっ!?」

盗賊「な……なんだ、テメー…その顔……ミイラじゃねーか!!」

魔将「何を驚いておる?我が死んだのは、とうの昔。聖騎士、貴様が生まれるよりも遥か昔の事」

魔将「しかし我は甦った、亡者として!魔王様の素晴らしきお力により、我は甦ったのだ、地獄の底から!!フハハハハ素晴らしい!魔王様のお力のなんと素晴らしい事か!!」

魔将「溢れる力は抑えられぬ!我は欲する、肉を!血を!!魂を!!聖騎士、我と戦え!その血を再び魔槍に注げぇぇぃぃ!!」

僧侶「まおう?魔王…、の、仲間なんですか?貴方は……」





261: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:07:37 ID:5Wy0/P9w

盗賊「何を一人で盛り上がってんだか、勘違い野郎が。…おい、クソアマ。魔法石はあといくつある?」

僧侶「え、えっと、貰ったのは全部で5つなので…残りはあと3つです」

盗賊「んじゃ、もう一発投げろ。あの勘違い野郎が槍を振った時を狙え。テメー自身が槍に当たらないよう、距離は取れよ」

盗賊「魔法石、ひとつ貰うぜ」ヒョイ

僧侶「気をつけてくださいね、盗賊さん…!」


魔将「我にその血を捧げよ、聖騎士ィィィィ!!」ドウッ!!

盗賊「御免被る、ってんだよ!!」ドゴォォン!!

魔将「小賢しい!小賢しい、小賢しい!!魔法石とやらを床に投げて、煙幕を焚いたつもりか?二度は通じぬわ!」

魔将「そこだ!!」

盗賊「ぐえッ!!」ガシッ

魔将「フフハハハ…煙に紛れ跳躍し、我の顔をその短剣で刺そうとの試みか。悪くはない、しかし力が足りなかったな」

盗賊「ぐ……!首が…折れる……!!」メキメキメキ





262: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:08:35 ID:5Wy0/P9w

僧侶「盗賊さんっ!!」

盗賊「…まだ、だ…まだ待て、クソアマ」

盗賊「……おい、勘違い野郎…俺の武器が短剣だけだと、思っていたら大間違いだぜ?」

魔将「ぬうっ?」

盗賊「…ッのやろ!!」ガツッ

魔将「!! 鎧の継ぎ目に…剣を突き立ておって!」

盗賊「硬い奴は関節が弱点、てな…深く刺さらずとも、首を絞める力さえ緩みゃ、手から抜け出せんだよ!」

魔将「聖騎士ィィッ!!」

僧侶「槍を突き出した…!い、今だ!えいっ!!」ブンッ

魔将「言った筈だ、二度は効かぬ!!」バシィ

ドゴォォォンン!!

僧侶「ああッ!は、弾かれて、見当違いのところで爆発しちゃった…!!」

盗賊「だが!小さくても、隙は隙なんだよ!!うおりゃああぁっ!!!」ザグッッ!!

魔将「グワアアァァァ~ッッ!!?我の!目があぁぁっ!!」





263: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:09:26 ID:5Wy0/P9w

魔将「グオォォ……こ、これは…何だ…!力が抜ける……!!刺さる短剣が、我の魔力を吸い取る…!?」

魔将「小癪なぁっ!!」ズボッ ガシャン

盗賊「あのクソメガネ、やるじゃねーか。ちゃんと機能したぜ、あの短剣」

僧侶「魔王の力……魔力を吸い取ったから、ダメージがあったんですね…!」

魔将「ヌヌウウゥ……」

魔将「魔王様より頂いた力を…このようなナマクラに奪われるとは……不覚!」

魔将「まず狙うは聖騎士にあらず……ちょこまかと目障りな貴様からであったか、魔導師…」

魔将「まず貴様を仕留め、力の半減した聖騎士を次に殺すべきであったわ!!」グオォッ!!

僧侶「えっ?き…きゃあああ!!?」

盗賊「クソアマぁっ!!」

―― ピカッッ!





264: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:10:57 ID:5Wy0/P9w

魔将「ぬ!?この光は!?」ジュウウゥッ

魔将「ギャアアアア!!ひ、光が!光が、我の体を焼くぅぅっ!!?」

盗賊「…台座の、赤い宝玉が……」

僧侶「光って……、……!?」キィィーン!

僧侶「な、なに?なに?あ、あ、頭が…頭の奥が、響く…」

宝玉『…あたしができるのは、ここまでだ。早く、あいつが捨てた短剣を拾って、もう一度、あいつを刺しな!』

僧侶「だ…誰?誰なの?誰か、いるの?」

盗賊「なんだかよくわからねェが、青も赤も便利だってこたァわかった…これはチャンスだ!もう一度顔面に喰らわせてやる!」ダッ

魔将「させるかあああ!!!」

僧侶「さ、最後の魔法石ですよ!」ブンッ

ドカァァン!!

魔将「ぐ…足下に!!」グラッ

盗賊「この短剣、イイ味してんだろ?正直言うと、俺も驚いてんだがな…」

盗賊「だから、おかわりをくれてやるよ!!しっかり噛み締めろや!!」ズドゥッ!!





265: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:11:58 ID:5Wy0/P9w

魔将「グボアァッ…!!」ドザァッ…

盗賊「…へっ。口ん中に突き立ててやったぜ。お粗末さん、と」

僧侶「は……はああぁ…か、勝った…?ん、ですよね……こ、怖かった」ヘナヘナ

盗賊「貰った道具がなかったら、わけのわからないまま殺されていたな。…やれやれ…こいつが塔に現れた魔物なのかね」

僧侶「…魔王に力を貰った、って言っていましたね……魔王は、ずっと昔に死んだ人も、甦らせて、配下にできるんですね…」

僧侶「そ、そういえば、さっきの声はなんだったんだろ?他にも誰かいるのかな…確か、こっちの方から…宝玉の方から…」

盗賊「…おい、勘違い野郎の傍を不用意に歩くなよ、危ねーぞ……」

魔将「 」クワァ

魔将「―― こ゛の゛程度で、我が死゛ぬ゛か゛ぁぁぁぁ!!!」

僧侶「!!? き、きゃあああああ!?」





266: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:12:47 ID:5Wy0/P9w




―― ドズッッ…


 


267: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 12:14:10 ID:5Wy0/P9w

ボタッ!! ボタボタッ…


魔将「……ハハハハハ…血だ…血が……我を満たす…潤す……癒える…!」

魔将「温かい……温かいぞ、貴様の臓物の温かさ、柔らかさ、脈動!全てを感じるぞ、フハハハハ!!ハハハハハハ!!!」

魔将「昔も、今も!貴様は本当に変わらぬな…ちっとも変わってはおらんなぁぁ、―― その女を庇って、我に殺されるところ!!全く変わっておらぬぞ!!」

魔将「なあ、聖騎士!!我の腕に腹を貫かれ、溢れ出る貴様の血は、まるで滝の如しよ!ハーッハッハッハッハー!!」


盗賊「……ゴボッ!!げぼ、……っ………」ビチャビチャ


僧侶「いっ、」


僧侶「いやああああああああああ!!!!」





268: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:03:58 ID:5Wy0/P9w

盗賊「ッ」ドサッ

僧侶「いやああああ!!ああああああああーっっ!!!」

僧侶「盗賊さん!!盗賊さん、盗賊さん盗賊さん!!いやあああっ!!」ガクガク

魔将「フハハハハハ!!昔も!今も!!これからも!!貴様を殺すのは我だ!!貴様は我の食糧だ、フハーッハハハーッ!!」


僧侶「――」プツッ


僧侶「………せ」

魔将「フハハ……、…む…?」

僧侶「………かえせ」グッ



僧侶「返せッ!!!」

僧侶「その肉は盗賊さんのだ!その血は盗賊さんのだ!!返せ!返せよ!!!」

僧侶「お前なんかに!一欠片も、一滴も、くれてやるものか!!返せ!盗賊さんの肉を!血を返せえええぇッッ!!!」ブォンッ!!





269: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:04:47 ID:5Wy0/P9w

魔将「ぬ!?ぬうっ!!ぐ…!!?」ゴッ! ドゴ! ガツッ!!

魔将「な…なんだ、これは…!?こんな…小娘の力とは思えぬ……!どんどん、打つ強さが増してゆく!?」ガンッ! バコッ!

僧侶「うわあああああああ!!!」

僧侶「お前が!お前が!!お前が奪ったから!!お前があああぁぁ!!」

僧侶「肉を返せ!血を返せ!!盗賊さんを返せぇぇぇぇ!!!」

魔将「こ!こいつ!!」バシッ

僧侶「ぎゃっ!!」ガツッ

僧侶「げほっ!……ゆ…ゆるさない…許さない、許さない、許さない!!お前だけは許さない!!!」

僧侶「お前だけは、絶対に!!許さないぃッ!!!」ゴアッ!!

魔将「…!!そのメイスか…!まるで黒い炎が吹き出しているかのような……我への怒りや憎しみを、力と変えているのか!!」

僧侶「うわあああああああ!!!」ドッ!!





270: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:05:37 ID:5Wy0/P9w

魔将「ぐおっ…!!」ドフッ

僧侶「ああああああ!!!」ガン! ガン!! ガンッ!!

僧侶「お前が!お前が殺したんだ!!返せよ!!盗賊さんを返せえぇ!!」ガンッ!! -- バキャッ!

魔将「ぐふっ…!メイスの、柄が折れたか……うぐ!!」ゴツッ!!

魔将「す、素手で!この我が!小娘ごときの素手で!!顔を殴られる、など…!!」ゴツ! バキッ!!

僧侶「うわあああああああーッッッ!!!」

魔将「(口に刺さっている短剣が…喉奥にめり込む!!)」ズグッ! ズブ!

魔将「なんたる、屈辱…!!この、我が……貴様ごときにぃぃぃぃ!!!」


グジャッ!!


僧侶「――……っはあ!はあ!!はあ…!!」

僧侶「う…うっ、う……うわあああん!!」

僧侶「返して…返してよおっ……!!盗賊さんの肉も、血も、命も……!盗賊さんを、返してよぉぉ…!!」





271: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:06:51 ID:5Wy0/P9w

僧侶「うっうっ…うっ……、…」

僧侶「…だいじょうぶ…大丈夫、まだ、間に合う……」

僧侶「元に戻せば、大丈夫……」フラッ

僧侶「…盗賊さん…盗賊さん、盗賊さん」

盗賊「………、……」ゴポッ

僧侶「大丈夫…すぐ、戻してあげます、から…お肉も、血も、集めて、きましたから、ね?ねっ?」

僧侶「だから、大丈夫…大丈夫ですよ、元に戻せば、だいじょう、ぶ……?」ペタッ…

盗賊「………」ナデ ナデ

僧侶「…う、動いちゃ、だめ…!頭、な、撫でて、くれるの、嬉しいけど……今は、うごかないで…!」

盗賊「……、…、………」

僧侶「っあ……?」

盗賊「………」ニッ


―― "僧侶"。


僧侶「……ああああ……あああっ…!!う゛ああああああーっ!!!」





272: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:07:43 ID:5Wy0/P9w

―― ピカッ…

宝玉『…なんてこった……あたし達の時よりも、魔力が多かった…あの一撃で死ななかったなんて……』

宝玉『魔王は、更に力を増しているの…?運命は、覆せないの…!』

僧侶「……っ、だれ…?」

宝玉『…ここだよ。あたしはここにいる。宝玉の中に、封じられた……』

魔導師『あたしは魔導師。あんたの昔の姿。遠く遠く…遥か昔の姿……』

僧侶「…!?宝玉から……人の姿が…武道家さんみたいな、……でも、赤い…亡霊…?」

魔導師『ごめん…あんなに強くなっていたなんて、知らなかったの。守ってやれなかった…あたしは……また聖騎士を守れなかったんだね』

魔導師『守りたくて……転生をも選んだのに…こんな、事って…!』

僧侶「な…なに……?何を、言っているの…?」





273: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:08:30 ID:5Wy0/P9w

魔導師『…あたしは、あんたの昔の姿よ。あたし達は…あたしと聖騎士、シスター、そして勇者は、神託を受けて、魔王討伐に向かったんだ』

魔導師『昔、遥か昔の事だよ。…魔王とその配下、四天王と対峙し、対決し……そして、あたし達は負けた』

魔導師『あたし達のダメージも大きくて。最初に、みんなを癒せるシスターが殺された。次に、あたし達の盾になって、聖騎士が殺された』

魔導師『残ったあたしと勇者は、からくも魔王を追い詰めたけど……あたし達も…もう辛くて、…辛くて……』

魔導師『魔王は取り引きを持ちかけてきた。あたしはそれを飲んだ、次こそ聖騎士を守りたいって、癒したいって思ったから、取り引きに応じたよ』

魔導師『そして、勇者も……勇者は……取り引きを、突っぱねた。魔王を倒さず、明日に希望を託さず』

魔導師『勇者は、世界の破滅を望んだ』

魔導師『あたし達は…魔王に、負けたんだ』





274: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:09:17 ID:5Wy0/P9w

僧侶「………そんな」

魔導師『何故、勇者がそんな事を願ったかわからない。でも、取り引きの時に、勇者はこう言ったよ』

魔導師『こんな世界、いらない』

魔導師『そう勇者が破滅を願った事で、絶望の力で、魔王を少しだけ回復させてしまった』

魔導師『あたし達の力は奪われ、宝玉に閉じ込められた。そして抜け殻だけが転生してしまったんだ。それが今のあんた達だよ』

僧侶「………」

魔導師『まあ…回復したといっても、微量ではあったから、魔王もそのまま眠りについたようだが』

魔導師『最近になって力を回復し、甦った。あんなにも…配下に強大な力を与えられる余裕まで持って』

魔導師『神はかつて魔王を追い詰めた、あたし達の抜け殻を探し、神託を与え、あたし達の力を得るべく導いたようだが…』

魔導師『……結局…ダメだった、ね……』





275: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:11:03 ID:5Wy0/P9w

魔導師『あんた達、青の宝玉を持っているだろ?』

僧侶「……はい…と、盗賊さんが、……持って、ます」

魔導師『青の宝玉には、聖騎士が閉じ込められてんだ。…こんな時に、すまないけど…彼に会わせちゃくれない、かな』

僧侶「………」ゴソゴソ スッ

魔導師『ありがとう』

魔導師『…やっと会えた……ごめんね、あんたにばかり、傷を負わせて…痛かったろ』

魔導師『聖騎士……あの魔将に殺られたから、より魔の力に飲まれてんだね。自分が自分だとわかっていない…消えかかっている』

魔導師『ごめんね……あんたを守れなくて、癒せなくて、ごめんね。あたし……シスターが羨ましかったよ…あたしは、あんたの剣になるより……あんたの盾に、薬に…なりたかったよ…』

僧侶「………」





276: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:11:45 ID:5Wy0/P9w

魔導師『……言ったように、今のあんた達は抜け殻だ。けれど、あたし達を受け入れれば、力を得る事ができる。あんたなら、すべての回復呪文を使えるようになるだろう』

僧侶「!! じゃ、じゃあ……盗賊さんを、生き返らせる…蘇生呪文も……!?」

魔導師『ああ。……さあ、どうする?あんたは、あたしを受け入れてくれる?』

僧侶「それは!それは勿論、………、……いえ、やっぱり…いいです。このままで……」

魔導師『なっ…?』

僧侶「………」

チュッ…

魔導師『! おや、まあ…』

僧侶「…へへ……盗賊さんと、キス、しちゃった…」

僧侶「………でも、よく…キスは、果実の味とか、いうけれど……あれ、嘘、だったんですねえ」

僧侶「だって、血の味でしたもん」

魔導師『………』

魔導師『………そう、だね。…あたしの時も、血の味だったよ』





277: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 20:12:25 ID:5Wy0/P9w

~封印の塔・外~

賢者「………」ソワソワ

研究者「少し落ち着け。さっきから塔の入口前でウロウロとして。茶でも飲め」

賢者「イモリの黒焼き茶だろ?いらないよ…このゲテモノ好きめ」

賢者「…2人とも大丈夫かねぇ……やっぱり、こっそりと付いていけば良かったかな…」ウロウロ

研究者「保護者気取りも結構だが、過保護なのはどうかと思う」

研究者「保護者なら、成長を見守る事を第一にすべきだ。可愛い子は谷に突き落とせ、と言うし」

賢者「混ぜちゃいけないものを混ぜるから、爆発するんだよ。お前はさあ…」

研究者「………?」

研究者「……なんだ?あれは……塔の最上階に、光が…」

研究者「………天使……?」





281: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:18:18 ID:5Wy0/P9w

~封印の塔・最上階~

僧侶「盗賊さんは、私を信じてくれている」

僧侶「だから私も自分を信じます」

僧侶「いつか、使えるようになる。回復呪文が使えるようになる」

僧侶「溜まっているツケを返さなきゃ」

僧侶「それが……今なんだ!!」カッ

魔導師『―― この、力は…!』

僧侶「私なら、できる!私が盗賊さんを助ける!」

僧侶「私が盗賊さんを守る!祈りを捧げて……神様のような、奇跡を…神様の代行として、奇跡を」

僧侶「……私が、起こすんだ!!」

僧侶「神様…お願いします。志半ばに倒れた、この者に……再び立ち上がる力を、勇気を、お与えください!!」

パアアァァッ!!

魔導師『……!!抜け殻の、あんたが…蘇生呪文を……!?』

魔導師『………もしかして、あんた達なら…きっと……』





282: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:19:03 ID:5Wy0/P9w

 『私は、みんなを守る力を得た』

 『だが、自らその力を捨てる事を選んだ』

 『みんなを守りたい。けれど、それ以上に、たった一人を守りたいと思ってしまった時から。欲を生んだ時から、私としての私は、弱くなったのだろう』

 『私は、自由が欲しかった』

 『掟や使命感に縛られず、たった一人を守れるだけの、自由が欲しかった。博愛ではなく、たった一人を愛せる自由を。彼女の傍へ飛べる翼が欲しかった』

 『だから…魔王に屈してしまった』

 『しかし君は私よりも強い。自由である事を選択し、それを得た君なら、きっとやれる』

 『魔将の呪いは私が引き受けよう。さあ…行きたまえ。幸運を手に、自由になったその身体で、……彼女を守り、勇者達を救い、魔王を倒してくれ!』





283: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:19:53 ID:5Wy0/P9w

・・・・・


・・・


・・





284: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:20:48 ID:5Wy0/P9w

~数週間後~

賢者「待たせたな、やっとお前の墓を立てられたよ。居心地はどうだ?」

賢者「…こんな事になるなんて、思わなかった。ってのが、本音だけどな……」

賢者「………」

ドゴォォン!!

研究者「げほっ!!ごほ!!おかしいな……分量は合っていたはずなんだが…材料が足らないのか…?」ガラガラ

賢者「相変わらずだな、お前は。こっちは感傷に浸ってんの~、静かにしてくんない?」

研究者「お前が体験したという、妖精の移動呪文の話をもう一度聞かせろ。いや…それよりも、実際に見て確かめた方が早いか?」

賢者「おい、まず俺の話を聞けよ?」

研究者「………墓か」

研究者「言ったろ、保護者気取りも結構だが、過保護なのはどうかと思う、って」

研究者「なあ?……武道家ちゃん…」


墓碑【武道家、ここに眠る】

 


285: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:21:37 ID:5Wy0/P9w

賢者「……お前の言う通りだな。格好つけてばかりで、意地を張っていたから、自意識過剰だったから……」

賢者「でも、だーいじょぶだー。彼女は俺の事を見守ってくれているしな。この指輪がそれを教えてくれるのさ」

研究者「…俺は魔法武具にも興味があって、」

賢者「この指輪を対象にしたら、すっごい怒るからね」


研究者「それで?旅立つのは今日だったか」

賢者「ああ。長年の夢と目標だった悟りの書を探しにいく。今度こそ見つけて、武道家に自慢してやるんだ」

僧侶「賢者さーん…!旅の支度、整いましたあー!!」

賢者「おーう、ありがとうねーお嬢ちゃん。じゃ、行ってくるよ。俺のいない間、墓の手入れはよろしく頼んだぜ」

研究者「わかってる。……友人直々の頼みを無下にする程、冷たくもないんだぜ、俺は」





286: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:22:29 ID:5Wy0/P9w

賢者「それじゃあ行きますかー。と言っても、俺は途中の港でお別れだけどな。今も聖騎士の王国にいる、勇者とやらに会ってみたくもあるが……船の時間もあるし」

僧侶「途中まででも、ご一緒できるのは嬉しいですよう!さあ、行きましょ!」

賢者「あ、お嬢ちゃん、いきなり走り出すと、転……」

僧侶「きゃあ!!」ステーン!

賢者「…転ぶよー、と言いたかったが、ハハ、間に合わなかったなー」


 「ぐがっ!?」ゴン!!

―― 盗賊に かいしんのいちげき !

賢者「おお盗賊よ、死んでしまうとは情けな~い、マジ格好悪~い、信じられなぁ~い」

盗賊「死んでねえッ!!つーか何しやがる、このクソアマァッ!!メイスを吹っ飛ばしやがって!!」





287: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:23:13 ID:5Wy0/P9w

僧侶「す、す、すみませんすみません~!!わわ私、ドジで!でも新しいメイスも重たくて……!」

盗賊「ごちゃごちゃ抜かすな!!うぜーんだよ!……いいから早く治せ、コブになっちまう!」

僧侶「は、は、はいぃっ!!回復魔法!……あ、あれ?」

盗賊「…おい、何も起きないんだが」

僧侶「すみません、すみません!私、落ちこぼれだから……まだ安定してないみたいで…!あっ、で、でも、盗賊さんが私の頭を撫で撫でしてくれたら、なんかできる気がするな~…なんて」

盗賊「よーし、撫でてやろう」ゴン! ゴンゴンゴン!!

僧侶「撫でると殴るは全然違う気が!!!つ…ついに、4連発……」ヨロヨロ

賢者「はいはい、夫婦漫才はそこまでにして、そろそろ行くよ~」

盗賊「誰が夫婦だ!!こんな使えねーバカクソアマ!!」

僧侶「盗賊さんの方がバカですよう!オタンコナスぅ!!」





288: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:24:03 ID:5Wy0/P9w

・・・


 「………!!君達は…まさか……、………そうか。やっと、やっと会えたのか…」


 「もう、遅刻だよ、遅刻ー!……えへへ、僕達も気づいていなかったから、おあいこだけど…」


・・・





289: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:24:45 ID:5Wy0/P9w

僧侶「勇者様達と…」



盗賊「合流できた!」



【おしまい】





290: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/08(水) 23:25:32 ID:5Wy0/P9w

ベタベタなものを短めに、サクサクやりたいと思いながら、少し長くなってしまいました。

もう少し考えて、広げた風呂敷をたためたら、勇者&魔法使いルートと魔王討伐の話も書こうと思います。


読んでくださった方、本当にありがとうございました。

【前編】僧侶「勇者様と」 盗賊「合流できない」

1: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:14:23 ID:5Wy0/P9w

司祭「…というわけで、君には勇者の仲間である僧侶の護衛、及び勇者との合流を果たし彼の力となってもらいたい」

司祭「君もまた神の加護を受ける、勇者の仲間であると神託が降りた…それを忘れる事なく、心して任務を遂げるよう願う」

盗賊「………」

僧侶「よ、よろしくお願いしますぅぅ…」オドオド

盗賊「…なんで俺が…」

 

元スレ
SS深夜VIP
僧侶「勇者様と」 盗賊「合流できない」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1367421263/

2: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:16:52 ID:5Wy0/P9w

司祭「僧侶。道中気をつけて行くのだよ。くれぐれも盗賊さんの、そして勇者様のご迷惑とならぬようにな」

僧侶「は、はいぃ。頑張ります…うう、怖いけど…」

司祭「旅立つ2人に神のご加護がありますように」

盗賊「………」

盗賊「めんどくせェ…いきなり声がかかったかと思えば、それは大聖堂の司祭サマで、しかもガキのお守り、更には俺が勇者の仲間だぁ…?」

盗賊「盗みならばなんでもござれ、悪事に手どころか、この身どっぷり浸かって生きてきたこの俺が。寝耳に水の騒ぎじゃねーよ」

僧侶「わ、私…ガキじゃありません…そそ僧侶です…」

盗賊「あぁ?」ギロリ

僧侶「ひいぃ!!」ガタブル

司祭「勇者と合流し、その力となりて魔王を討ち取れば、国から報償金も出るだろう。勇者の生き方を見れば、君も自分の人生を見直せるかもしれんぞ」

盗賊「それはどうでもいいが、まあ、報償金てのは悪くない。魔王も宝を貯め込んでいるだろうしな…」





3: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:18:59 ID:5Wy0/P9w

司祭「これは国から支給されたものだ。持っていきなさい」

盗賊「100ゴールド、薬草…と、それに武器か。ほう、真新しいダガーナイフ。こいつは有り難ェ」

僧侶「メ…メイス、重たいです…」ヨロヨロ

僧侶「はうっ!?」フラッ

盗賊「ぐがっ!?」ゴン!

 盗賊に かいしんのいちげき !

司祭「…おお盗賊よ、死んでしまうとは情けない……」

盗賊「死んでねえッ!!つーか何しやがる、このクソアマァッ!!」

僧侶「ごごごごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ~!!!メイスが…メイスが……!!」

司祭「大聖堂から出る前にこれとは…先行き不安すぎる…」





4: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:21:23 ID:5Wy0/P9w

~大聖堂の街~

僧侶「早速薬草使っちゃいましたね…」

盗賊「誰のせいだと思ってやがる。司祭じゃねーが、この先不安で仕方ねーよ…あーあ、全く面倒なことになった」

僧侶「す、すみません…あと、メイス持ってくれて、ありがとうございます…」

盗賊「テメーに持たせたら今度こそ殺される気がするしな。さっさと勇者とやらと合流すんぞ。確か酒場に居るんだったな」

僧侶「は、はい…話によると、そうですね……」

盗賊「大聖堂のある街に酒場。神様の住む街に悪党がぞろぞろ。つくづく変な場所だよな、ここはよ」

僧侶「と…盗賊さん…は、やっぱり、そのう…暗黒街に…?」

盗賊「ああ、悪党や貧民が集う居住区の生まれだ。ったくよ、神様とやらがいるならば、何故俺達は救ってくださらねーのかねェ?」





5: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:23:05 ID:5Wy0/P9w

僧侶「か…神様は…どのような方に、も、等しく……その御手を差し伸べてくださいます……と、盗賊さんも、祈りを捧げれば…救われることでしょう…」

盗賊「ケッ。どうでもいいやい、んなこたァ。祈りで腹が膨れるかよ、祈って金貨が空から降ってくんなら、いくらでもするけどな」

盗賊「明日のパンにも困るような生き方をしてきた俺達が…そんな暇も余裕もあるもんかよ。なんで俺が勇者の仲間とやらに選ばれたか、疑問でならねェな…全く…」

僧侶「き…きっと、それも…神様の試練、かと……貴方をお救いくださる試練…」

盗賊「試練だけに、そんな神様の気が知れん。そうこう言っているうちに、ついたぞ。酒場だ」

僧侶「…全っ然うまくなんか、ないですからね!」





6: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:25:06 ID:5Wy0/P9w

~酒場~

盗賊「っはぁ!?マジで言ってんのか、それ!?」

店主「ああマジだ。そこのテーブルにいたんだがな、隣村に魔物が攻めてきたと情報が入って、すぐさま店を出ていったよ」

僧侶「そ、そんなあ!勇者様に置いて行かれちゃった…!」

盗賊「テメーがもたくさしてっからだ!チッ、すぐに追い駆けるぞ…隣村だったな、走りゃまだ間に合うだろう」

僧侶「わ、私、走るの遅いですぅ…!」

盗賊「知るかクソアマ!ゴニョゴニョ言っている暇があったら、とっとと走れ!」

僧侶「クソアマじゃないです、僧侶です~!うえ~ん、勇者様ぁ~!!」





7: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:26:29 ID:5Wy0/P9w

盗賊「………」タタタタタ

僧侶「はあ、はあ、ふう」トテトテ

盗賊「…テメー、ふざけてんじゃねーぞ。マジに遅すぎる…歩いてんのかってレベルだ」

僧侶「す、すみません…、頑張っ、て、ますが……はあ、はあ、は、走るの……苦手で、ふう、はあ」

盗賊「大体荷物は全部俺が持ってやってんのによ、その俺より遅いって有り得ないだろうがっ!俺だってそんなに体力ねーんだぞ!?」

僧侶「すみません…すみません……ふう、ふう」

盗賊「ったく…、ん!?」

魔物「キシャー!」

僧侶「きゃー!?」

盗賊「チッ!魔物だ!!おい、クソアマ!そこから動くんじゃねーぞ!」

僧侶「は、はひぃ……というか、私クソアマじゃないです、僧侶ですぅ~!」

盗賊「どうでもいいんだよ、そんなこたぁ!うりゃあ!」ザシュ





8: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:28:23 ID:5Wy0/P9w

魔物「ギギー!!」

盗賊「数は三体、残り二体……そらよっ!」ドシュ

魔物「ギァー!!」

僧侶「きゃああ!?」

盗賊「バカッ!ボケっとしてんじゃねえ!!」ザンッ

僧侶「ああ!私を、か、庇って…!盗賊さんが魔物の爪に腕を掻かれたー!!だだだ大丈夫ですか!?」

盗賊「クソ、血が…おいクソアマ、回復魔法とか使えねーのか?」

僧侶「す、すみません…!私、落ちこぼれで…まだ何も出来ないんです~!!」

盗賊「とことん使えねーなあぁテメーはよォー!!」

盗賊「ちくしょうーっ!張った張られたの博打は好きだが、自分の命をチップにするなんざ、金輪際ごめんだぜッ!!」ドシュッ

魔物「ギャアァー!!」

僧侶「か…勝った!勝ちましたよっ盗賊さん!」

盗賊「はぁ、はぁ……ケッ、ざまーみやがれってんだ…」





9: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:29:59 ID:5Wy0/P9w

僧侶「あの、一旦街に戻りましょう…?血がいっぱい出てます、薬草無いですし……先程頂いたお金で薬草を買うとか…治療を受けるとか、した方が…」

盗賊「バカ、そうこうしている間にまた勇者に置いて行かれたらどうすんだ?俺はさっさと安全圏に引っ込みてーんだよ」

盗賊「勇者とやらなら、クソアマ、テメーのお守りも好き好んでやるだろうしよ。そうすりゃ俺は後方でぬくぬくしながら、報償金も楽に手に入れると…楽する為の前金と思えばどうって事ねェ、こんな傷」

僧侶「で、でも…!化膿したりしたら……」

盗賊「布できつく縛っておきゃ隣村まで持つだろ。つーかテメーが回復魔法を使えれば、問題はなかったのによ」

僧侶「す、すみません……」

盗賊「…まあ、経験を積めば、いくらなんでも覚えるだろうしな。それまでの辛抱ってこった…」

僧侶「ううう…が、頑張ります!レベ、レベルアップ、して…回復魔法を覚えますからあ~!」





10: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:31:58 ID:5Wy0/P9w

 盗賊はレベルが上がった!
 僧侶はレベルが上がった!

 盗賊はレベルが上がった!
 僧侶はレベルが上がった!

・・・


盗賊「………」

僧侶「………」

盗賊「クソアマァァァ!!なんっでこれだけレベルが上がっても、ひとつも回復魔法を覚えやがらねーんだァッ!?」

僧侶「ひいいぃ!!?ごごごごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!わたっわた私、おおお落ちこぼれで~ッ!!」

盗賊「ものには限度があるだろうがァ!!ふざけんなよクソアマ、回復出来ないなんざ詐欺みてーなもんだろうが!どうすんだよ、どうすんだよコレよォ!この状況よォ!!」

僧侶「あ!あの!ひとつだけ…」

盗賊「あんっ?」

僧侶「私…私、クソアマじゃないです…僧侶ですぅ!」

盗賊「うるせえ!!回復魔法使えるようになってから寝言垂れろや、クソアマ!!」





11: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:57:15 ID:5Wy0/P9w

~隣村~

盗賊「はあああぁ!?またすれ違っただとぉ!!?」

村人「は、はあ。勇者様は、魔物をすぐに退治してくださいましたが…ここから南の洞窟に、その魔物達の住処があると聞くと、そこに向かわれて……」

村人「お礼もありますし、せめて一晩でも休まれてはと、お引き留めしたのですが…礼など不要と、そのまま行かれてしまいました」

僧侶「はあ~、流石勇者様ですねえ…カッコイイです…」

盗賊「チッ!時間食いすぎたせいだ…さっさと追いかけるぞ!」

村人「貴方達は勇者様の仲間なのですね?ではどうか此方をお持ちください。何分、魔物に荒らされてしまい、こんなものしかご用意できませんが…薬草です」

僧侶「ああ!いえっすごく有り難いです…!本当に本当に有り難うございます…!と、盗賊さん!怪我の手当てをしましょう!」





12: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:58:26 ID:5Wy0/P9w

村人「本当は毒消し草をお渡ししたかったのですが、この辺りの魔物はよく毒を持っておりますし…」

村人「しかし襲ってきた魔物に、毒消し草畑を潰されてしまいまして。申し訳ありません」

僧侶「いえ、とても有り難いです…!わ、私達が必ず魔物を、魔王を倒します、から!だからまた毒消し草の栽培に、打ち込めますよ…今度は安心して、平和に…!」

盗賊「回復魔法を使えないクソアマに言われても不安しかねーよ」

僧侶「ううう!」

村人「なんと…では余分に薬草をお持ちください。どうかお気をつけて…」

僧侶「有り難うございます、有り難うございます!さ、さあっ!いいい行きましょう、魔物の住処の、南の洞窟…洞窟……」ブルブル

盗賊「生まれたての子鹿みてーな足している奴が、随分偉そうに張り切り勇むじゃねーか…あー面倒くせェ」

村人「…大丈夫なんだろうか…この方達…」





13: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 00:59:30 ID:5Wy0/P9w

~南の洞窟~

盗賊「さて、洞窟だが…いっこうに魔物が現れねーな…勇者が倒したのか?」

僧侶「」ビクビク

盗賊「暫く戦闘は勘弁願いてーしな、有り難いっちゃ有り難いが」

僧侶「」オドオド

盗賊「…つーかよ、クソアマ。俺のマントに掴まるんじゃねえ、重てーし動きにくいだろうが」

僧侶「ごめ……なさい、でも、わ、私…クソアマじゃないです…!……くっ…くっくっ、くっ……」

盗賊「何を笑ってやがる」

僧侶「違います!くっ…暗くて怖いんですう!!もぉやだあ~…早く外に出たいです…!!」

盗賊「お前なあ、勇者についていくって事は、この先こういった場所に死ぬ程入っていく事でもあるんだぞ?ぴーぴー泣いてんじゃねーよ!」

僧侶「だ!だって!だってー!!」

盗賊「だってもヘチマもあるかっ!!うるせえんだよ、クソアマ!!」





14: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 01:01:06 ID:5Wy0/P9w

盗賊「出口か…洞窟というより地下道か。結局魔物は一匹も出なかったな。宝箱も空だったし、チッ、勇者の野郎、きっちり回収して行きやがって」

僧侶「はあぁ…やっと外に出られるんですね、良かったあ…怖かった…」

盗賊「おいクソアマ。今日は此処で一泊するぞ」

僧侶「はひぇ!?ななななんで!?なんでですか!?」

盗賊「外を見てみろ、もう日が沈む。魔物どもは夜行性だ、より凶暴化するだろうよ。そんな中をフラフラ歩いたら仲良く御陀仏だぜ?」

盗賊「先を急ぎてーが、だからって危ない橋を渡るわけにゃいかねえ。魔物のいないここは、今や良い休憩場所だ」

僧侶「でも、でもでも!洞窟は怖いです、暗いしジメジメしているし!」

盗賊「うるせえ!暗いなら火を焚きゃいいだろうが!その辺から薪木を拾ってこいっ」

僧侶「うえ~ん!勇者様ぁ~…!」





15: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 01:02:30 ID:5Wy0/P9w

盗賊「………」

僧侶「……すぅ……すぅ……」

盗賊「…チッ、あれだけ騒いでいたのに、間抜けな面して寝やがって。臆病なのか図太いのか、どっちかにしやがれ」

盗賊「…このマントなら少しは寒さを凌げるか」パサ

僧侶「……すぴー…」

盗賊「………」

盗賊「………はあ…出だしの魔物にやられた傷から血が止まらねーな…こいつは出血毒か……」

盗賊「薬草……いや、これくらい、どうって事ねえ。いざって時の為に温存だ、俺もクソアマも戦闘職じゃねーしな…」

盗賊「大体クソアマが回復魔法を使えりゃいい話なのによ!腹立つなー、鼻にドングリ詰めてやる」キュッ

僧侶「ふが。……ふぐぐ……ひんっ!!」ポンッ!

盗賊「痛ッ!?鼻からドングリ吹き飛ばしやがって、クソアマ!」

僧侶「……すぴー…すぴー……」

盗賊「…ハハハ、間抜け面め…」





16:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/02(木) 01:20:00 id:YciM1TkU

流石につかえなさすぎるwww





18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/02(木) 05:25:57 id:Ub8sSo2A

初歩の回復魔法も覚えれん僧侶を連れて来られても勇者が困るな…





20: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:33:45 ID:5Wy0/P9w

チュン チュン

僧侶「……んむ…、…ふぁ、……あ…もう朝…?」

僧侶「あれ…盗賊さんがいない…!?………?このマント、盗賊さんの?」

僧侶「…あったかいなあ…どうしよう、どこに行っちゃったんだろう、盗賊さん……盗賊さんも…私を置いて行っちゃったのか…な……」ウトウト

盗賊「いつまで寝てやがる」ゲシッ

僧侶「きゃふ!…あっ、あっあっ!と、盗賊さん!!どこに行っていたんですか!?」

盗賊「朝からうるせえんだよクソアマ。起こすんじゃなかったぜ。ほらよ、飯だ」

僧侶「あ…り、林檎だあ。採って、きて…くれたんですか?有り難うございます……」

盗賊「テメーが魔物の肉なんざ食えないとか騒ぐからだ。ったく、何にしても面倒かけやがるな、クソアマ」





21: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:34:56 ID:5Wy0/P9w

僧侶「し、仕方ないじゃないですか…戒律も、ありますし……そ、それに…脂身、苦手なんです…」

盗賊「…この先、贅沢言っていられる場合じゃなくなる事もあんだ。戒律?破っちまえよ、そんなもん。祈りや戒律なんぞで腹は膨れねェ」

盗賊「魔物肉だろうが、草の根だろうが泥水だろうが……食えるもんがあるという事は、有り難ぇ事なんだ。食えるうちに食っておかなきゃダメなんだ。有り難ぇ有り難ぇって思いながら」

僧侶「………」

盗賊「だから飯を食う前は"いただきます"、食ったあとは"ごちそうさま"って言うんだ。有り難ぇって気持ちを込めてな。それが生きるって事だぜ」

僧侶「………」

盗賊「…さっさと食え、食ったらすぐ出発すっからな」モグモグ

僧侶「………!」バッ

盗賊「あ!?テメー、それは俺の魔物肉だぞ!?」

僧侶「むぐ…!」モグモグ ゴクン





22: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:36:06 ID:5Wy0/P9w

僧侶「うぇ…、けほ、ご…ごちそうさま、でした……」

僧侶「………ありがとう、ございました……うぷ」

盗賊「…ふん。食えるんじゃねーか」

僧侶「えへ……が、頑張らなきゃ、ですし…私も……」

盗賊「だが、どうしてくれんだよ。俺の朝飯」ゴンッ

僧侶「!?盗賊さんが私の頭をぶった~!い、いえ!ご、ごめんなさい!あの、この林檎、どうぞ!」

盗賊「当たり前だ、クソアマが」

僧侶「あ、あと…!マント、ありがとう、ございました…すみません…掛けて、くださったんですね」

盗賊「………寝惚けたテメーが俺のマントを剥いで奪っただけだ」

僧侶「はぇ!?ほほほ本当ですか!?それ!」

盗賊「おかげで凍え死ぬかと思ったねぇ」

僧侶「ああああう……!!恥ずかしい…!ごめんなさい、ごめんなさいぃ!!」

盗賊「…チッ」





23: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:37:58 ID:5Wy0/P9w

魔物「キシャー!」

盗賊「洞窟から出た途端に戦闘かい…」

僧侶「うう…怖い、ですけど…!わ、私だって!レベル上がりましたからね!お肉も、食べましたし!!パワーアップ、もりもりなんですからねっ!」

僧侶「えいっ!」

魔物「ギュ!!」ボカッ

僧侶「悔い改めて、ください!えいっ、えいっ!!メイス攻撃!」ボカ ポカ

盗賊「おー、やるじゃねーかクソアマ。その調子で頑張れや~」

僧侶「僧侶ですぅ!っというか、盗賊さんも戦ってくださいよう~!!」

盗賊「俺は今までに散々戦ったろう。バトンタッチってヤツだ。お?魔物のくせに宝石なんざ持っていやがる、生意気な」ゴソゴソ

僧侶「ふえ~ん!勇者様ぁ~、私達どんどん罪深くなっていきますう…!」





24: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:39:24 ID:5Wy0/P9w

僧侶「はぁ、はぁ……や、やっと、倒せました…はぁ……や、薬草、薬草…死んじゃう…」ヘロヘロ

盗賊「よぉーし、よくやった、クソアマ。やたら時間はかかったが、頑張りに免じて、クソアマはやめてやるよ」

僧侶「はぇ?ほっ本当ですか!」

盗賊「今からクソアマじゃなくクソって呼んでやる」

僧侶「最低じゃないですか!まだクソアマの方がマシですう…!どうしてそっちを取っちゃうんですか~!」

盗賊「楽して儲ける、全く最高だな。次の街でこの宝石や魔物の皮を売ろう、幾らになるか…楽しみだぜ」ホクホク

僧侶「悪意100パーセントですぅぅ…!!あの!私、クソアマでも、クソでも、ないですからね!?僧侶です!」

盗賊「武器はいいとして、防具を一新するのもいいかもな~」

僧侶「聞いて!聞いてくださいよう、盗賊さんの、バカぁー!」





25: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:41:23 ID:5Wy0/P9w

~キャラバン休憩地点~

商人「勇者?いや、見てないな…見かけたらこんなところで油売らずに商品を売るしなー、勇者なんて最高のお客だしさ」

盗賊「とうとう足取りすらわからなくなったか…」

商人「あんたら、そんな状態で、よくあの南の洞窟からこの地に抜けて来たな?あの洞窟にゃ凶悪な魔物が巣を作っていたはずだが、見た目ロクな装備じゃないし」

僧侶「あ、あの…勇者様が、魔物を退治してくださった、んですよ……」

僧侶「洞窟、も…浄化作業、行われていましたから…もう、魔物が巣を作る、ことはありません、よ」

商人「へえ!?そいつは有り難い!これで大聖堂の街に行きやすくなる、いや~勇者様様だな!」

盗賊「その勇者がどこに行きそうかとか、検討もつかねーか?」

商人「うーん、もしかすると山越えの道を進んだんじゃないか?険しいが、近道でもあるしなー」





26: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:42:31 ID:5Wy0/P9w

盗賊「山を越えた先にゃ何があんだ?」

商人「砂漠と、オアシスを守る国があるよ。山間にも村があるしな、こっちで見ないって事は、そのルートを通っている可能性が高い」

商人「だが、あんたらが山を登るのはやめときな。そんな装備じゃ自殺行為だ、砂漠にしてもな」

商人「という訳で……はい、いらっしゃいませ!装備を整えるなら我々にお任せを!武器防具に道具から食糧まで、なんでも揃っているよ!」

盗賊「チッ、商売人め」

僧侶「わあ、この旅で初めてのお買い物ですねえ~」

盗賊「浮かれてんじゃねーぞクソが。まあいい…まずは資金作りだ、宝石や魔物の皮を売る」

僧侶「ああああの!クソじゃないです、クソアマですう!………違いました!!僧侶でした!!ひ~ん!」





27: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:43:31 ID:5Wy0/P9w

商人「ほう、こいつはなかなかのモノだねえ…じゃあこれくらいの引き取り値でどうだい?」

盗賊「いや、もうちょいイロつけてもらいてーな。こちとら死ぬ思いで手に入れた品なんだ、せめてこれくらいは……」

僧侶「…もうぅ、盗賊さんのオタンコナス!あの宝石は私が退治した魔物から奪ったやつじゃないですか…」

僧侶「………」

僧侶「…暇だなー、私、バカだから交渉とかできないし……邪魔になっちゃう、また怒られちゃうしなー…」

僧侶「それにしても、キャラバンって初めて見たなー…なんだかわくわくするなあ…」

商人B「いらっしゃい、お嬢ちゃん。あんたは何か買い物はしてくれないのかい?」

僧侶「はひぇ!?あ、あわわ、わわ……ご、ごめんなさい、私!お金、持たせてもらってなくて!!どうせ落とすから、って…」





28: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:44:49 ID:5Wy0/P9w

商人B「そうかい、装飾品なんかも揃えているんだけどね~」

僧侶「わあ、綺麗ですねえ……ハッ!?いやいやいや!か、神に仕える者、質素で謙虚であれ!ぜ、贅沢は敵ですう~!!」

商人B「そんなお堅い事は言わずに。ちゃんと装備としても役立つ代物なんだよ?例えば、そうだな…ほら、この白銀のロザリオなんかも」ジャラ

商人B「海を越えた土地にある、聖騎士の王国で作られた、由緒正しい幸運の御守りなんだ。あっちの聖騎士様は、み~んなコレをつけているんだよ」

僧侶「へえ……すごく綺麗ですねえ…触れているだけで、何か落ち着きますし…大聖堂にいる時みたいな安心感が……」

商人B「どうだい?お金が無いなら、彼氏に強請って買ってもらいなよ」

僧侶「………………はひぇ?彼、氏?」





29: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 12:45:57 ID:5Wy0/P9w

商人B「そうだよ。あっちにいる兄さん、あんたの恋人じゃないのかい?」

僧侶「!!?!!!?!?!?!!!???!?」

 僧侶は こんらんしてしまった!

僧侶「ちちち違いますようぅ~!!あ、あんな!意地悪で怖い人!そっそんなのじゃないですうう!!!」

僧侶「わわわ私!私は!!もっと優しくて素敵な人の方が!勇者様みたいな……いえ、まだ勇者様のお姿は見たことありませんが…そうじゃなくて!!?ひぇ~ん!!だから違うんですぅぅぅ!!!」ブンブンッ

商人B「わあああ!?あぶっ危ないよ、お嬢ちゃん!メイス振り回しちゃ!!」

僧侶「ひぇ~~ん!!!違うんですぅぅぅぅ!!!」

ガシッ

盗賊「違ってんのはお前の頭ん中だ、バカタレクソアマ。正気に戻れ」

商人B「あ、と、止まった……た、助かった~…」





30: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 18:55:29 ID:5Wy0/P9w

僧侶「あ、あ…と、盗賊さ……痛い!」ボカッ

盗賊「少しもジッとしていられねーのかテメーは。まだ三歳児のがマシだぜ」

僧侶「ううう…ご、ごめんなさい」ズキズキ

商人B「いや、いいんだよ。商品さえ買ってくれりゃあね」

盗賊「転んでもタダじゃ起きない、ってか。ったくクソアマが、余計な買い物させるんじゃねーよ」

僧侶「……す…すみません……」

盗賊「ならコイツを貰おう」

商人B「まいどありー!」

盗賊「ほらよクソアマ」ポイッ

僧侶「へ?…あ、さ、さっきのロザリオだ!い……いいんで、すか?」

盗賊「何がだ?まあ本物でも偽物でも、テメーがつける装飾品としちゃ適当なモノだろ」

商人B「ちゃんとした本物だよ!失礼な!」

僧侶「………」

僧侶「………へへへぇ…嬉しい…あ、ありがとう、ございます……」

盗賊「気持ち悪ィ面してんじゃねーぞクソアマ」





31: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 18:56:49 ID:5Wy0/P9w

商人C「た!大変だ!!山賊どもが山から降りてきたぞ!」

商人「なんだって!?急いで品物を片付けろ、襲われる前に逃げるんだ!」

盗賊「おうおう、忙しいな。まあいい、こっちも買い物は済んだし。俺達もとっとと逃げるぞ」

僧侶「で、でも!悪い人達を放っておいたら……商人さん達が危ないです…!」

盗賊「バーカ、だからって俺達に何ができるよ?山賊退治?藪をつついて蛇に咬まれるってんだ、そういうのは」

僧侶「ううう……ううう~…!!」ジィーッ

盗賊「………」

盗賊「………はぁーっ、俺達はさっさと勇者に追いつかなきゃならねーの、忘れてねーだろうな……このクソアマ」





32: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 18:57:49 ID:5Wy0/P9w

盗賊「おい、商人ども。山賊から無事に逃げ出せたら、何か礼の品とかくれっか?」

商人「はぁ?あんた達が何かするってのか?冗談言っている暇はないんだ、邪魔しないでくれ!」

僧侶「わ、わた、私達だって!!勇者様、の、仲間です!神様の御神託を受けた、仲間です!!あなあなあなたたたちは私達が守りますぅぅ!!」ガクガクブルブル

商人「"た"が一個多いし、まるで地震でも起きているような震え方している子に言われてもねえ……」

商人「まあ…せめて、俺達が南の洞窟まで逃げる時間を稼いでくれるなら……そうだな、この剣をあげようか」

盗賊「前金だ」ヒョイ

商人「あっ!?」

盗賊「ほう、なかなかいい品じゃねーか。軽くて丈夫そうで…こいつは鋼か?よく磨かれているな」スラッ

商人「ウチの目玉商品のひとつだったんだが…仕方ない。とにかくあんたらも気をつけなよ!俺達はもう逃げるからな!」

 

 


33: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 18:58:44 ID:5Wy0/P9w

山賊「オラァァ!!商人ども、金を出せ!」

山賊B「品物も置いていけ、暴れたらブッ殺すからな!」

山賊C「……あん?なんだ、テメーらは」

盗賊「面倒くせー事に巻き込まれた、善良な一般人だ」

僧侶「わ…悪いことは、やめてくださいっ!!」

山賊「邪魔すんじゃねぇ!!男は殺せ、女は捕まえて売り飛ばすぞ!」

僧侶「はわわわわ…」

盗賊「おい、クソアマ。俺から離れるなよ、ヤバくなったら薬草を投げてもらうから、準備しとけや」

僧侶「は、は、はいぃっ!!」

山賊「うおりゃあああ!!」ブンッ

盗賊「ふんっ!」ガキンッ

盗賊「…へえ、斧の一撃を受け止めてもビクともしねーな、この剣。あんにゃろう、こんなイイものを隠していやがって」

山賊「らあああ!!」

盗賊「遅いッ!!」ザシュッ





34: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:00:07 ID:5Wy0/P9w

山賊B「あ!兄者!!この野郎ォ!!」ブンッ

盗賊「剣で受け止め……」ガキン

盗賊「ダガーナイフで仕留めるッ!!」ザクッ

山賊B「ぎゃああああ~!!」

盗賊「ふん…何回かやればモノにできるな、この流れ技は」

僧侶「す!すごいすごい、盗賊さん!とっても強くなってます…!」

盗賊「誰かさんのせいで、散々魔物と戦わされたしな。今更山賊くらい……って!クソアマ!!なんで倒した山賊どもを手当てしてやがる!!」

僧侶「だ、だって!!斬られて血がいっぱい出てますから!!」

盗賊「クソアマァァ!!買ったばかりの薬草がみるみる無くなっていくじゃねーか!!ふざけんなよテメ、……ッ!?」ガツッ!

山賊C「へへへ……俺を忘れてんじゃねーぞ、兄ちゃんよ」

僧侶「きゃー!!盗賊さん、盗賊さーん!!?」

盗賊「グ……ク……クソ…アマ……」ドサッ…





35: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:01:37 ID:5Wy0/P9w

・・・

盗賊「………ぅ……」

衛兵「!! 気がついたか」

盗賊「…?誰だ、テメー…ここは……?」

衛兵「ここは山間の村。私はここの警備を勤めている。君達が山賊に捕まって、アジトに運ばれて行くのを見たのでな、助けてここに運んだのだ」

盗賊「…?どういう……、…!!クソアマ!?クソアマは!?」ガバッ

盗賊「ッッ痛~!!」ズキン!

衛兵「動くな、頭を殴られたんだ、暫くおとなしくしていなさい。君と一緒にいた女の子は無事だよ、ほら隣のベッドで寝ている」

僧侶「…すぴー……むにゃ……」

盗賊「………」ホッ

衛兵「勇者様が山賊のアジトを潰してくれたのもあるが、彼の報告を受けて様子を見に来たら、丁度君達が残党に連れて来られたところだったからな。いやはや運というかタイミングが良かった」

盗賊「ッ勇者!?勇者もここに来たのか!?」





36: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:02:58 ID:5Wy0/P9w

衛兵「あ、ああ。もう旅立たれてしまったが、私達はあの山賊に手を焼いていたから。勇者様が粗方山賊を退治してくださったおかげで、様子を見に行くことも君達を助けることもできたんだ」

盗賊「それで、勇者は今どこにいるんだ!?どこに行っちまったんだ!?俺達は勇者を探してんだ、合流しなきゃならなくて…」

衛兵「山を降りて砂漠の方面へ向かわれたのではないだろうか。この山からは、そこしか道はないからな、周りは切り立った崖か、海だし…」

盗賊「そ、そうか…なら、俺達も早く……ぐぅっ」ズキズキ

衛兵「だからおとなしくしていなさい。そんな状態じゃ歩くこともままならないだろう?回復次第、山を降りるまでだが、私が送ってあげよう」

盗賊「……す、…すまねぇ……」

衛兵「君達の荷物はそこに置いてある。いいね、おとなしくしているんだよ。では後程…」バタン





37: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:03:48 ID:5Wy0/P9w

盗賊「くそっ、近づいた掴めたと思えば、するりと逃げていきやがる…勇者の野郎……」

盗賊「少しくらいゆっくりしていてもいいだろうが、生き急ぐっつーか、死に急ぐっつーか……本当に追いつけんのか、コレ…」

僧侶「くー、…くー……すぴー…」

盗賊「……ったく、デケー荷物を背負い込んだものだぜ…このクソアマめ……いらねェことばかりしやがって、役立たずのくせに」

盗賊「…ドングリ無ェな、ならこのペンを鼻に突っ込んでやる」グイグイ

僧侶「ふご!……ふごー、ふごー……」

盗賊「あー…頭痛ェ、イビキが響くんだよ、クソアマが!まだまだ入るな、ペン追加っと」グイグイ

僧侶「ふごごご……ふご!!」プンッ!

盗賊「ぎゃっ!?」ドス

 盗賊に かいしんのいちげき!

盗賊「あだだだだ!!ペンが額に刺さった!こ、このクソアマ…どんだけ鼻の力強いんだ!?」

僧侶「むにゃむにゃ……盗賊さん…」





38: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:04:55 ID:5Wy0/P9w

チュン チュン

衛兵「おはよう2人とも。昨晩はゆっくり休めたかな?」

僧侶「は、はい!あの、ありがとうございました、助けて頂いて……」

盗賊「………」ムスッ

衛兵「いいんだよ、気にしないでくれ。ふむ、君の傷も落ち着いたかな?コブが引いている……おや?この額の黒い点はどうしたんだ?」

僧侶「はれ?本当だ、盗賊さん…こんな傷、今までなかったのに…」

盗賊「テメーのせいだ、クソアマ!」ゴンッ

僧侶「はう!?ななななんで!?なんでぶたれたんですか、私~!?」

盗賊「うるせえっ!さっさと出発すっから支度しろ!!」

僧侶「うえぇ~ん!!盗賊さん、怒ってばっかり~!!」

衛兵「ま、まあまあ…落ち着いて、2人とも…」

盗賊「おい、助けてもらった礼をしてェんだが、何がいい?」

衛兵「礼?そんなものは必要ないよ。私達は穏やかに暮らしたいだけだから…山賊に立ち向かってくれた事が充分な礼だ」





39: ◆uf0K1dqu8A:2013/05/02(木) 19:06:07 ID:5Wy0/P9w

盗賊「だが、俺達は…」

衛兵「彼女から話を聞いたんだ。キャラバンを逃がす為に山賊と戦ったんだろう?キャラバンには私達も世話になるからね、だからそれで充分なんだ」

僧侶「わ…私は、足手まといになっちゃいましたけれど…と、盗賊さんは、いっぱいいっぱい戦ってくれましたからね!」

盗賊「………」

衛兵「ありがとう、感謝するよ」

盗賊「チッ。格好悪ィな、俺は…」

僧侶「な、な、なんで?ですか…?」

盗賊「山賊を仕留められず、助けられといて、逆に礼を言われるなんざ……なんか複雑だぜ。勇者はきっちり仕置きして颯爽と旅立ってんのによ?なんだかなあ」

僧侶「い、今は勇者様は、関係ないですよ…!盗賊さんは、盗賊さんは…